お早うございます。松竹大谷図書館の武藤祥子です。

 

今回の新着情報も、引き続き【音貞アルバム】に貼り込まれた資料の中から、サンフランシスコでの義援興行に関する新聞記事についてです。

 

前回は、義援興行に対する音二郎の御礼広告や演目について書かれた記事をご紹介しました。さて、6日間の義援興行が終わって、その収入で、川上一座は借金を返せたのでしょうか?


音二郎の御礼広告等と同じ台紙の一番下には「川上座義援興行の決算」として6日間の義援興行の売上金と寄付金をどのように割り振って債権者へ返済するかを決める決算会が行われたという新聞の切り抜きが貼られています。

 

 

結局、義援興行6日間の売り上げ766ドルに寄付金105ドルを加えて、871ドルの収入があったものの、負債が約1,700ドルと倍近くあり、ようやく衣裳道具を買戻したにもかかわらず、まだ支払い切れないホテル代や写真代、差し押さえられた道具幕の買戻しなどの費用があり、せっかく買戻した衣裳道具を再び抵当として預けなくてはならなかったようです。記事も、「―気の毒なるは川上座長なるが彼は巳むを得ず兎に角座員を召連れて当地を出立せんとしてあれども旅費のみか衣裳道具なくして流浪せしむるも見るに見兼ぬる次第なり」と結んでいます。

 

果たして、音二郎一座はこの窮地をどのように脱するのでしょうか?

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