🌿ヤマネ保育日誌⑩🌿 ～最終話～

みなさまへ

湊より、「母を亡くした赤ん坊保育日誌」シリーズの最終話をお届けいたします。
これまで温かく見守り、応援いただいた皆さまに心より感謝申し上げます。

最後までどうぞお楽しみください。

なお、今後も皆さまのご支援によって可能となった取り組みを順次ご紹介してまいります。
引き続き、どうぞよろしくお願いいたします。

富士山の森へかえる

長く、厳しい冬をヤマネが何も食べずに、眠りながら生き抜くには25グラムの体重が必要だ。子どもたちは、夜は動いて食べて、朝になると眠り始めて体温を下げてねぼすけになる省エネをしながら体重を増やしてきた。

ついにその25ｇラインを達成した！

さあ、起きなさい。富士の森へ帰るよ。

そして、富士の森へ着いた。

子どもたちの目は、ぱっちり。

わたしたちは、森で生き抜くベース基地も造ってあげ、子どもたちのいる巣箱を置き、ついにリリースした。

元気で、冬を行き抜きますように。

10日以上たった。私たちは　リリースした場を観にいった。近くの巣箱の巣材として置いていたティシュには、ヤマネが寝泊まりした鶏卵型の痕と糞があった。

巣箱の向こうには、熟した濃い紫色のヤマブドウがたくさんなっていた。

子どもたちは、元気で富士の森で動いているようだ。
　
来年の春、もし、たくましくなった　子どもたちと出会うことができたらーーーと。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　

ヤマネ仔育て日誌

終わり