こんにちは。歴博の仁藤です。本日は、正倉院文書の歴史の7回目です。

 

正倉院文書のなかで最も大部で、初期の状態を残している続々修は47帙440巻2冊に分類されています。

 

その内容は、第1類写経類集(1~11帙)、第2類経巻歴名(12~16帙)、第3類諸司文書(17・18帙)、第4類経師等手実行事(19~28帙)、第5類筆墨紙(29~37帙)、第6類食口(38~40帙)、第7類布施用度雑器雑物(41~44帙)、第8類雑文書(45~47帙)の8類に分類されています。

 

今回の募集している続々修第12帙第8巻と同9巻は、このうち経典の目録を記したものです。

 

前者は当時東大寺写経所で書写された400巻余に及ぶお経の目録が記された帳簿が収められています。皆様がご存じの般若経などがリスト化され、返却や借用などのための照合の記号が随所に書かれていています。当時の写経所における運営の様子などを感じることができます。

 

後者も同じく経典類の目録で、借用先ごとの経典の疏(注釈書)についてのリストです。薬師寺や大安寺、元興寺など南都寺院に所属する僧侶の名前が列記され、彼らが各々所有する疏の借用のためのリストになっています。

 

今回の該当部分については、上記のような記載内容ですが、文書全体ではこれらの内容以外にも当時の様子を読み解くことができる様々な事柄が記載されていますので、少しでも複製作業が進めば、そんな当時の様子もより解明されることも増えるかもしれません。

 

次回から、複製製作の流れをご紹介したいと思います。

 

 

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