漱石の肉筆を後世へ！漱石文庫デジタルアーカイブプロジェクト

　久しぶりの新着情報更新となりました。皆様いかがお過ごしでしょうか。

　国内では新型コロナウイルスの感染者数は減少に転じているものの、まだまだ油断出来ない状況が続いています。東北大学附属図書館も閉館を余儀なくされております。現在は、感染防止策を取りながらのサービス再構築を日々模索しているところです。

　本日は漱石文庫自筆資料デジタル化の進捗状況について皆様にご報告いたします。

　皆様からの貴重なご支援のもと、まず事前準備として対象資料の目録の全点見直しと拡充、さらに原資料すべてに対して保存手当を実施いたしました。これは漱石文庫にとって、四半世紀ぶりの全面的な手当てとなります。詳細は後日、あらためてご紹介いたします。

　こうした準備を経た後、仕様策定、見積もり合わせ、契約と事業を進め、4月にはサンプル撮影を開始しました。ただ、この時点で新型コロナウィルスの影響が強まっていたため、作業者を2名以内に絞り、お互いの距離をとりつつ、換気と加湿に努めるなど、対策をとりながらの作業となりました（写真　4月8日撮影）。

　その後も国の緊急事態宣言や大学のBCPレベルの上昇により制約が加わり、4月17日、業者の出入りや密室空間での作業ができなくなったことから、やむなく作業中断を決定し現在に至ります。この時までに撮影を終えたのは約1,000コマ、全体の約15%程度となりました。

　しかし、最近は宮城県では新規感染者がいない日が続き、緊急事態宣言も解除になりました。撮影作業を再開できる日も近いのではないかと期待しています。

　皆様におかれましても、どうか心身ともに気を付けてお過ごしいただき、この難局を乗り切っていかれますよう、スタッフ一同祈念しております。