プロジェクト概要

 

60年で約92%減。

 

1955年(昭和30年)には約52万人いた林業者は約4.5万人にまで減少(2015年現在)。60年で約92%の林業者がいなくなりました。

 

国土の67%をしめる森林を有効活用することは、地方に活路を見出す、大きな糸口になります。数名程度のグループで行う小規模林業(自伐型林業)は、参入のハードルも低く、普及はその活路の一つとなりえます。

 

この林業の進むべき道に大きな変革の時がきています。この機を逃さず活かすことが、今、求められています。

参考>森林・林業学習館_林業就業者数と林業高齢化率の推移林野庁_林業労働力の動向

 

 

橋本じいさんの森で、学び舎をつくる。

 

はじめまして、NPO法人 自伐型林業推進協会 事務局長の上垣喜寛です。これまで林業は、基本的に大きな機械投資を行うことが常識でした。しかしこの仕組みでは持続可能な林業として続けることは困難で、これからの林業は、小規模に行う自伐型林業が求められています。そして今回、林業に新しくつきはじめた若手林業家へ向けて、

 

「橋本じいさんの森で行う、学校をつくりたい。」そう思っています。

 

橋本じいさんは、徳島県那賀町で先代から引き継いだ110ヘクタールの森で林業をしています。ムダに木を伐ることはなく、小さな林道を高密度につけて、妻の延子さんと一緒に40年かけて、日本一ともいわれる美しい森につくりあげました。

 

林業で働く人が減るなか、橋本じいさんの家では息子が後を継ぎ、今では3人で森を育てています。

 

日本の中山間地をもっと元気にしていきたい。

 

そのためには、山で生業となる林業の復活が不可欠です。この橋本じいさんの森で行う学校は、この一歩目です。

 

みなさまと一緒にこの林業塾をつくり上げ、これから林業を通じて地方を盛り上げるきっかけとなるよう取り組んでいきたいと考えていますので、どうぞ期待を込めたご支援よろしくお願いします。

 

 

 

橋本じいさんのご紹介

 

橋本じいさんを「師匠」と慕う若者がたくさんいます。そんな人たちのために、橋本じいさんは全国各地を飛び回り、自分の技術を惜しみなく伝えてきました。

 

ただ、橋本じいさんも70歳を超え、全国各地を短期間でまわるよりも、じっくりと教えられる「学校」が必要になってきました。そこで立ち上げたのが、このプロジェクトです。技術を若者たちに引き継ぎ、橋本じいさんの哲学を学ぶ場所をつくりたいと思っています。

 

 ●橋本光治 氏

 

1978年に先代から森林経営を引き継ぎ、83年から作業道の開設に取りかかり、森林保全と長伐期優良大径材生産を軸に、針広混交林の山づくりを目指す。高密度の作業道を開設することで、全ての施業を家族で行うことができ、間伐・択伐によって収入を得る自伐林業を実現している。

 

2016年、夫婦で「内閣総理大臣賞」受賞。18年「旭日単光章」受賞。

 

 

橋本じいさんは、いつもこう言っています。

 

「林業の神髄は、妨げとなるものを省くこと。」

 

使用する道具は必要最小限。チェーンソーと2トントラックのほか、小さな林業機械しかつかいません。

 

今、日本の林業では1台数千万もする巨大な「高性能林業機械」を導入する林業者が増えていますが、森につける道幅が広くなり、豪雨の時には林道が崩れてしまいます。ここ数年、日本では豪雨災害が増えていますが、山の崩壊は大規模な林道から始まっていることも少なくありません。

 

 

道が壊れたら、修復作業が必要になる。橋本じいさんにとって、それは「妨げ」でしかありません。

 

だから「壊れない作業道」を作ります。昨年、四国と中国地方で豪雨災害が起き、橋本じいさんが住む町も記録的な雨が降りましたが、橋本じいさんの山はビクともしませんでした。

 

また、鳥取県のある町では、町内の林道の約9割が崩壊しましたが、橋本じいさんが指導した若者の山もまったく崩れませんでした。

 

 

 

目指す自伐型林業塾

 

この自伐型林業塾は、経歴、性別、年令問わず参加できる合宿型の学校です。自伐型林業の考えを理解し、最低限のスキルをつけた方を対象に開校されます。

 

2019年9月から3日間研修、1週間研修、1ヶ月研修という3タイプで開催する予定です。林業のノウハウを伝えていき、これから全国の林業を支える人材を増やしていきます。

