プロジェクト概要

大敗を繰り返しながら対外試合で3勝を挙げた反骨の野球指導者が元教え子たちと不登校生徒の全力サポートに挑む。

 

  はじめまして、この度、通信制サポート校・滝野川高等学院を設立することになった豊田毅です。

 

  山口県で生まれ育ち、三重県で大学生、大学院生として過ごした私は、不登校経験者が多く在籍する三重県内の小さな高校で教員になることになり、そこでたくさんの「小さな奇跡」の目撃者となりました。

 

  不登校の生徒には無限の可能性があります。不登校を克服することは可能だし、その後、それぞれが夢を見つけて、その夢を追いかけることも可能です。絶対に自分ではできないと思っていたこと。考えてもみなかったこと。それらが気持ちの持ち方ひとつで大きく変わっていきます。

 

  教え子には、スポーツトレーナー、大学院生、会社員、建築士。力士だっています。みんなが多くの挫折や困難を乗り越えて、ここまで来ました。彼らは周囲の期待の遥か先に進んでいます。

 

  私は進路指導主事として、彼ら、彼女らと共に喜びを、苦しみを分かち合い、共に成長してきました。

  野球部を作って、甲子園に挑戦したこともありました。91点取られて負けたこともありますが、最後の1ヶ月で対外試合3勝を挙げたことは私の誇りです。

 

(担任として、はじめて受け持った教え子の前で授業をしている風景です。)

 

  しかし、不登校を克服した生徒全員がそのまますんなりと進学、就職先でも進んでいけるわけではありません。途中で再び挫折し、退学、退職をし、ニートや引きこもりになってしまうこともあります。そうなってしまったとき、高校の進路指導ができることには限界がありました。私は進路先で挫折する教え子たちに対して、個人として精一杯のサポートをしましたが、学校という組織に属する立場では、できないことも多いのです。

 

  私は日々、葛藤を繰り返しながら進路指導を続けましたが、次第に送り出すことが中心となる高校の進路指導教員から、教員でありながらも、進学、就職のその先もサポートするキャリアカウンセラーへと自分自身の進路をシフトさせていきました。そして、2018年10月に9年に渡る学校教員としてのキャリアに一旦の区切りをつけることにしました。

 

  ついに機が熟しました。私は三重県での教員時代の教え子2人と共に東京に新しい形の通信制サポート校を設立します。

 

  滝野川高等学院は、在籍時だけでなく、卒業した後の生徒、あるいは家族、ハローワークなどと連絡を取り合いながら、生徒の一生涯にわたるキャリアをサポートします。卒業生は、卒業後、いつでもキャリアカウンセリングを受けることができ、本校のキャリアカウンセラーに仕事の悩みを相談したり、退職時、転職時のコンサルティングを受けたりすることができます。

 

  在籍時には、生徒が希望する進路の実現のために必要な勉強を中心に、一人ひとりに合った個別のカリキュラムを組むことができます。そのなかで3年間での高校卒業(本校と同時に通信制高校にも在籍します)を目指します。もちろん卒業時の進路決定率は100%を絶対的な目標とします。

 

  それは私が高等学校の進路指導主事だったときに最も重視したことで3年間連続で成し遂げてきたことです。滝野川高等学院が目指すのはその先の先、生徒の人生にわたる進路サポートですから、高校卒業時の進路決定をそのスタートと位置付け、当然、こだわっていきます。

 

  キャリアデザインコースでは、在学中希望進路に合わせた資格検定を複数取得し、模試等で自信をつけつつ、オープンキャンパスや外部の進路ガイダンス、職業体験に1年生から積極的に参加していきます。こうして進路意識を早期から育み、スタート位置に関わらず、目標とする進路に近づいていきます。

 

語彙力、文章力を磨くことで自己表現を可能にする

 

  キャリアデザインコースの学びの特徴は、語彙力、文章力の養成にとことんこだわるところです。

  これまで私が関わってきた不登校傾向にある生徒の多くは、感受性の豊かな子どもたちでした。しかし、自分の感じたことを言葉にして表現をすることが難しい生徒ばかりでした。

 

  その原因を考えていくと、頭の中で話すことをまとめられないことや、自分の中にある感覚を言い表す言葉を知らないことに行き着きました。たしかに書けないことを話すのは大変難しいことです。それに少しの言葉の使い間違いや受け取りかたの勘違いが元で不登校になっていくこともあります。

 

  そこで私は生徒たちに、漢字の学習、語彙力を豊富にするための学習、そして文章力アップのための学習をさせることにしました。そうするとみるみるうちに生徒たちのコミュニケーション力は向上していきました。

