支援総額
目標金額 3,000,000円
- 支援者
- 392人
- 募集終了日
- 2024年6月30日
命を繋ぎ、共に生きる。希少猛禽類により良い救命医療と共生環境を!
#子ども・教育
- 現在
- 36,035,000円
- 支援者
- 2,231人
- 残り
- 34日
一般譲渡ができない犬猫たちにもしあわせになってもらうために
#動物
- 現在
- 11,934,000円
- 支援者
- 836人
- 残り
- 6日
JWCサポーター大募集中!傷付いた野生動物を救いたい
#子ども・教育
- 総計
- 216人
絶滅危惧種ツシマヤマネコを守るために!月々のご支援で安定的な整備を
#地域文化
- 総計
- 126人
決して投げ出さない。シェルターの猫たちの命を守り続けるために
#まちづくり
- 現在
- 2,087,000円
- 支援者
- 184人
- 残り
- 20日
プロジェクト本文
第一目標達成のお礼とネクストゴールについて
5月13日に開始した本プロジェクトですが、ヤマネや、小さないきもの達を愛する皆様のおかげで無事に6月14日に第一目標である300万円を達成することができました。心より深く御礼申し上げます。
初めてのクラウドファンディングであること、そしてヤマネのようなまだまだ認知度の低い小さないきものを研究しているということで、本当に多くの人にご賛同いただけるのかと不安でいっぱいの中スタートいたしました。しかし、開始後届く温かいコメントに日々支えられながら前進し、無事皆様とともに第一目標を達成することができたこと、本当に感謝の気持ちでいっぱいです。
ネクストゴールについて
のこり2週間ちょっとの期間にはなりますが、ネクストゴール【500万円】を掲げて最後まで挑戦を続けさせてください。ネクストゴールの資金使途は以下の通りです。
●資金使途(+200万円)
・ヤマネの保護から生物多様性保全へとつなげる研究費用
∟和歌山での生態調査から保護を提案する費用(約40万円)
∟山梨での発信機を用いた調査から休み場所・冬眠場所などを探る研究費用(約50万円)
・市民へのヤマネの魅力・おもしろさを伝える「ヤマネ・サイエンスカフェ」の実施費用(約70万円)
※大阪と東京の2箇所での実施を予定しています。2025年4月末までに実施します
・運営費 ※機材費、人件費含む(約40万円)
ヤマネを一人でも多くの人に知っていただき、守り、ともに豊かな未来をつくりたいです。
引き続き、ご支援・応援のほどよろしくお願いいたします。
2024年6月14日 追記
ヤマネ・いきもの研究所 代表理事 湊秋作
メンバー一同
はじめに
- introduction -
森の小さないきもの「ヤマネ」という動物を知っていますか?
ニホンヤマネ(以下、ヤマネ)は日本だけに住んでいる種で、国の天然記念物です。日本列島に最も古くから暮らしている哺乳類です。体重は約18グラムと鶏卵50グラムの半分もありません。くりっとしたかわいい動物です。赤ん坊は人の小指の三分の二ほどの長さで、2グラムです。
森の木の上で暮らし、夜行性のため、ふだんお目にかかることはめったにできませんが、花や果実、昆虫を食べ、植物の受粉を助けたり“うんち”の中に種を運ぶこともあります。小さい体で森林を育む役割を担っているため、ヤマネは「森の宝」であり、ヤマネがいる森は生態系豊かな森といわれています。
現在ヤマネが絶滅の危機。
開発により棲む森が縮小しています。
現在ヤマネは絶滅が危惧されています*1。
現在39府県で絶滅危惧Ⅰ類・絶滅危惧Ⅱ類・準絶滅危惧種です。開発によって棲む森が分断され、縮小・喪失し、暮らしに困っています。
そんなヤマネを含め、森の小さな仲間たちを守り、豊かな未来に繋げるために「ヤマネ・いきもの研究所」は活動しています。これまでの研究成果でヤマネの保全に貢献し、環境教育により子どもから大人まで、幅広く自然やいきものの大切さを伝えています。
