お早うございます。松竹大谷図書館の武藤です。

 

先日、台本カバーのお名入れ作業が終了したことをお知らせしましたが、ご自分のお名前を見に、何人かの支援者の方がご来館下さり、スタッフも喜んでおります。

 

 

さて、現在立命館大学アート・リサーチセンターで進められている「芝居番付」デジタル化作業のレポートと写真を、立命館大学大学院文学研究科の青山いずみさんにお送り頂きました。

今回は「シワ伸ばし」です!

 

当館の「芝居番付」は比較的状態がよいものが多いのですが、中には当館に所蔵される以前に、既に折りたたまれていてシワが付いていた番付も含まれています。このような番付、一体どのような作業がなされるのでしょうか?

それでは、以下のレポートをご覧ください!

 

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1月に入り、番付のデジタルアーカイブ作業は着実に進んでいます。状態確認が終わったものから順に撮影していきますが、番付のコンディションによりそのままでは撮影できないものもあります。そこで今回は番付を撮影する前の準備作業についてです。


データベース用の撮影を行う場合、資料の皺や折れといったものを事前に直す必要があります。資料に影響のない程度の修復を行い、資料本来の姿に近づけた形での撮影を心がけています。番付も例外ではなく、専門の修復師が皺や折れのために隠れてしまっている文字や絵柄をできる限り本来の状態に戻してから撮影します。
(これらの作業はすべて修復を専門とされている方によって行われています。)

 

 

まず、不織布を作業台に敷き、不織布全体を専用の霧吹きで均一に濡らします。この時使用する霧吹きは、空気を圧縮することによって通常の霧吹きより細かい霧を作ることができるものです。

 

次に作業台と不織布の間に空気が残らないように、専用の刷毛を使い空気を抜きます。刷毛を上下左右・放射線上に動かし満遍なく空気を抜きます。

不織布の準備はこれで終了です。次はいよいよ番付の皺や折れを伸ばしていきます。


不織布の上に番付を裏向けに置き、折れている部分を丁寧に伸ばします。その後、先ほどの不織布と同じ要領で番付にも霧吹きをかけます。

 

霧を吹きかけた後は、手を触れずに少し待ちます。

これは紙本来の伸縮性を利用するためです。

 

ある程度伸びた段階で、不織布と同じ要領で刷毛を使い丁寧に伸ばします。

  

  

 

最後に、伸ばし終えた番付の上にもう一枚不織布を置き、刷毛で軽く馴らしながら番付を不織布で覆います。

  

 

そして、番付を厚紙に挟み、その上から重しを置いて伸ばします。

  


以上の行程を経て、番付撮影に移ります。


次回は撮影方法をお伝えしたいと思います。

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撮影を行う前に、専門家の手によって資料の状態を丁寧に整える準備が行なわれている様子がとてもよく分かります。当館の番付も、久しぶりにシワを伸ばしてもらって、のびのびと心地好いのではないでしょうか?

 

 

 

さて本日は、雪模様の東京です…といいたいところですが、当館がある築地界隈は海沿いにあるからでしょうか、出勤時にうっすらと雪が積もった程度でした。現在はみぞれまじりの雨に変わっています。それでも、今日は今年一番の寒さと言われておりますし、足元も濡れて滑りやすいので、当館にお越しの際は、どうぞお気をつけてお出かけ下さい。

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