お早うございます。松竹大谷図書館の武藤です。
当館のある東京の築地界隈は風が冷たいものの空は晴れ渡り、約7Km離れたスカイツリーがはっきりと見えます。日本海側や西日本では荒れた天気が続いているようですので、その地域にお住まいの方はどうぞお気を付け下さい。

 

さて、今回はこのプロジェクトのご支援で進めております組上燈籠絵の復刻版印刷の進捗についてご報告いたします。

 

先日杜陵印刷株式会社にお邪魔して、組立て完成形(試作品)の撮影の様子を見学させて頂きました。杜陵印刷は当館から歩いて7、8分、地下鉄新富町駅から徒歩3分、新大橋通り沿いにあるビルの中にあります。

 

杜陵印刷入口

↓杜陵印刷株式会社のご紹介はこちら
https://readyfor.jp/projects/ootanitoshokan5/announcements/44590

 

撮影は明るい会議室のような大きな部屋で行われ、伺うとすでにグレーのスクリーンの上に、『菅原天神記車引組上ケ五枚続』がセットされていました。

 

『菅原天神記車引組上ケ五枚続』組立て完成形

インフォマージュでの組上燈籠絵の撮影でおなじみの、カラーチャートもセット。立体物の撮影なので、カラーチャートも立っています。

 

この「車引」の組上燈籠は五枚組で、完成形も大きいので、立体感を出すため、かなり高い位置から撮影しています。

 

しかも登場人物が全部で8人と多く、人物が重なって後ろの人が隠れてしまわないか、PCのモニターで確認しながらの撮影です。

 

次は『新板飾立一の谷の図』の撮影です。こちらは一枚物で完成形も「車引」に比べると、ずいぶんとコンパクトです。

 

舞台である須磨の浦の波の臨場感を出すため、先ほどの撮影より低く寄った位置からの撮影になりました。

 


登場人物が背景に埋没しないように写っているか、こちらもモニターで確認します。ほんの少しカメラの高さを変えただけで、人物の輪郭がはっきりしてきます。

 

最後は『石橋』の撮影です。試作品を製作してから少し日が経ったので、背景部分が若干前のめりになっており、撮影前にメンディングテープで補正をしました。また、手前の四天(捕り手)と後ろの四天が重なり合ってしまうため、位置を微調整。台座に細釘で固定しているので、簡単に位置を変える事が出来ます。

 

イイ感じに、背景と人物のバランスが取れました。

 

「一の谷」よりさらに低い位置からの撮影で、背景の山の高くそびえる感じと、奥から流れてくる川の動きを出します。

 

石橋の舞台となっている清涼山が見事に写し出されました。

 

デジタル撮影の技術が発達した現代ですが、プロの方が設定していく照明や撮影角度によって、出来上がりの写真の影の付き方から、色、そして人物や背景の存在感までが変わっていく様子を目のあたりにし、魔法を見るような思いで撮影を見学しました。この日撮影した写真は、組上燈籠絵の復刻版の解説部分に使用する予定です。どうぞお楽しみに!

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