野生動物の研究には長い時間とエネルギーを要します。これまで個人の研究を含めると約50年間、たくさんの方々の励まし、お力、ご支援をいただきながら研究を進め、ヤマネの「不思議」を少しずつ解明してきました。
しかし、日本列島各地でたくさんの森林開発・分断がどんどん進んでいます。彼らを守るためにはよりスピード感を持って研究を発展させ、保全を提案し、みんなに知らせる教育活動に力を入れていく必要があります。
守るためにはまず「知ること」から。
一人ひとりの参加が未来をつくる。
ヤマネは国指定の天然記念物ですが、私達の活動は行政など公的な援助などは一切なく、民間からのご支援はいただくこともありますが、予算面で苦慮することも少なくありません。そこで、私達の取り組みを一人でも多くの方に知っていただき、ヤマネや森のいきもの達、自然を守る活動にご賛同いただける皆様と共に豊かな未来をつくれたらと思い、この度クラウドファンディングに挑戦することを決意しました。
また、田んぼや人の周りにいるようなごく普通のいきものも、私達にとって大切な存在です。例えば、酸素を造っている工場は世界にはなく、人の周りや地球じゅうの植物たちがつくってくれるおかげで、私たちは呼吸して酸素をいただいているように、人間はいきものや自然が生きて・活躍してくれている「恵み」で暮らしています。
多様ないきものなくしては、私たち人類は生きていけないのです。
いきものや自然を守り、未来をつくるためには、研究者など一部の専門家だけでなく、誰もが関心を持ち、参加いただくことが不可欠です。このプロジェクトを通じて、ヤマネなどの小さないきものを守り、豊かな未来をつくる仲間になっていただけませんか?
皆様からの温かいご支援を心よりお願い申し上げます。
一般社団法人ヤマネ・いきもの研究所
湊秋作から皆様へごあいさつ
湊 秋作
(一般社団法人ヤマネ・いきもの研究所 代表理事)
私がヤマネに初めて出会ったのは20歳の大学生の頃でした。ヤマネ研究の権威であり、日本の環境教育のルーツであり、日本生物教育学会の創始者である下泉重吉学長にご指導をお願いするために、学長室のドアをたたいたことから始まりました。
そこから、未知の世界が広がるヤマネについてまるで「不思議の本」のページをめくるように、研究を進めて保全につなげ、同時に環境教育にも力をいれてきました。自然はみんなで守るものであり、「守りたい」という気持ちと考えは「知る」ことから始まります。ですから、園児・児童・大学生・企業人・ シニア世代など、さまざまな方たちに学びを提供してきました。
そして今、ヤマネの「糞のDNA」のページをめくったところです。
ヤマネの糞から季節的な食性を探ることができれば、各地で開発されるところにヤマネの食べものとなる樹木を植栽することや、森が分断される場所には、ヤマネたちのための歩道橋(アニマルパスウェイ)を建設し、その周囲にヤマネの食べる樹を植えることなどができます。ヤマネの食物として利用する樹は、その地域に森の花や果実を提供するため、花・果実と食べる昆虫や鳥など多様な野生動物の保護へと繋げることができます。
ヤマネの棲む森全体を守ることができれば、人にとっても癒しや水や酸素などを提供してくれる森を守ることとなります。ヤマネは森を守る「フラッグ(旗)」なのです。
そして、これから開発されようとしている森でも糞からヤマネの遺伝子が解析されたら、天然記念物として、その森を守る「フラッグ」になります。知ることから守ることへの第一歩になるでしょう。そのため、「糞のDNA」の研究ページを大きく開きたいのです。
本プロジェクトを通じて、森のヤマネや小さないきものの不思議さ、おもしろさ、大切さを知っていただくきっかけになればと思っています。
|略歴
◆1976~1999年:和歌山県にて23年間小学校の教諭:小学校教師時代
ヤマネ研究・環境教育・湿地保全・コウモリ研究・洞窟保全の実施、八ヶ岳のヤマネ生態調査でヤマネミュージアム設立へ導き、京都大学で理学博士を得、 ヤマネブリッジ建設へ導く