   また、国語力の向上は全ての科目も得点アップに大きく関係していますから、文章力を磨くうちに他の科目の苦手も少し克服していくことができました。

 

   本校では、「日本語検定」、「漢字能力検定」、「語彙・読解力検定」、「文章読解・作成能力検定」などを受験しながら、日々の学習の成果を確かめつつ、3年間で確かな自己表現力を身につけていきます。

 

(生徒と共に検定に挑戦している豊田)

 

キャリアカウンセラーとしての知識、経験を教育に活かす

 

 私は、高校野球の指導者として活動するかたわら、日本キャリア教育学会認定のキャリアカウンセラー試験にも合格し、様々なカウンセリングの手法や、適性検査を実施することができるようになりました。そこで得た知識や、これまで多くの生徒やクライアントに対しておこなってきたカウンセリングの経験を、本校ではフルに活かしていきます。生徒は必要な場合に応じて、いつでも様々な適性検査を無料で受けることができるため、「自分のやりたいこと」、「自分に向いていること」、「自分の長所・短所」を知ったうえで、夢や目標を探すこと、追いかけることができます。これは本校ならではの強みです。

 

野球ライフコース

 

 滝野川高等学院にあって、一風変わった特徴を持つのが、野球ライフコースです。

 プロの世界や甲子園を目指すことだけが野球ではありません。

  大学野球や社会人野球はもちろん、高校野球をはじめとする指導者を目指す道もあれば、クラブチームや草野球、公園でするキャッチボール、バッティングセンターでの気分転換。それらすべてがれっきとした野球です。

 ボールの種類だって、硬式ボールだけにこだわる必要はありません。準硬式、軟式、ソフトボールを使ってもいいですし、ビニールのボールでも充分に野球は楽しむことができます。

 

 本校では、何らの理由で野球を続けられなくなってしまった球児や、これまで野球を始められなかったけれど、高校で1から野球を始めたいと思っている生徒など、理由で一般的な意味での「高校野球」から外れてしまった球児が野球を楽しみつつ、充実した野球人生を送ることをサポートします。

 

(夏の大会にて。気迫を込めてヘッドスライディングも・・・)

 

 このコースでは、午前中に基礎学力の定着やこれからの進路のために必要な学習をしながら、午後からは近隣のグラウンドで日が暮れるまで目一杯、野球の練習をしつつ、東京都内や周辺の県のクラブチームや大学の野球サークル、社会人クラブ、草野球チーム、ユーチューバーのチーム、女子野球チームなど、さまざまなカテゴリのチームとたくさんの試合をしていきます。

 

 東京では平日、休日問わずにたくさんのチームと試合をすることができますので、高校3年間でそのときの自分にあったレベルのチームを相手にたくさん経験を積むことができます。それに加え、学校の部活ではなく、あくまでもサポート校が運営するクラブチームですから、人数が足りないというときには、外部の方に助っ人をお願いして、9人にすれば試合ができるわけですから、人数不足で試合ができないことはありません。

 

 それぞれが、それぞれにあったペースで試合に出て、練習の成果を実戦で試しつつ、実力を高めていけばよいと考えています。

 また、東京都内や周辺には高校在学中でも在籍できる硬式野球のクラブチームがいくつも存在していますから、本校に在籍しながら、そういったチームで実力を磨き、次のステージを目指すことも考えられます。

 

長期的には甲子園出場を目指すことを視野に

 

 最初はクラブチームとして発足させますが、数年以内に高野連に登録することをひとつの目標にしています。近年の高校野球では、通信制高校の活躍が目立ち始めており、ついには通信制高校と連携したサポート校が甲子園の予選に出場し、好成績を挙げるケースまでみられるようになりました。本校でも当然、甲子園を目指せるような環境の整備をしていきます。

 

 それには野球部もグラウンドもない通信制高校で硬式野球部をゼロから作り上げた私自身の経験が生きてくると考えています。

 

野球ライフコースの卒業生の進路

 

 3年間、基礎からしっかりと実力を磨いたあとは、次のステージに進んでいきます。

  キャリアデザインコース同様、野球ライフコースにおいても進路決定率100%は重視しますが、そのうえで、これからの人生でどう野球に関わっていくかを生徒と共に考えていきます。国内の大学や企業の野球部などはもちろん、海外留学や国内外の独立リーグなど幅広い選択肢を考慮します。野球史の中には軟式のクラブチームや独立リーグなどを経て、20代後半でプロ野球選手になった選手も多く誕生していますので、本校を卒業した生徒のプロ入りももちろんサポートします。

 

