これでわさびはあなたのもの！山葵好きのための醤油皿「山葵山」

皆様おはようございます。

 

昨日投稿した伝統工芸品を含む『手仕事品』の現状と未来に関しての続きをまとめたいと思います。

 

 

まず伝統工芸品の定義とは何か？

そのルールを見てみましょう。

 

■指定の要件

① 日本人の生活に密着し、日常生活で使用されるもの

② 主要工程が手作業中心（手工業的）であること

③ 技術･技法が１００年以上の歴史を持ち、今日まで継続しているもの

④ １００年以上の歴史をもつ伝統的な原材料を使用したもの

⑤ 一定の地域で、地域産業として成立しているもの

 

経済産業省 -伝統的工芸品産業をめぐる 現状と今後の振興施策について-より引用

 

①、②、③、④はよくわかる話で⑤の地域産業として成立しているものというのがなんとも分かりにくいところです。

 

⑤に関しての成立要件とは、ざっくり言うと地域で10社以上のその伝統工芸産業に関わる企業があるか、1社でも３０人以上の従事者を抱えているかどうか？というものが基準のようです。

 

私も日本のいくつかの産地を訪れる機会がありますが、手仕事品産業で30人近い社員を抱えている会社は本当に稀ですし、個人事業で頑張っておられる方も多いです。

 

その点で後者の場合はとても難しく、前者の場合も後継者不足による廃業が連続で続けば簡単に下回ってしまうのが事実です。

 

経済産業省 -伝統的工芸品産業をめぐる現状と今後の振興施策について-より引用

 

認証を受けられるかどうかは死活問題で、それを受けられれば事業支援のための補助金や展示会への参加機会をいただけたりするものの、それを受けられなければすべて独自でやらねばならないのが事実です・・・。

 

急激な西洋化によるライフスタイルの変化で日本の風土や文化と共に進化してきた手仕事品は切り離されてしまい、大量生産大量消費の経済システムの中で疲弊し産業として継承することが困難になってしまったのが現在です。

 

そこで我々デザイナーという存在が関わっていくことになるのですが、西洋化した我々の生活スタイルにも適応できるオリジナルの伝統工芸品を作るために地方行政や国が職人とデザイナーとのコラボレーションを促しています。

 

その際に製品化へ向けた審査があり、その審査を通らねば仕事として受注できないのはもちろんの事その審査を突破して製品化してもものすごく売れるか？というとそういうわけでもないというのが実情です・・。

 

さらに言えば、伝統工芸品承認をもらっていない手仕事品の工房はその支援も受けられないというのがさらに大変なのです。

 

私が今回ご支援をいただきたいと思った理由は、その伝統工芸や民芸という枠での製品作りをやりたいと思われる方ではなく、現代に必要な製品としてプロダクトデザインとしてやっていきたいという想いの職人とプロジェクトを起こすべく今回の企画を立ち上げました。

 

その場合であれば補助金も支援もなく、私一人で企画作りと資金を集めねばならない状況になりますので、今回皆様のご協力をお願いする形となっております。

 

明日は日本の食の記事を掲載したいと思います。
ワサビの話もしたいと思います。

 

またどうぞよろしくお願いします。