◆1999~2010年:やまねミュージアム館長・キープ協会環境教育事業部部長 時代
国内外でヤマネ生態調査、アジアの児童による自然体験をテレビ会議で伝えあう環境教育・田んぼのようちえん・田んぼ国際環境会議・アニマルパスウェイ開発・普及の展開
◆2010年~2018年:やまねミュージアム館長・関西学院大学教授 時代/英国留学
ハンガリー・イタリアでヤマネ研究、都市の生物多様性保全の開発。「SDGsかるた」創りと頒布。大成建設・清水建設・饗場さんらとアニパルパスウェイ普及
◆2018~:一般社団法人ヤマネ・いきもの研究所をスタート
八ヶ岳・南アルプスでのヤマネの生態調査、隠岐の島での調査・教育、「みえのわアニマルパスウェイ」・「ヤマネトンネル」を建設に導き、富士スバルラインでのネズミ類の遺伝子の比較
森のスケーター「ヤマネ」
ヤマネは、かわいくて不思議な動物です。
てのひらに乗るほど小さいのに、氷河時代を乗り越え、約510万年前から日本に暮らしてきたことから「生きた化石」ともいわれています。木の上で暮らし、器用に細い枝や葉の裏をスルスルとすべる姿はまさに「森のスケーター」です。
ヤマネ科は世界に28種います。しかしその多くが危機にあり保護動物となっています。ヤマネ科の故郷であるヨーロッパでは、「メガネヤマネ」や「モリヤマネ」も生息が危ぶまれ、ドイツやイギリスなどのヤマネ研究者・市民のみなさんも保護やそのための研究に懸命に取り組んでいます。
日本では現在本州、四国、九州、隠岐の島に生息していて、開発のための森林伐採や分断などにより、ヤマネの棲み家はどんどん追いやられています。
ヤマネ・いきもの研究所は、ヤマネの暮らしを守るため、これまで「調査研究」「保全」「環境教育」を行ってきました。
ヤマネ・いきもの研究所の活動の一部をご紹介
|調査研究〜いきものを知る〜
八ヶ岳・南アルプス、紀伊半島南部、隠岐の島でヤマネの食性を研究し、三重県尾鷲市・熊野市で、ヤマネ調査をもとに自動車専用道路開発とヤマネ保護、防災、SDGs教育を国交省・二村先生らと展開しています。
富士山ではスバルラインの道路沿いでヤマネの生態と遺伝子を調査し、ヤマネのゲノム研究を富山大学と研究しています。山梨県北杜市では田んぼ周辺の水路の生物と里山の野鳥を調査しています。
|保全〜いきものを守る〜
開発による森の伐採は、ヤマネたちの生きる場所を奪います。道路による森の分断は「ヤマネたちの餌・異性との出会い・営巣場所の確保を困難とし、死活問題となります。そこで、ヤマネたちのための樹上の歩道橋を開発・普及しています。
私たちは、ヤマネのような希少種と同時にトンボやミジンコやヨモギ、ツクシなどの「ふつうのいきもの」も大切にしています。それは、かれらが地域の生態系を担うメジャーな生物群だからです。同時に「ふつうのいきもの」は油断するとメダカのように絶滅危惧宣言が出てしまう可能性もあるため気をつけてあげないといけないからです。
|環境教育〜次世代へ伝える〜
自然を守ることは、みんなの参加なしには達成できません。
多様な世代への教育を願い、園児からシニア世代まで環境教育を実施してきました。隠岐の島と尾鷲市の小学校の児童には「ヤマネ授業」を実施し、両校同士をオンラインで学びあい、台湾の小学生とオンラインで交流も実施し、地球市民の心の育成を試みました。
和歌山県の新宮高校生には高速道路を歩きながら、「三重のわアニマルパスウェイ」や「ヤマネトンネル」「ネイチャーポジティブ」を体感してもらいました。企業人には体験を基にした生物多様性教育を、市民には水路の生物のおもしろさ体験を、シニア層には都市の生物多様性保全に参画するためのワークショップを提供してきました。
ヤマネを守るためには
「食性の解明」が鍵となります
