【第７弾】南相馬と杉並の子供達が織り成す、奇跡の音楽劇

今回の本公演は、トモプロのこれまでの10年を振り返ります。

 

主人公は、「なつほ」

 

その名もズバリな、nappo→なつほ

 

どうして「みんなのうた」が誕生して、

そこからどうしてトモプロ本公演を続けてきたのか

メインテーマを遡りながらこの10年を旅するお話。

 

もちろん脚本、演出はトモプロの舞台をずっと作り続けてきてくださった

夢麻呂さん。

 

 

 

今回の脚本は、トモプロそのものを題材に

リアルな事実をファンタジーに仕上げるという

オリジナルな台本。

 

赤裸々なnappoの感情と、

震災以降続いた現実をトモプロらしく

明るく、そして感動のストーリにしています。

 

全て、ほんとの出来事。

 

お話の道先案内人は、トモプロの産んだキャラクター「バルーン」

 

 

 

 

第2回本公演からトモプロ本公演に登場する

トモプロオリジナルのキャラクター。

 

本公演のオーディションでは、誰もが

「バルーンやりたい！！」と言います。

まるで歴代のピーターパンや、Annyのような存在になったらいいなと

夢さんが言っていましたが、まさにそんな存在になりました。

 

みんなの、憧れのキャラクター、バルーン。

 

もはや、トモプロは本当に、

このバルーンに導かれて、この10年を走ってきたかのようでした。

 

どんな時も

「さあ、どうする！？」と、両手を広げて笑顔で問いかける。

 

だめなんて、ひとつもなくてね。

「さあ、この先、どうやってこの局面を切る抜けるよ？」

って言う意味。

 

前に、前に進もうともがく主人公の背中を、ポンと押してくれる。

 

バルーンは、誰の心の中にもいて、

子供の心を持った人にしか、その実態は見えないのです。

夢を持っていても、

今を突き抜けようとしても、

壁の前で座り込んじゃう人の元に現れる。

 

架空のキャラクターだけど、実はみんなの心の中にいる。

 

それが、トモプロそのもの。

 

 

 

震災後、前に前に進もうとして、

もがき、壁の前で座り込んでしまいそうになる

南相馬に、バルーンはずっと付き添ってきた。

 

「さあ、どうする？」と笑顔で言いながら。

 

 

そしてそのバルーンは、私、nappoのそばにも、いつもいてくれた。

 

実は、nappoにとってのバルーンは、トモプロそのものだったような気がする。

 

トモプロのキャスト達と、毎週

杉並では木曜日

南相馬では金曜日、

ずっとずっとレッスンをしてきた。

 

この8年間、お正月とお盆以外は、ずっとそのリズムでした。

 

 

私は、新幹線をのり、バスを乗り継ぎ、

杉並と南相馬を何年も行き来し続けた。

 

ダンスの先生方も、何往復も何往復もしてくれた。

 

そこに、待ってる子供達がいるから。。。。

 

その気持ちは、どの講師も同じだったと思う。

 

杉並も、南相馬も、300km離れていても

同じようにダンスを教え、歌を教え、

２地域の子達が次にあって一緒にステージができるまで、

先生達は通い続けた。

 

コロナになる前までは。。。。。

 

昨年の本公演前から、東京と福島の行き来ができにくくなり

その後、今までのように行き来をしながらのレッスンは

できなくなった。

 

私もこの10年続けていた行き来ができなくなって、

南相馬にいる時間が長くなり、自分の時間が増えた。

今までとは全然違う時間の流れかた。

 

ゆっくり、ゆっくりと杉並、南相馬が遠くなっていく感覚を感じた。

 

 

これは今までのトモプロではない、な、と

強く感じたのは、昨年の10月ごろ。

 

トモプロという大きな300kmを超えた輪っかが

維持できない感覚になった。

 

それぞれを思う気持ちは変わらないけれど、

そこに一緒に過ごせる時間がなくなると、

人は、わからないことが増えてゆく。

相手を信じられなかったり、

理解できなかったり。

 

それまではたくさんの時間を共に過ごしてきた仲間達と

触れ合ったり、リアルなコミュニケーションを取ることができなくなって

色々なことがわからなくなった。

 

 

 

 

 

これは、いけない。

どうしたらいい。

 

 

 

わからなくなった。

 

 

進む先が見えない。

 

 

けれど、子供達はレッスン場でいつも通りに先生達を待っていた。

 

木曜日に高円寺で

金曜日は南相馬の原町で。

 

レッスン場にやってくる子達は

相変わらず

「いざ！冒険の旅へ」を楽しんで踊り

もっと新しいダンスをやりたいと言い、

新しいダンスを作りたいと自分たちで歌詞をかき、ダンスを作った。

 

 

いつかあの子達に会えるかもしれない、という淡い気持ちを持ちながらも

そんなことよりも

毎週ある、トモプロのレッスンを楽しみにしてくれていた。

 

とても単純に。

この曲で踊ることや、仲間に会えること、先生に会えることが

楽しいと言ってくれた。

 

もうそこに「震災」や「復興」などの言葉はなくても

トモプロを支えにしてくれてる子達が育っていた。

 

 

「この場所を、守り続けよう」

 

ただそれだけを考えた。

 

何か一つ、守れるものがあるとするならば

「トモプロ」という場所を守っていこうと心に決めた。

 

それは、いつでもこの子達が帰って来れる場所であり、

それは、いつでもこの子達のそばにあるものであり、

それは、いつまでも夢を見れる場所であろうと、心に決めた。

 

 

目標として、最後にもう一回、本公演をやろう。

 

そして、杉並と南相馬、それぞれの道理の中で

それぞれの場所を守り続けて、

またいつか一緒になれる日を待って準備をしていよう、と。

 

