【第7話 勝負の年】

【8月に格闘技ジム作ります】

トップインストラクターを務める私のアニマルヒストリーをお話します。


リハビリの試練を越え、迎えた関東大会予選。
まだ肘は伸びきらない状態だったので、一切動かないようにして試合に出場した。なんとか試合に勝利し、関東大会への出場を決めた。

6月に行われた関東大会は肘のこともありグレコローマンスタイルで出場。
この時は通常より一階級上の85kg級で参加した。減量がないのがよかったのかどんどん勝ち抜いた。決勝戦では後々全日本チャンピオンになる北村克哉選手との対戦だった。
彼は同学年の選手で全国大会でも活躍していた。自分の力が試せる！そう意気込んで試合に向かった。

結果は完敗。関東大会で2位という結果は、嬉しくもありまだまだ上には強い選手がいるということを実感することとなった。

7月のインターハイの予選に階級を76kg級に変更し勝ち抜き出場権を得た。
そしていよいよインターハイ本戦である。現地に着くと完全に雰囲気に飲まれた。会場どころか宿泊してるホテルで強豪校の選手団を見ると、スゲー！って思っていた記憶がある。

そんな心構えで勝てるほど甘くなかった。結果から言えば、試合は2回戦で負けた。試合の内容はあまり覚えていない。そのあとグレコローマンの全国大会にも出場したが結果は振るわず。私の高校レスリング生活の幕は閉じた。

なんとか全国大会に出たことで、大学進学への望みをつないだ。
一時、大学には行かず、MMA(総合格闘技)を始めようかと悩んだが、まだレスリングが武器になる程強くないなと感じたので進学を選んだ。
國學院久我山レスリング部から明治大学に進んだ先輩から、明治大学でレスリングをしないかと誘われ私の進路は決まった。

高校3年間はとにかくあっという間だった。埼玉の田舎から東京の高校に行き、新しいものにたくさん出会えた。レスリングを通して世界が広がった。

新しいことにチャレンジして、出来ないことが出来るようになる楽しさを知った。苦しい時間も長かったが、周りにいる人に支えられて復帰することもできた。

目標を見失うことなく、大学へ進学し競技を続けることに楽しみしかなかった。




『次回、明治大学レスリング部入部』



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