日本初の本格的な都市型コミュニティ財団を、世田谷につくりたい

設立発起人からのメッセージ。ご紹介するのは東京都市大学の坂倉杏介さんです。

 

世田谷区内に立地する東京都市大学にお勤めの坂倉さん。

「三田の家」や「芝の家」といった拠点運営、大学内外でのワークショップや対話の場のファシリテーションなどで活躍されています。

 

現在は公益信託世田谷まちづくりファンドの運営委員も担われているほか、世田谷でのまちづくりも実践されています。

 

そんな坂倉杏介さんからのメッセージはこちら！

 

 

自分の育った世田谷で、コミュニティ財団の設立に関われることを心から幸せに感じています。

子どもの頃から世田谷で暮らしていることもあり、世田谷の住民まちづくりの歴史の厚みを実感している一方、世田谷にはまだ地域と出会っていない人もたくさんいることを知っています。

 

もしかしたら、世田谷に住んでいる多くの人は、まだまだ「まちづくり」は専門家や特定の活動団体が取り組むことであって、一般の人には遠い存在に感じられるかもしれません。私も、かつてはそう感じていました。

 

ところが私は、「たまたま」大学で働き、「たまたま」コミュニティを専門としていたから、世田谷で活動する尊敬すべき人たちに出会い、多様なかけがえのない活動を支援する機会に恵まれました。ご縁ができたことで、地域の仲間と力を合わせて地域の未来をつくっていける実感を得られるようになりました。

 

そうした暮らしは、一人の生活者として提供されるサービスをただ受けとって暮らすのに比べて、何倍も生活の豊かさを感じさせてくれます。世田谷はいまや、私にとってかけがえのない生きるフィールドです。

 

最近、世田谷だけではなく全国各地の住民まちづくりの現場に接しているなかで、「まちづくり」の思想が大きく変化しているのを感じます。

 

これまでのまちづくりは、すでに価値の定まった「よりよいまち」を目指すために住民が力を合わせるのに対して、新しいまちづくりの定義は、「自分たちがこの地域でこれからどのように暮らし、生きていきたいのかを真剣に考えて、それをみんなで実践していくこと」です。

 

特定の課題解決ではなく、つくりたい未来が生まれるように暮らすこと。

自分たちのまちを、自分たちが生きていきたいように、自分たちでつくっていけるという実感を感じた人たちに共通するのは、これまでより何倍も生き生きと自分らしさを発揮して暮らしを楽しんでいるように見えるということ。

 

こうした光景を全国のそこかしこで目にしてきた私には、そんな未来がまさにいま、世田谷に出現しつつあるように感じられます。

 

自分が暮らしているこのまちを、自分たちの手で少しでも生き心地の良い地域にしていく活動に、一人でも多くの人に参加してもらえたら。

そんな想いでこの活動に参加しています。

 

みなさん、ぜひ未来をともに生みだしていきましょう！