 また、指導者を目指す生徒には、教員資格取得に向けた学習支援をおこなうなど、広い視野で生徒の「野球ライフ」を応援していきます。人生の長い時間のなかで、野球とどう付き合っていくかを真剣に考える。これまでありそうでなかった新しいコンセプトの野球チームなのではないでしょうか。

 

「0-91」の試合を通じて得た経験を伝えるために

 

 (夏の大会で負けたあとの選手。負けて悔しいと思う気持ちが生徒を大きく成長させてくれました。)

 

 私が監督をしていたとき、「0-91」という野球では考えられないような大敗をしてしまいました。そのとき私はTwitter上で、「選手は悪くない」と書き、それがもとでより多くの方々に私たちの活動を知っていただくことができました。

 

 「選手は悪くない」という言葉には、様々な意味が込められていました。

 選手が不登校を克服してきた野球初心者で構成されたチームだったこと。そのチームが甲子園に何度も出場したことのある地区最強の高校と当たったわけですから、普通に考えればこのような試合になるのは目に見えています。そんな中で、試合に出場させたわけですから、責任は監督である私にありました。

 しかし、負けるから試合に出ないとか、野球をやらないというのは、とてももったいないことです。負けたとしても得るものはたくさんありますし、成長につなげることもできます。何より、負けは勝ちのための方法や機会を育む土壌です。

 

 私のチームの生徒たちの多くは元不登校であり、その時期の彼らには、「負ける機会すら与えられなかった」のです。そんな、自分が立ち直る手段すら分からなかった生徒たちが、様々なきっかけで学校に通えるようになり、様々な理由で野球を始めて、強豪校と同じグラウンドに立てるまでになる。私は日々成長していく彼らのことが誇らしかったのです。だから、大敗をした彼らが「悪い」なんて微塵も思いませんでした。

 

 それどころか、大敗をした数日後の試合で創部3年目にして、公式戦初得点を挙げ、その後、夏大会前には対外試合で3勝を挙げるまでに成長しました。まさに負けが育んだ勝利でした。

 

 私の元から巣立っていった生徒のなかには、大学で硬式野球を続けている生徒、準硬式野球で大学日本一になった部に所属している生徒、大学のソフトボール部で公式戦に出ている生徒、私の立ち上げた三重県のクラブチームで野球を続けている生徒など、現在も野球に関わっている生徒が多くいます。

 

(8月12日。三重県にて。監督時代の教え子たちと思いっきり野球を楽しみました。)

 

野球を楽しむ。勉強を楽しむ。人生を楽しむ。楽しさが人を育てる。

 

 野球は楽しいもの。勉強は楽しいもの。人生は楽しいもの。

 

 滝野川高等学院では、それらの楽しさを追求していきます。

 スタート位置に関わらず、人は夢に向かって進んでいくことができます。私の教え子たちの多くは、学校に通うことができず、すごく後ろからのスタートになってしまったかもしれません。でも、今、こうしてそれぞれの人生を充実させながら、しっかりと歩みを進めています。

 

 現在、不登校の小中学生は13万人以上もいて、15歳~39歳のひきこもりの人の数は70万人ほどもいると言われています。

 

  私が関わることができた生徒はこれまで数百人に過ぎませんが、誰しもが、きっかけしだいで立ち直ることも前に進むことも可能です。それどころか感受性の強い彼らは、すごく大きな可能性を秘めています。私はその可能性を一人でも多くの人に伝えていきたいし、彼らの今後をしっかり見つめていきたいです。

 

 そのための大きな第一歩となる、サポート校の設立に向けて、みなさま、どうかご支援、よろしくお願いします。

 

    
2019/3/1~2019/8/31まで滝野川高等学院を運営したことをもって、プロジェクトを終了とする。

*看板の制作について 
 制作個数:1個 
 制作状況:未着手(着手予定日:2019/2/1) 
 制作者:外部委託する(委託先名称:株式会社トレード、委託先URL:https://cuvic.com/works/school/20171126.html)

 *パンフレットの制作について 
 制作部数:1000枚 
 制作状況:未着手(着手予定日:2019/2/1) 
 制作者:外部委託する(委託先名称:株式会社クエストデザイン、委託先URL:https://theopenphotoproject.org/service/school.html)

 *ホームページの制作について 
 ホームページの内容:学校案内の閲覧、パンフレットの請求、学校見学の予約など、学校の活動情報を日々更新していきます。 
 制作状況:制作中 
 制作者:最初は自身でおこないます。 
     その後、実際に学校が開校して情報がある程度揃った後に外部委託する予定です。 
(委託先未定(決定予定日:2019/5/1))


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