プロジェクト概要

「重症心身障害者」と呼ばれる人たちが、「言葉で語ること」の困難さを抱えながら、「それでも」れっきとした「双方向のコミュニケーション」を成り立たせて生きている――ということを知ってもらうためのアート作品を制作し、展示会を開催したい!

 

皆様、初めまして。NPO法人「W・I・N・G―路をはこぶ」スタッフの田代健信と申します。私たちは主に大阪市内をフィールドとして、「重症心身障害者」と呼ばれる方々の地域生活を支え、共に創っていく活動・事業に取り組んでいます。

 

 

 

「重症心身障害者」とは…

 

あまり聞き慣れない言葉かもしれませんが、重度の身体障害と知的障害とを重複して抱えられている方や、一部の難病や特定疾患にり患されている方などの総称として使われている言葉です。もう少し具体的に言うと、医療的ケアを含む日常生活上のケア(食事・排泄・入浴・移動の介助や見守りなど)を24時間必要とし、言語によるコミュニケーションが困難な方々のことを主に指しています。

 

 

 

私たちは、そんな方々の地域生活をサポートし、共に創造していく活動・事業に取り組んでいます。

 

私たちの活動・事業は、主に3つの分野から構成されています。

①直接的な支援=障害福祉サービスの提供(大阪市内)

 ⇒ デイ施設の運営やヘルパー派遣による日常生活の支援…etc.

②文化・芸術活動

 ⇒ 「ビー玉アート」制作/galerie“見る倉庫”(西成区)を拠点とした、アート作家と重症心身障害者との交流や共同制作活動コーディネート…etc.

③連帯・交流活動

 ⇒ フリースペース「Tamariba」(西成区)を活用した地域交流/ワーキングホリデー制度等により来日した外国人スタッフ採用による国際交流…etc.

 

 (大分旅行の1シーン。ヘルパーを利用して旅行も楽しみます☆)

 

(受注制作したビー玉アート絵画をお届け!歯医者さんの診察室に飾っていただいています^ ^)

 

 

そしてこの度ご縁あって、2人のアート作家さんが、利用者さん(重症心身障害者)の「生き様」を作品として表現してくれることになりました!


★ 展示会詳細 ★

展示日程:2015年12月1日~2015年12月26日

展示場所:galerie“見る倉庫”(大阪市西成区)

 

★ 作家さん紹介 ★

 

横溝 千夏 (よこみぞ ちなつ)

多摩美術大学卒。現在、東京芸術大学大学院映像研究科在籍。ジャンルにこだわらず、映像作品の録音や音楽制作を含む様々なサウンドデザインに取り組んでいます。東京在住。
 

 

 

 

上野 倫可 (うえの ともか)

多摩美術大学卒。現在、フリーランス。映像撮影(ドキュメンタリー映画)や絵画、タロットを使ったリーディング等、様々な方法を用いて、「ひと」や「もの」との「出会い」に動機付けされた表現に挑戦しています。東京在住。

 

 

 

 

このお二人が、楽曲、ZINE(独自出版物)、絵画という3つのメディア(媒体)を用いた表現・記録・発信に挑みます!

 

制作物①:楽曲

言葉の代わりに「身体」で語る利用者さん(重症心身障害者)。彼らの肉声、心臓の鼓動や血管の脈動、呼吸音、吸引器や人工呼吸器の機械音等、彼らの身体や日常生活の中から発せられるあらゆる「音」。また、私たちの活動拠点の一つであり、様々な事情を抱えながらも「生きる」ことへの「率直さ」を感じさせてくれる街=「西成」の「音」。そして、利用者さんに寄り添う家族や法人スタッフが語る「言葉」。これらの「音」を「曲」として、「言葉」を「リリック(詩・詞)」として編み直していく作品です。媒体(メディア)としてはCDを用いる予定です。

 