ヤマネは甘い花や昆虫、果物などのさまざまな森の恵みを食べて暮らしているため、ヤマネがいる森は、「生態系豊かな森」といわれています。ヤマネの絶滅を防ぎ守っていくためには、彼らが好んで食べているものを知ることが重要です。これまで何度かヤマネの「糞」を採取し解析してきたところ、棲む地域によって、ヤマネが好んで食べるものが異なることがわかってきました。
例えば、山梨ではサワグルミ、リョウブ、フジ、サルナシ、葉の裏にいるアブラムシなどを食べていることがわかりました。隠岐の島では、蛾やシイが検出されました。しかし、これまでヤマネが生息している隠岐の島、和歌山、八ヶ岳などを調査してきましたが、どこもサンプル数が少なく「季節に応じた食性解明」はまだまだできていないのが現状です。
その大きな理由が費用面の課題です。1糞あたりの解析で3〜4万円ほどかかり、1つの地域で年間60〜90の糞のサンプルを解析する必要があるためまとまった費用が必要です。
私達の活動には公的な援助は一切ありません。これまでは企業からの受託費や助成金の応募などにより研究費を捻出してきましたが、安定していないことに加え、食性解明という目的のためにまとまった資金を捻出することができず、苦慮してきました。
しかし、地域の特徴や季節に応じたヤマネの食性を解明することは、ヤマネとの共生の道を開く鍵になると確信しています。
ヤマネの餌とする樹には、花や果実があるため、昆虫やクモや鳥が集まってきます。ですから、開発で森が伐採された所をヤマネの餌とする樹木を植栽することで、ヤマネや多様ないきものたちが集まる生態系豊かな環境に変えることができるのです。森が分断された所には、ヤマネたちのための歩道橋であるアニマルパスウェイを建設します。その周囲にヤマネの餌の樹を植栽すれば、分断された場所をヤマネたちの移動経路の確保と同時に食物を提供する場とすることができます。その場はOECM*2ともなる可能性をもつでしょう。
*2:OECMは(Other Effective area based Conservation Measures)の略で、国立公園などの保護地区以外に、生物多様性を効果的に保全しうる地域のこと
|なぜ、クラウドファンディングなのか?
これまでのいきものを知り、守る活動は、決して私達だけで進めることはできませんでした。たくさんのボランティアの皆様、研究仲間、専門家の方々、子どもたちなど、本当に多くの方の思いや努力が集まり、共通の目標や夢を持つことで、一歩ずつ前進してきました。
豊かな自然を守る活動は「一人ひとりが興味関心を寄せて、誰もがどこでも参加できる」ことが必要だと考えています。日本中、世界中の人々が行動することで未来は良くなると信じています。動物たちを守りともに生きていくことは、森を守り、人が生きるための環境を守ることに繋がります。
そして、「守りたい」という気持ちは「知る」ことから始まります。
日本の森にいるヤマネやヒメネズミなどの小さな野生動物たちを知る人はまだまだ少なく、田んぼにいるかわいいミジンコに気づく人も少ないです。それで、本プロジェクト通じて、一人でも多くの方にヤマネから知っていただき、活動に共感いただける皆様とともに、豊かな未来をつくりたいと思っています。
プロジェクト概要
■ 第一目標金額
300万円
■ 資金使途
・ヤマネの糞から季節的な食性を探る研究費用(八ヶ岳山麓/南アルプス山麓など現地への交通費含む)
→日本各地の糞のDNA研究からヤマネの生息を確認することで、開発される森を守ための共生の道を探ります
→この成果を森林管理者に伝え、ヤマネ保護に導くために活用します
・隠岐での調査・ヤマネ教育の費用
・運営費、諸経費、READYFOR手数料
■ 第二目標金額
500万円
■ 資金使途
・ヤマネの保護から生物多様性保全へとつなげる研究費用
∟和歌山での生態調査から保護を提案する費用
∟山梨での発信機を用いた調査から休み場所・冬眠場所などを探る研究費用
・市民へのヤマネの魅力・おもしろさを伝える「ヤマネ・サイエンスカフェ」の実施費用
(大阪と東京の2箇所での実施を予定しています。2025年4月末までに実施します)
