【第12弾】開場100周年、大阪松竹座の歴史を紐解く資料を未来へ。

支援総額

2,687,000

目標金額 2,500,000円

支援者
196人
募集終了日
2023年10月25日

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2023年09月26日 11:01

『松竹座ニュース』ご紹介その1 松竹楽劇部関連資料

お早うございます。松竹大谷図書館の武藤祥子です。

 

プロジェクトも22日目となりまして、お蔭様でこれまで頂いたご支援が40%に届きました!しかしプロジェクトの成立にはあと約150万円のご支援が必要です!引き続きプロジェクトへのご協力・応援をどうぞよろしくお願い致します。

 

さて、今回の活動報告では、この【第12弾】プロジェクトのご支援で補修とデジタル化を目指している『松竹座ニュース』など大阪松竹座の興行関連資料のご紹介をしたいと思います。

 

一回目の今回は、松竹楽劇部の資料についてご紹介いたします。

 

昨年2022年4月に創立100周年を迎えたOSK日本歌劇団。大阪を拠点に東京は新橋演舞場や日生劇場、そして全国各地でその華やかな歌と踊りを披露して、ファンを楽しませています。フィナーレでの定番『桜咲く国』で、「桜ミニパラソル」をスターの動きに合わせて客席で振った方もいらっしゃるのではないでしょうか。
 

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近年の春のおどりのプログラム


 

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令和4年4-5月の所蔵資料ミニ展示「OSK日本歌劇団創立100周年」展にて、
OSK日本歌劇団様のご厚意で、全劇団員52人のサイン入り「桜ミニパラソル」をご寄贈いただき展示した時の写真

 

 

 

OSKは、大正11[1922]年4月に誕生した「松竹楽劇部」が前身です。松竹創業者の一人である白井松次郎(当時松竹合名社社長)の発案で、大阪の天下茶屋に「松竹楽劇部生徒養成所」を設けたことからはじまりました。大正12[1923]年5月に大阪初の洋式劇場として開場した道頓堀の松竹座の専属となり、開場記念興行では映画、管弦楽に続いて第1回公演『アルルの女』が上演されました。以降も、映画上映との併演という新しい形で興行が行われました。
 

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こちらは開場と同じ年大正12年の『松竹座ニュース』19号(大正12年11月19日)です。右頁には「松竹楽劇部」のプログラム『歌舞劇 地上の勝利』『スパニッシュ・ダンス』(エリアナ・パヴロワ振付)『トリオ 夢』が掲載され、左頁には映画『史劇ロビンフッド』の配役とあらすじが次のページに亘って掲載されています。この他にプログラムとして、短編映画『喜劇 熊とマラソン』、松竹キネマ加茂撮影所製作の『恐ろしき夜』が掲載されています。

 

初期の松竹楽劇部は、バレエ風のダンスを踊る創作舞踊を主に上演していました。『スパニッシュ・ダンス』の振付には、帝政ロシアから日本に亡命し、多くの教え子を育てたバレリーナ、エリアナ・パブロワの名前が見られます。

 

 

大正12年12月の公演では、サンタクロースが登場し、銀モールの踊りなどの後年の華やかなレビューの先駆けともいえる『クリスマス・イブ』が上演され、好評を博しました。
 

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こちらは『クリスマス・イブ』公演のプログラムである『松竹座ニュース』22号(大正12年12月20日)です。中に両面印刷の脚本が挟み込まれており、観客が台詞や挿入歌の歌詞を追いながら舞台を楽しむことが出来るよう工夫されたプログラムとなっています。

 

そして、大正15[1926]年4月、松竹座開場三周年記念として、当時春になると催されていた花街の踊りに対し、独自の踊りを作ろうとして披露されたのが『春のおどり』です。日舞と洋舞で構成された公演は好評を博し、23日間大入りとなりました。以来、この演目は春の風物詩となり、現在まで上演されています。

 

写真は第一回目の「春のおどり」に関する資料です。

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左より)『松竹座パンフレット・四月の松竹座』、『春のおどり・花ごよみ』、『松竹座ニュース』大正15[1926]年4月8日号

 

 

当館が所蔵する『松竹座ニュース』には、寄贈された時の状態のまま「春のおどり」のプログラムが挟み込まれているものもあり、入場時に観客に対し『松竹座ニュース』や「春のおどり」のプログラムなど、複数のプログラムが配布されていた事を窺わせます。

 

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こちらは『松竹座パンフレット・四月の松竹座』です。縦10㎝程の12ページの冊子で、その月の大阪松竹座の興行全般の情報が簡潔に掲載されています。「春のおどり」に関しては道具帳(大道具のデザイン画)が掲載されているなど、小さいながら観客を喜ばせる内容となっています。

 

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こちらは『春のおどり』のプログラムです。プログラムの裏面には、スタッフ、出演者、歌詞、宣伝用のスチール写真などが掲載されています。この頃、映画のプログラムには上映作品のスチールが掲載されていましたが、演劇のプログラムに関しては、歌舞伎座などの大劇場であっても、基本的に上演作品の写真が掲載されていることはなく、当時の大阪松竹座と松竹楽劇部の宣伝体制の厚さが分かります。

 

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そして、プログラムとは別に、作品の詳細な内容や解説、松竹座に関する読物などが掲載された雑誌『松竹座グラヒック』も発行されていました。こちらは無料ではなく30銭と価格が入っています。40ページを超える厚みで、中には100ページ以上の内容のものもありました。第一回「春のおどり」の記事が掲載された、4巻4号(大正15年4月1日)には、スチールや道具帳が掲載されています。

 

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「春のおどり」スチール 左)梅の巻、右)桜の巻


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「春のおどり」の道具帳 左)上:梅の巻、下:桜の巻、右)上:桜の巻、下:牡丹の巻

 

 

今回のプロジェクトでは『松竹座ニュース』、『松竹座グラヒック』などと共に、「春のおどり」をはじめとした「松竹楽劇部」に関する様々な興行資料のデジタル化を予定しています。ぜひ皆様の応援をよろしくお願いいたします。

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『春のおどり』戦前資料[大阪松竹座]
下左より:プログラム 大正15[1926]年(初演),昭和2[1927]年(2冊)
中央:カード 昭和3[1928]年
上左より:プログラム 昭和6[1931]年,昭和9[1934]年



リターン

3,000+システム利用料


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活動報告+サンクスメール+HPにお名前掲載

■サンクスメール
■松竹大谷図書館HPへのお名前掲載(ご希望の方のみ)
■報告書(2024年4月末に送信予定)

申込数
29
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2024年4月

5,000+システム利用料


松竹大谷図書館開館65周年記念オリジナル文庫本カバー

松竹大谷図書館開館65周年記念オリジナル文庫本カバー

3,000円のリターンコース内容に加え、
■オリジナル文庫本カバー 松竹大谷図書館開館65周年記念ロゴのデザイン2枚1組

申込数
50
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2024年4月

3,000+システム利用料


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活動報告+サンクスメール+HPにお名前掲載

■サンクスメール
■松竹大谷図書館HPへのお名前掲載(ご希望の方のみ)
■報告書(2024年4月末に送信予定)

申込数
29
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2024年4月

5,000+システム利用料


松竹大谷図書館開館65周年記念オリジナル文庫本カバー

松竹大谷図書館開館65周年記念オリジナル文庫本カバー

3,000円のリターンコース内容に加え、
■オリジナル文庫本カバー 松竹大谷図書館開館65周年記念ロゴのデザイン2枚1組

申込数
50
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2024年4月
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