制作物②:ZINE

ZINE(ジン)というのは、有志で制作する少部数・非商業的な出版物、同人誌のようなものです。"magazine"の"zine"です。基本的に製本・装丁に関するルールが無く、内容やレイアウト、ページの綴じ方も自由。何かを宣伝・周知するための「パンフレット」としても使えますが、今ではZINE自体が一つの「表現媒体=作品」ジャンルとして確立しています。利用者さんの「生」を抽出した「絵」や「写真」、そして「文字」を組み合わせたオリジナルの「生き様ZINE」を制作します。

 

制作物③:絵画

日頃、利用者さんとスタッフが制作している「ビー玉アート」をベースにしつつ、ビー玉で描かれた軌跡に「文字」を乗せるなどのアレンジを加えて、新しい作品として再構築します。利用者さんの周囲を日々飛び交っている「言葉」――家族から利用者さんに向けられたもの、スタッフから利用者さんに向けられたもの、家族とスタッフの間でやり取りされたもの、スタッフ間でやり取りされたもの、そこに地域の子どもたちやおっちゃん・おばちゃんたちが介在したもの、そして「利用者さん自身から発せられているかもしれないもの」――断片的であってもそうした「言葉」たちをビー玉の軌跡の上に書き連ねることで、絵画自体が「生の物語」を語り始めるような作品を目指します。

 

 

 

そこで展示会開催にあたって、横溝さん・上野さんのお二人が東京から大阪に来て作品を制作するための費用を支援していただけないでしょうか?

 

お二人は東京在住のため、作品制作や展示会開催に際して、その都度、大阪まで足を運んでいただく必要があります。今回の制作作業(9月~11月)と作品展示・発表(12/1~12/26)に当たり、横溝さんと上野さんが東京と大阪を5回程度往復するための移動費用と現地(大阪)での取材費用等40万円が不足しています。どうか皆様の力をお借りできないでしょうか。

 

 

皆様のご支援を通じて可能となる今回の作品制作で目指すもの――

 

重症心身障害者と呼ばれる方々は、その障害の重さ故に、常に何かを「してもらう」という「受動性」ばかりが強調され、「受け身の生」を生きるしかないと認識されがちです。それどころか、そもそもその存在自体があまり認知されていないという現状があります。しかし、そんな彼らであっても、表情や筋肉の緊張、体温など、言語以外のあらゆるチャネルを用いて他者に働きかける、れっきとした「能動性」を日々発揮しているのです。
 
彼ら自身がその「非言語チャネル」で語るもの、そして彼らが発揮する「能動性」の影響を受けながら日常生活を営んでいる家族やスタッフ、地域の人たちが発する「言葉」――それらを「作品」として可視化・可聴化することで、彼らの「存在」や「能動性」を一人でも多くの方々に知っていただけると思います。

 

今回の制作~展示・発表を通じて、重症心身障害者と呼ばれる方々の「能動性」=「他者に働きかける力」を多くの皆さんに伝えたいです。是非とも皆様のご支援とご協力を宜しくお願い致します。

 

 

※横溝さん・上野さんがスタッフとして活動しているカフェ&イベントスペース「等(ら)」Facebookページで、お二人の普段の活動を知っていただくことができます!

 

※私たちの法人ホームページも覗いてみていただけると嬉しいです!

 

※展示会場となるgalerie 見る倉庫Facebookページはコチラ!

 

※フリースペースTamaribaについては、さんでー×たまりばFacebookページをご覧ください!

 

※ビー玉アートとは…

 利用者さんとスタッフが一緒に抱きかかえる大きなキャンヴァスの上で、絵の具をつけたビー玉を転がしながら作品を描きます。ビー玉が描く軌跡とその交差は「つながり」を表現しています。人と人、人と社会、人と自然――無数の「つながり」と「関係性」の上に私たちの「生」は成り立っている――そのことを「一人では描くことができない=完成しない絵画」を通じて発信する取り組みです。

 

(制作風景☆「四隅」を抱きかかえないといけないので一人では作れません!)


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