・運営費(機材費、人件費含む)
ヤマネ・いきものと共に暮らせる
豊かな未来をみんなでつくろう
森の小さな仲間であり、森の宝「ヤマネ」。彼らの5mmほどの「ちっこい糞」の地道な研究は、ヤマネを守り、そして森の多くのいきものを守ることに繋がります。「開発の場」を「豊かな生物多様性の場」に変化させ、野生動物たちとの「共生の場」にしていきます。
豊かな森の保全と創生は、きれいな水や酸素をつくり、人の心身の健康な暮らしへと導きます。教育や街づくり、観光事業へも寄与することになるでしょう。このように、彼らを調べて守ることは、わたしたちの豊かな未来を守ることにも繋がっているのです。
ヤマネ・いきもの研究所は、これからもいきものを研究し、守り、自然を愛する人々を増やし、その仲間たちとともに活動を日本から世界へと広げていきたいです。
皆様とともに、豊かな未来をつくりたい。
どうかご支援・応援のほどよろしくお願いいたします。
プロジェクトメンバーから皆様へ
|饗場葉留果
一般社団法人ヤマネ・いきもの研究所 理事
私がこの仕事をしているのは、ヤマネや彼らを取り巻く環境を大切にしたいと思っているからです。そのために私は研究をしています。私は研究をヤマネの深い理解者になるための大切な手段と考えています。そして研究したことは、彼らを守る方法を考えることにつなげ、多くの人に彼らのことを伝えるための基盤としていきたいと思っています。
ヤマネと出会うと心がどきどきして、すごく幸せになります。
そんなヤマネは私に知ること(研究)の楽しさと命の愛おしさを教えてくれた生き物の一つです。しかし、小さい夜行性のかれらの存在、そしてかれらが抱えている問題(生息場所の減少、数が少ないことなど)を知る人は少ないです。
私はヤマネを守ることは、さまざまないきものや自然環境を守ることにつながっていくと信じてこの活動をしています。このクラウドファンディングを通じて、ヤマネのことを知っていただき、私たちの活動にご協力いただけましたら幸いです。
|森田哲夫
飼育野生動物栄養研究会・宮崎大学名誉教授
野生動物が「いつ、どこで、何を、どれだけ、どのようにして」食べているかを知ることはその種の保全を図る上でとても重要です。
夜行性で小さなヤマネの「食」は目視による観察が難しく、その解明は難航してきました。しかし、最新の分子生物学的手法を駆使する今回の研究プロジェクトによりヤマネの食生態の解明は大きく前進いたします。
日本の森にひっそりと暮らすヤマネが、「人知れず」姿を消してしまう明日を阻止するため、日々奮闘するヤマネ・いきもの研究所の活動にご理解とご支援を賜りますようお願い申し上げます。
|木下豪太
富山大学理学科 助教
ヤマネ・いきもの研究所では、ヤマネの生態解明と保全を目指したフィールドベースの活動を精力的に進める一方で、私たちと連携しながら遺伝解析を実施し、ヤマネの進化の歴史を解明する研究にも長年取り組んできました。そして現在、最新の手法を意欲的に取り入れ、ヤマネの全ゲノム情報の解読にも着手しています。
これまでの研究から、日本に現在生息している哺乳類の中でも、ヤマネは古くから日本列島に生息していたことが示唆されています。そのため、ヤマネのゲノム情報には、彼らが日本列島で生き抜いてきた、長い進化の歴史が刻まれています。
また、今回の「環境DNA」による糞分析によって、日本の多様な環境でヤマネがどのように適応し、生態系の中でどのような役割を果たしているのかも明らかになってくると期待されます。そのため、私たちにとってヤマネは、日本列島の長い歴史の中で豊かな生態系や生物多様性がどのように育まれてきたのかを教えてくれる、いわば生き証人といえます。
「環境DNA」や「ゲノム解析」などの科学的アプローチも取り入れながら、日本の貴重なヤマネという生き物について、様々な側面から深く知るために努力しているヤマネ・いきもの研究所の活動を応援していただければ幸いです。
いただいた応援メッセージ