 

もう一回やる本公演。

 

きっと合同の練習はできない。

 

それぞれの場所で、もらった台本を覚え、進め、練習する。

思いのほか、大変なことだった。

それぞれの稽古をYouTubeや、ZOOMで繋いだり、

動画を見ながら、覚えてゆく。

 

今までにやったことないレッスンの仕方。

 

けれど僕たちは、やってきた。

200日前から準備して、やってきた。

 

 

トモプロはいつもそうだ。

 

今までやったことないことも、

なんの気無しに、みんなで飛び越える。

 

 

津波の跡地で踊った時も

土砂降りの中、音楽が止まって両手を上げたまま5分経ったステージも

ステージの幕が上がるとお客さんが3人しかいなかった時も

プロレスのリングの上で踊った時も

雨上がりの泥沼の上で泥を跳ねながら踊った時も

次の日にメンバーが揃わなくて杉並から夜通し車でキャストが駆けつけた時も

灼熱のステージも

雪降る中での半袖のステージも

 

 

どんな時も、みんなで飛び越えてきた。

 

 

その度に

みんなの心の中に「さあ、どうする？！」と

笑顔で問いかけるバルーンが舞い降りる。

 

 

nappoの目の前で、トモプロキャスト達が

いつも「さあ、どうする！？」と笑いながら問いかけてきた。

 

 

 

負けん気と意地だけしかないnappoは、

「くっそう、やってやる」ってなるw。

 

 

どんな時も、前に進む力をくれたのは、子供達。

 

 

だってこのダンス、楽しいんだもん

 

だってみんなと一緒にいたいんだもん

 

トモプロが好きだもん

 

 

 

そんな言葉に支えられて、どんな場面も前に進んできた。

 

 

今回のお話は、そんな「なつほ」と「バルーン」のお話です。

 

つまり、トモプロそのもののお話。

 

もう二度とはできない舞台。

 

 

10年の信頼感が築き上げてた奇跡の舞台。

 

 

杉組の「なつほ」は中学生の、ことちゃん

お芝居が大好きな子。前回のBeHere Nowではバルーン役だったけど

そのバルーンでの本公演はできないまま、高円寺と、小高で別々の

公演をやりました。お芝居という武器を得て、ダンスも歌も自信を持ち始めた

女の子。

 

南組の「なつほ」は、同じく中学生の、りな。

トモプロの第１期から参加して、南組の現キャストの中では

一番古いキャスト。

歌もダンスも一生懸命頑張る彼女は、ANRINAとしてのステージも経験している。将来、人に何かを伝えるエンターテイナーに必ず、なる存在。

 

 

南組の「バルーン」は、まだトモプロ歴が2年と少しの、みつほ。

みんなの憧れ「バルーン」を射止めた彼女は、

自分でもびっくりしていたけれど、

トモプロに入ってからどんどん存在感を放ち始めていった

不思議な女の子。彼女の中に溜まっていたユニークさや、

奔放さ、明るさが、どんどん前に出てきて

周りのみんなに勇気を与える。

 

 

 

そして、杉組最後の「バルーン」は、しき。

まだお姉ちゃんの後ろに隠れながらトモプロにやってきて

幼稚園年長さんから、トモプロを知っている子。

最初は全く笑わず、人のことを睨みつけるような子だったのに

今や年下のキャスト達からも「しきちゃん、しきちゃん」と慕われる

アイドル的存在。

実は、トモプロのマスコットキャラクター

「トモプロちゃん」は、しきがモチーフ。

 

笑うことのなかったこの子を、いつか笑わせるんだと思って

しきの髪型、中性的な存在感をキャラクターにしてもらった。

 

9月26日（日）最後のバルーンは、しき。

 

 

 

 

トモプロ最後のシーンは、

そんな「しき」がバルーンとして消えてゆくシーンで終わります。

 

つまり、トモプロちゃんが心の中に帰ってゆくのです。

 

そして、それぞれみんなの道を、歩いてゆく。

自分達の足で。

 

 

 

離れた場所にいながら、２地域の「なつほ」と「バルーン」は

今までにないくらい稽古を繰り返しています。

演出の夢麻呂さんも今までにないハードルをこの子達に用意してる。

 

それは、この舞台の持つ意味を、しっかりと

伝えたいからです。

 

 

震災が生んだ奇跡のプロジェクト

コロナが引き金で、一度ここで道を分かちますが、

この10年の意味を、しっかりと伝えて、新しいスタイルに向かいたい。

 

 

それが今回の舞台の意味。

 

 

なつほ、バルーン。

素晴らしい4人が仕上がってきています。

 

9月25日（土）南組キャスト回

9月26日（日）杉組キャスト回

です。

 

 

ぜひ、応援してやってください。

 

そして、たくさんの子供達にこの舞台を見てほしいと

切に切に願っています。

 

 

 

🎈🎈🎈🎈🎈🎈🎈🎈🎈🎈🎈🎈🎈🎈🎈

 

 

【クラウドファンディングに挑戦中！】

https://readyfor.jp/projects/tomopro37nouta

クラウドファンディングの挑戦が始まりました！！

8/26まで、どうぞご支援・ご協力よろしくお願い致します！！

 

南相馬＆杉並トモダチプロジェクト

第7回本公演　音楽劇

『ONE LOVE 〜みんなのうた〜』

 

☆南組バルーン回

2021年9月25日(土)

開場 16:30 開演 17:00

 

☆杉組バルーン回

2021年9月26日(日)

開場 13:30 開演 14:00

 

会場 南相馬市民文化会館 ゆめはっと大ホール

 

チケット販売

トモダチプロジェクトHP