いよいよプロジェクトも明日で最終日となりました。複製作業のご紹介も最終回です。ここまで、正倉院について、そして文書について、複製の作業について、ご紹介してきました。

 

この機会をきっかけに、少しでも多くの方に正倉院文書について興味を持っていただけたら本当に嬉しい限りです。

 

では最終回の複製作業の完成までの工程をご紹介します。

 

7. 印刷
⑥の工程を経ていよいよ本刷にかかります。刷版=ゼラチン版をコロタイプの機械
にセットします。技師が熟練のヘラさばきでコロタイプ専用の顔料インキを機械に盛
っていきます。光をよく通した部分はゼラチンが硬化して深い谷になっており、イン
キがたくさん入って濃い色になります。光を通さなかった部分は浅い谷となり、イン
キがあまり入らずに明るい色になります。オフセットのような網点(ドット)を介さ
ない連続諧調がコロタイプの最大の特徴です。

 


8. 紙漉き・仕立て・完成
正倉院文書複製に使われる紙は日本伝統の手漉き和紙です。日本古来の材料を厳選
して漉かれた和紙には独特の風合いがあります。仕立ては経師(きょうじ)の手に委
ねられます。長い伝統を受け継いだ職人が原本同様に1紙ごと紙を継いでいきます。題籤(だいせん)軸がある場合は、原品を観察しつつ刀子などを使って手作業で加工していきます。いずれも日本伝統の技が生かされた仕上がりとなります。

 

 

文章:便利堂様より

 

明日で最終日です。ぜひ最後まで見守っていただければ幸いです。

 

新着情報一覧へ