|小宮輝之様
上野動物園元園長
「ヤマネ・いきもの研究所」は、ヤマネと人との共生を目指す活動をしています。ヤマネは500万年も前から日本の森で暮らしてきました。夜活動すること、天敵のフクロウから身を守るため木の枝や蔓の下側を走りまわること、そして餌の少ない冬は冬眠をして凌ぎます。日本の森で生活するうちにユニークな生き方を身につけた、世界中で日本の森にしかいない日本固有種なのです。
ヤマネが暮らせる森は、多くの生き物を育む共生の森、人にも優しい環境です。
夜行性で観察する機会の少ないヤマネを知ってもらい、ヤマネの保護を通じて日本の森の保全活動に賛同してくれるみなさんの応援を心からお願いいたします。
|早川篤様
関西学院大学SDGs・生物多様性センター客員研究員
ヤマネ・いきもの研究所研究員
天王寺動物園飼育係・学芸員
動物園の飼育係は野生動物について何でも知っていると思われているようですが、実はそうではありません。文献を調べ、フィールドに出かけ、その経験を試行錯誤し、多くの動物園で結果を共有しながら飼育展示を作り上げていきます。その根本となるフィールドや野生動物の情報は、湊先生やスタッフの皆さんのような各地各種の野生動物研究者の長年の研究成果に支えられています。
動物園でもホッキョクグマやゴリラなどの生息地が危機的な状態にあることや、その原因となる気象異常などには多くの関心が向けられています。ところが、足元の日本の自然や野生動物については、残念ながらあまり関心がないのも事実です。
遠い国のことよりも、まずは足元の自然を知ることが何よりも大切な一歩ではないでしょうか。ヤマネの研究は、ホッキョクグマやゴリラを守ることでもあるのです。
ぜひ、クラウドファンディングへの応援をお願いいたします。
|早勢弘一様
ワンアソシエイツ代表取締役
2008年、ご縁があって湊先生とお会いして以来、一緒に環境リーダー育成活動に携わっています。
湊先生は清里の森を中心に氷河期を生き抜いてきたヤマネの保全、調査活動に並々ならぬエネルギーを注ぎ、そこから一歩進んで生物多様性を育む社会づくりに向けて、率先して環境教育や人材育成にも力を尽くしておられます。
私自身もそうですが、環境教育に参加をされたリーダーたちが可愛いヤマネの生活を知り、感じ、ヤマネを守ることが生物多様性につながることを強く実感している様子を目の当たりにしてきました。
リーダーシップとは共通の目的に向けて人が自分の意思で心から関わりたいという望みを喚起することです。リーダーたちが共鳴して行動を起こすときに確かに物事が前進します。 企業人である私たちの多くは、自然を守り、生物多様性を育むために何かをしたいと考えても、その何かが浮かばない、その何かがどんな価値を生むかが分からないということがあるかもしれません。そのようなとき、このクラウドファンディングや環境教育に参画することはヤマネを守り、生物多様性を育む社会づくりに向けた第一歩として、皆さんのリーダーシップ発揮の一助となるでしょう。
|二村直司様
おわせ学び工房代表(元尾鷲市教育委員会教育長)
2021年8月、生活面はもとより大地震などの災害時に救急活動や支援物資を運ぶ「命の道」として重要な役割を果たす国道42号熊野尾鷲道路が完成しました。
道路開発の際、国指定の天然記念物「ニホンヤマネ」がすむ森の伐採が避けられないため、伐採した場所に尾鷲小学校の児童が大切に育てた木を植樹し、それらの木が育つまで役割を果たすことを目的に、動物たちが通るための森と森を繋ぐ改良型の“みえのわアニマルパスウェイ”(セイロとロープで製作)が造られました。
パスウェイには①自然との共生の「和(わ)」、②自然に帰る循環の「環(わ)」、③わっぱの「輪(わ)」の3つの意味が込められました。
「生活に必要な道路づくりと自然を守る活動の2つが実現」し、地域や子どもたちに誇りと希望の光りを届けてくれました。今回のクラウドファンディングに心からの応援を込めエールを送ります!
