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私たちは、日本の本質を成す「自然」「生活文化・民俗」を100年先につなぐために、普段より様々な切り口の課題解決プロジェクトを企画しておりまして、時折反応を確認させていただくべく身近な方々にご紹介しています。

 

企画の中には多くの人が「いいですね!」「ぜひ一緒にやりたい!」と仰ってくださるものもあれば、「へえ~」と関心の薄さを思い知らされる反応を目の当たりにしたり、「よくわからない」とそれ以上は、あまりお話を聞いていただけないものもあります。

 

さてさて…今回の企画はどちらでしょうか?
答えは…後者ですね…(^_^;) はい、ご想像のとおりです。

 

理由は簡単です。
少々込み入った企画は、面白くなさそう、難しそう、本当にできるのか、面倒臭そう、関心がない、よく解らない。そのような反応が多くなります。

 

よく解らない点についてはご説明させていただきますが、関わらない方が良さそうという反応もないことはありません(苦笑)。もちろん皆さん優しいので露骨には仰っしゃりませんが…。

 

しかし、私は「気付いた誰かが今やらなければ、いずれ問題が大きくなり手が付けられなくなる」と考え、地元の仲間の協力を得て行動をおこしました。

 

もし私のような鼻息の荒い見ず知らずのおじさんから、突然そんなややこしい企画への協力を要請されたら…皆さんはどうお感じになりますか?

 

私なら、お断りするかもしれません。 Σ(゚∀゚ノ)ノえぇ~! 冗談ですよ!

 

今回は、ある自然栽培農家さんにご協力依頼を打診させていただいた際に経験しました、実際のエピソードをご紹介します。

 

私にとってはとても辛くて、悲しくて……大きなショックを受けた出来事でしたが、必ずこの構想を実現して最後までやりきってやろう!という奮起につながりました!

 

年が明けてしばらく経った、まだ寒い時期のこと。ある自然栽培農家さんに、ご連絡させていただきました。

 

今回の重大な課題である「ネオニコチノイド系農薬使用の低減」を目指して地元で様々な立場の農家さんや企業様と一緒に活動を行おうとしており、それに先立ち自然栽培についてのヒアリングや土壌サンプルのご提供、今後の取り組みについてのご相談を打診させていただいたのです。

 

大変お気持ちのあたたかいお優しい方で、直ぐに次のご返答を頂きました。

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乙井様

 

はじめまして。■■■農園です。

この度はご連絡をいただきありがとうございました。

せっかくお声がけ頂きましたが、申し訳ございませんが今回のお話は辞退させて頂きます。

 

私たちは30年以上自然栽培のみかんづくりを行い、おかげさまでほぼリピーター様だけでみかんは毎年完売しており、今後も、今までのお客様を中心に、家族だけで出来る限り続けたいと考えています。

 

また、あまり自然栽培のことを大きく地域の中でうち出すと、近隣の農家様のことを否定しているように思われるのも少々不本意であります。

 

よって、今までも沢山の方から、もっと事業を広げてはどうかなどのお話を頂きましたが、今のスタイルは崩さず、ひっそりと出来る範囲で頑張ってまいりたいと思っています。

 

お力になれず申し訳無いのですが、何卒ご了承ください。

 

 ■■■農園
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この方は、私の申し出を迷惑だと感じられている…そう認識しながらも、私はその後にもう少し食い下がらせていただいて「表に出られなくて良いのでせめて部分的なご協力だけでも!」と懇願しましたが、ご意思は固く、お考えが変わることはありませんでした。

 

こちらの農園を営まれるご家族が、30年以上、地域で周囲とのご関係を意識されながら、複雑な思いで農園を営まれている事実。ご自身たちが理想とされる農業にご家族で力を合せて取り組まれ、そこに周囲を否定する意図などはもちろんなく、なんら負い目を感じられることなどないというのに!

 

私は、こちらの自然栽培農家さんの受け止め方に、肩身の狭い少数者の心理を垣間見ました。強い衝撃を受けるとともに、とても重苦しく、やるせない気持ちに襲われ、そして今なお、ご自身たちの価値観や生き方を押し殺されていることに悲しみを覚えました。「なんとかしたい!」心からそう思いました。

 

そこまで気を使わなければならないのは、日本各地にある地方コミュニティの特性なのかもしれないと感じます。私自身も、この農家さんの置かれている境遇を想像すると、そのお考えに容易に至ることが出来ます。きっとそうなるだろうと納得できます。

 

正直なところ、私は地元のこのような部分が好きではありませんでした。今でも、実家に戻って地元時間に触れる端々で、このなんとも表現し難い息苦しさと向き合う瞬間が度々あります。


しかし、たとえそうであっても、自分にとってここは自分のふるさとであり、地元のことを家族と同じように愛しています。もしそこが心から愛するふるさとでなければ、私が感じるような心情にもならなければ、行動にも至らないことでしょう。


きっと私と同じ境遇にいらっしゃる多くの方々にはご理解いただけると思われる、筆舌に尽くしがたい、とても複雑な気持ちです。

 

そもそも、農業を生業としていない私は、農家さんが思い思いに尽力されている営みについてどうこう言える立場にありません。そして、誤解のないようにお伝えしたいのですが、効率的な生産を実現できる慣行栽培を全面的に否定しているわけでもありません。従来の価値構造と流通に至る仕組み、経済モデルの中で最善と判断され、必要だから続けられてきた結果だと認識しています。


私たちは今後同じ想いの方々と共に産業に積極的に関わらせていただき、未来を創り、産業が変化するチャンスを一緒に模索したい、そう願っています。

 

地元を離れて四半世紀が経ち、「半分よそ者」になった自分だからできること。ロストジェネレーションと呼ばれる私たちの世代だからこそ、気づくこと、感じてきたこと、こうありたいと願う気持ち。もう「いい歳」と言われる年齢になって久しいですが、だからこそやれることもあるはず。私たちはそう信じて、プロジェクトを進めてまいります。

 

環境と経済を両立する100年先を見据えた地域づくり。


多様な価値観がありのままに存在し、少数が多数に萎縮せず、胸を張って生きられるコミュニティ。

 

小さな命たちが生態系を担っていることを感じられる豊かな自然。

 

そこで育まれ、将来にわたって受け継がれるべき生活文化や民俗。

 

プロジェクトでの小さな活動が、やがて時代を先駆けるモデルケースに発展し、地元のみかん産業の生態系に変化をもたらすことを願って、私たちはエネルギーを注ぎ続けます。

 

私たちのプロジェクトは、今回新たに約30名のかけがえのない支援者の皆様から、お気持ちを受け取りました。皆様のあたたかいお力添えが、私たちの活動のエネルギーとなります。


せっかく結ばせていただいたご縁ですので、私たちの構想に、ご遠慮なくご意見やご要望もいただけましたら幸いです。

 

そして、これからプロジェクトにご支援・ご参加いただける皆様を、心よりお待ちしております。

 

クラウドファンディングに残された日はあと僅かになりましたが、引き続き、ご支援とご紹介をよろしくお願い致します!

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