支援総額
目標金額 3,800,000円
- 支援者
- 247人
- 募集終了日
- 2024年8月31日
【残り10日!】エナ・デ・シルバ展に寄せて
いよいよ残り10日となったクラウドファンディング。スタッフ一同必ず達成できると信じてお声がけを続けています。現在約300万円が集まっており、目標達成まで残り80万円となりました!
より多くの方にクラウドファンディングのことを知っていただくために、SNSなどでの拡散にご協力いただけますと幸いです。引き続き、温かいを応援をどうぞよろしくお願いいたします。
Xアカウント:https://x.com/srilankan_art
インスタグラム:https://www.instagram.com/bandra_lanka/
本日は、2022年10月にスリランカのコロンボにて開催されたエナ・デ・シルバ生誕100周年を祝う展示会について、ブログ『らんかフル カターワ』よりお写真を中心にレポートをご寄稿いただきましたのでご紹介します。
2022年の展示会と比べると、今回の東京での展示会は小規模なものにはなりますが、「Crafting Sri Lankan Heritage」というサブタイトルのもと、スリランカの文化や伝統といった遺産を、バティックや刺繍といった工芸へと取り入れ、近代アートへと昇華させていったエナ・デ・シルバの偉業をお伝えできるものになればと思っています。
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生誕100周年『エナ・デ・シルバ展』
日本でエナ・デ・シルバ展が開催されるとの知らせを聞き、開催を心待ちにしている一人です。
スリランカでは、エナ生誕からちょうど100周年となる2022年10月22日から11月6日まで『エナ・デ・シルバ展』が開催されました。
エナとエナの工房(現在のアルウィハーレ・ヘリテージ・センター)の活動の主軸であるバティックや刺繍の作品の展示を中心に、それらの作品のモチーフや関連となった資料の展示、彼女の生い立ちや、家族、友人など、エナ・デ・シルバという人物やスリランカの歴史や時代背景についても知ることが出来た、とても貴重な展覧会となりました。
今回は、その展覧会のメイン会場となったコロンボのベアフット・ギャラリーで撮った写真の一部をご紹介します。展覧会内容の全詳細や、他の3つの会場の様子はブログ記事にしていますので、ご興味のある方は合わせてご覧ください(ブログへのリンクは一番最後に掲載)。
メイン会場となる入り口には展覧会のバナーと、スリランカ古来の王旗や州旗を基に製作されたバティック旗やスケッチが展示されていました。その下には一冊の本がとあるページを開いておかれていました。
展示されていた本の題名は、『Sinhalese banners and standards [シンハラのバナーとその規格]』(Edward Walter Perera著)。スリランカ古来の旗やバナーのうち37つの画像を納めた図版で、エナが伝統的な旗やバナーを理解するのに役立てていたと言います。開かれていたページには、スリランカで開催された展覧会に続き、日本のエナ・デ・シルバ展の展示会のロゴにもなっている「Wellasa Disawa, Kandy(キャンディー王朝時代のウェラッサ地区)」の旗の図柄がありました。この旗のデザインにインスピレーションを得て、エナは自身の開いたバティックショップのバナーを製作しました。
こちらの写真は、2023年10/27〜11/17に同じくベアフット・ギャラリーにて開催された展示会『Imagining New Natures - Collaborations with Ena』で撮影したものです。
会場には多くの衣服も展示されていました。エナは結婚式のサリーから男性用シャツ、ホテルのユニフォーム、さらには寺院の象の服に至るまで手掛けたといいます。
エナは、スリランカの伝統的な民族衣装のほかに、マリメッコ(Marimekko)やエミリオプッチ(EMILIO PUCCI)など、当時の国際的なデザインも参考にしていたといいます。エナの衣服には、「歴史ある伝統」と「時代の先端」の両方を組み込んだ独自の芸術表現が込められています。
エナの作品には、彼女の息子や娘が描いた絵にインスピレーションを得たり、モチーフにしたりしたものも多くありました。
上記のバナーは1970年代に製作された「Tree of Life(Mal gaha)」という作品。エナのバティックにはこの「生命の樹(Mal Gaha)」をモチーフにした作品が多くあります。このオリジナルのデザインはエナの娘のアヌラ(Anula Kusun Jayasuriya)によるものです。下記の写真の②番は、アヌラが1960年代に描いたものをカードにしたものです。下記写真の①番は、エナの息子のアニル(Anil Gamini Jayasuriya)が描いた図面を基にデザインされたカードと封筒です。