 

 

 

【研修内容 概要】

●山の正しい見方

さまざまな土質や傾斜、樹種、生態系があるのが森林です。どこが崩れやすいのか、どこに道を入れるとうまくいくのか。

その一つ一つを改めて教えていきます。

 

●選木の仕方

ボロい木でも、風よけに使える木もあります。針葉樹、広葉樹、どれも有効に育つ環境をつくるのは選木次第。その木の選び方を学びます。

 

●「壊れない道」の作り方
個人が山に入って管理し続けるには、道づくりが必須です。その道が崩れやすいものだと、余計にコストがかかり、さらには森林崩壊にもつながる可能性があります。頑丈で「壊れない道」づくりの考え方と技術を学びます。

 

●伐採・搬出・運材の仕方
自分で伐り、木を集め、山から搬出するところまでやるのが自伐型林業です。他の木に傷をつけてしまえば、森林全体の価値が下がります。段取りが悪ければ、効率的な仕事はできません。手元により収入を残せるやり方を学んでいきます。

 

●森林経営の心構え
妨げとなるものを取り除く。橋本じいさんの経営理念です。他人に任せる外注費はその一例。持続的な森林経営をするための心構えを学びます。

 

●森林経営哲学
技術ばかりに頼っていると、いつつまずいてしまうかわかりません。確たる経営哲学が必要なときがあります。橋本じいさんの哲学を学び、将来の森づくり、人生設計を考える機会をつくります。
 

 

<開催場所>

徳島県那賀町内山林。

※橋本氏の近隣で所有者と協定を結んだ山林となります。

<申し込み方法> 

自伐型林業協会宛てにて申し込みをしていただくこととなります。詳細は協会までご連絡ください。

 

これらの開催で、1月までの半年間の運営費でも200万円以上の費用がかかります。参加費はもちろんいただきながら進めますが、今、林業に関わり始めている若手が林業に関わり続けるために参加を促したく、参加費の自己負担を抑えたく思っています。

 

この立ち上げの時、皆様のご支援は未来の林業家を支える大きな力になります。どうぞご支援、ご参加の程よろしくお願いします。

 

 

 

自伐型林業推進協会 代表実行者ご紹介

 

●中嶋健造

(NPO法人 自伐型林業推進協会 代表理事

(略歴)

1962年高知生まれ、高知県いの町在住。IT会社、経営コンサルタント、自然環境コンサルタント会社を経てフリーに。

 

2003年、NPO法人「土佐の森・救援隊」の活動に参画、現在理事長

山の現場で自伐林業に驚き興味を持ち、地域に根ざした脱温暖化・環境共生型林業が自伐林業であることを確信し、「自伐林業+シンプルなバイオマス利用+地域通貨」を組み合わせた「土佐の森方式」を確立させた。

 

2014年にNPO法人「自伐型林業推進協会」を立ち上げ、現職。

 

自伐型林業で衰退産業化した現行林業を根本から立て直し、森林率7割の日本林業・木材産業で100万人就業を実現させ、『世界をリードする森林大国日本』を目指して活動にまい進している。
 

主な著書に

・「New自伐型林業のすすめ」

・「バイオマス材収入から始める副業的自伐林業」(いずれも全国林業改良普及協会)。

・総務省「地域の元気創造有識者会議」委員など。

「プロにしかできない」と思われていた林業が、素人でもできるようになりました。参入者も増えて、楽しい中山間地のライフスタイルが生まれてきています。これからは本当に仕事につなげていけるような技術をつけられるかが課題です。

 

熟練の林業家・橋本さんに教わる機会をつくり、その研修生が全国に散らばって森づくりをする頃には、「衰退産業」を思われていた林業の復活が見えることでしょう。その日が来ることを待ち望んでいます。

 

 

●上垣喜寛

(NPO法人 自伐型林業推進協会 理事/事務局長)

 

NPO法人 自伐型林業推進協会事務局長。08年からフリーで執筆・撮影などの活動をスタート。12年に自伐協代表の中嶋健造(当時・土佐の森・救援隊)と出会う。取材を重ねながら自伐協を立ち上げ現在に至る。和歌山県に先祖の山を持つ。
 

共著

『震災以降(三一書房)』

『ルポ 一緒に生きてく地域をつくる。(影書房)』

『深海でサンドイッチ(こぶし書房)』など。


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