|大竹公一様
一般社団法人アニマルパスウェイと野生生物の会 代表理事
ヤマネ・いきもの研究所のミッションは、天然記念物二ホンヤマネの知られざる生態を研究することだけではなく、ヤマネの棲む森の健全性を保つために関連する動植物のさまざまな調査やアニマルパスウェイなどの対策提案なども行っています。
研究所の研究員の皆さんは、寝る間もあるのかと思うほど八ヶ岳、富士山、隠岐の島、紀伊半島など全国を飛び回っています。しかし、地道でタイトな研究活動ですが資金は極めて不足しているのが現状です、可愛いヤマネのためにも何としてでも応援したいと思います。
ご留意事項
▽ご支援の前に、利用規約(https://legal.readyfor.jp/guidelines/terms_of_service_index/terms_of_service/)を必ずご一読ください。
▽団体の性質上、本プロジェクトは通常型であり寄附金控除型ではないため、税制上の優遇措置を受けることはできません。あらかじめご了承ください。
▽目標金額達成後の返金やキャンセルは、ご対応致しかねますので、何卒ご了承ください。
▽ご支援完了後のお届け先の変更はできません、お間違いのないようご注意ください。
▽ご支援完了時に「応援コメント」としていただいたメッセージは、本プロジェクトのPRのために利用させていただく場合がございます。あらかじめご承知おきください。
▽本プロジェクトのリターンのうち、【●命名権、メッセージの掲載その他これに類するリターン】に関するリターンの条件詳細については、こちらのページをご確認ください。
▽ご支援に関するご質問はこちらをご覧ください。
- プロジェクト実行責任者:
- 湊 秋作(ヤマネ・いきもの研究所)
- プロジェクト実施完了日:
- 2025年1月31日
プロジェクト概要と集めた資金の使途
ヤマネ・いきもの研究所の運営費用の一部(研究・保全・教育)として活用いたします。
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プロフィール
地球中の植物がつくる酸素のおかげで私たちは呼吸できるように、私たちは「いきも の」・「自然」の恵みで暮らしています。そのため、「いきもの」と「自然」を守ることは、「人々」を守ることにつながるのです。ヤマネ・いきもの研究所は、「ヤマネ」と「いきもの」の「研究」・「保全」・「教育」を通じて、私達の暮らしを支える生物多様性と自然を守る活動を推進します。
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リターン
3,000円+システム利用料
【リターン不要な方向け】全力応援コース|3千円
●お礼のメール
●終了レポート
※1度に複数口でのご支援も可能です
- 申込数
- 218
- 在庫数
- 制限なし
- 発送完了予定月
- 2024年12月
10,000円+システム利用料
【リターン不要な方向け】全力応援コース|1万円
●お礼のメール
●終了レポート
●HPにお名前掲載(希望制)
●ヤマネの画像データをプレゼント
●ヤマネの観察動画をプレゼント
※1度に複数口でのご支援も可能です
- 申込数
- 99
- 在庫数
- 制限なし
- 発送完了予定月
- 2024年12月
3,000円+システム利用料
【リターン不要な方向け】全力応援コース|3千円
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※1度に複数口でのご支援も可能です
- 申込数
- 218
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- 発送完了予定月
- 2024年12月
10,000円+システム利用料
【リターン不要な方向け】全力応援コース|1万円
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※1度に複数口でのご支援も可能です
- 申込数
- 99
- 在庫数
- 制限なし
- 発送完了予定月
- 2024年12月
プロフィール
地球中の植物がつくる酸素のおかげで私たちは呼吸できるように、私たちは「いきも の」・「自然」の恵みで暮らしています。そのため、「いきもの」と「自然」を守ることは、「人々」を守ることにつながるのです。ヤマネ・いきもの研究所は、「ヤマネ」と「いきもの」の「研究」・「保全」・「教育」を通じて、私達の暮らしを支える生物多様性と自然を守る活動を推進します。