エナの作品として最も知られているのが、シナモンベントタビーチ(Cinnamon Bentota Beach)のレセプションの天井のバティック作品かと思います。展覧会でも9つのパネルが展示されていました。下記写真の天井のバティックパネルと、上記の①の図柄を見比べるとわかる通り、ベントタビーチホテルのバティック作品は、息子のアニルが描いた生き物や植物の絵を基に製作されました。
子どもの描いたものを作品に取り入れていたエナ。最も感動したのは、下記のサリー(スリランカの伝統衣装)です。
このサリーには様々な刺繍やパッチワークが施されています。かわいらしい女の子の絵は、娘のアヌラが1960年代に描いたもので、この絵をトレースしてアップリケのモチーフにしています。そして、それぞれのパーツはキャンディアン刺繍にて繋ぎ合わせてサリーに仕立てられています。このサリーは、1989年の娘アヌラの結婚式の際にエナが着用したものです。
このサリーが製作された1987〜1988年は、「JVPの反乱(The 1987-1989 JVP insurrection)」と呼ばれる、当時の政府に対する武装蜂起による政情並びに情勢不安にあった時期で、パッチワークや刺繍の一つ一つは、エナの工房の女性達がそれぞれの自宅で制作したものをつなぎ合わせたものだといいます。
日本での展示会では、ほんの一部ですが刺繍作品も展示販売されるとのことです。2022年の展覧会でも刺繍作品が多く展示されていました。下記写真の上の立方体の刺繍の小箱は、スパイスボックス(香辛料入れ)で、1989年のアヌラの結婚式の出席者へのギフトとしてつくられたものです。手前は眼鏡や小銭入れとハンドバックです。
刺繍への取り組みは、エナの母ルシールが地元の女性達にわずかな収入を補うことができる手芸技術を教えようという取り組みから、工房を立ち上げたことが始まりだといいます。
エナはアップリケと刺繍のユニークな組み合わせにより、古来のキャンディの伝統的なステッチやパターンを生かしつつ、18~19世紀のスリランカの寺院絵画に見られる蓮のイメージやその他のモチーフから得たパターンやデザインを作り上げ、ファッションのデザインにも取り入れました。
上記のサリーは、元々は結婚式のサリーとして作られたシルクの白のサリーを、染め直して刺繍やアップリケを施してリメイクしたもの。右は刺繍のアップリケのベッドカバー。
上記は、アルウィハーレ・ヘリテージ・センターの人々による、クッションカバーや枕カバー。アップリケには、伝統的なキャンディアン刺繍の基本ステッチの技法が使われています。
以上、2022年に開催された展覧会の様子をご紹介しました。紹介した作品は、ごく一部でしかありませんが、エナの作品の原動力や思いなどを感じとっていただけたら幸いです。
日本の展示会がどのような展示内容になるのかわかりませんが、エナ・デ・シルバ財団およびアルウィハーレ・ヘリテージ・センターによる協力のもと、新たに制作された作品が展示販売されると聞き、とても楽しみにしています。
らんかフル カターワ
https://conchtourlanka.blogspot.com/
JICA海外協力隊のちスリランカ専門旅行会社の元駐在員が綴る、スリランカのあれこれ。ホテルの詳細な紹介や最新スポットなどスリランカ旅行に役立つ情報がたくさん掲載されています。是非ご参考にされてみてください。
エナ・デ・シルバ生誕100周年の展覧会関連の直接リンクはこちら!
【スリランカ】エナデシルバ生誕100周年展覧会 (前編)
https://conchtourlanka.blogspot.com/2022/10/100.html
【スリランカ】エナデシルバ生誕100周年展覧会 (後編)
https://conchtourlanka.blogspot.com/2022/10/100_30.html
リターン
5,000円+システム利用料
スリランカ応援プラン
感謝のメールをお送りします。
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10,000円+システム利用料
展示会応援プラン
展示会の招待券2枚をお届けします。譲渡可能。遠方で展示会に来れないという方も記念としてお受け取りください。
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