特別養子縁組の子供の当事者同士が繋がりたい

特別養子縁組の当事者団体である「Origin」には団体理念があります。
そのうちの一つをご紹介します。

Love the Origin ～Originを愛する～

「Origin」とは原点という意味だけでなく、出自という意味も含まれます。

「出自を愛する」
自分の出自を含めて自分の人生を前向きに捉え、全部ひっくるめて自分を愛せるようになりたいという想いです。
出自は「実親に育ててもらえなかった経緯」だけではなく、「養親に育ててもらうことになるまでの経緯」と捉えていいと思っています。

感じ方は人ぞれぞれですが、自分の出自を追及するフェーズでは痛みを伴うケースがあるかもしれません。
しかし、私たちだって自ら進んで悲劇の主人公になりたくて出自をたどるわけではありません。

ブラックボックス化された自分の出自を知り、自分の中の地盤を確かなものにします。
最初辛くとも、人間は都合よく捉えなおすことができます。
自分を愛するために、自分のアイデンティティを愛するために、まず愛すべき対象を明確に知る。
それが当事者が自分の出自を知る意味の一つだと思います。


「原点を愛する」
私たち特別養子は2つの原点を持っています。

「出自」と思うと実親に意識が傾くけれど、血縁よりも何よりも養親さんと一緒に過ごした時間には原点と呼べるべきものがあってほしいと願います。
長く生きていく中で幼少期を過ごした養親との関係もまた原点となりうると思います。
今の特別養子個人個人がどうだったかではなく、そもそも目指すべき、あるべき姿としては養子が安心して原点と思い、頼り愛せるような特別養子縁組家庭だろうと思うのです。
私たちは、そんな家庭づくりを手伝いたいと思います。

この理念が先に思いついたので、団体の名前を「Origin」にしました。
皆さんも子供たちのOrigin（出自）を愛してあげられるようになりましょう。
そして子供たちの再出発のOrigin（原点）になれることを目指しましょう。

これからも一緒に子供たちの幸せを願って行動に移していければと思います。

ご支援をよろしくお願いします。