週末、このプロジェクトを紹介する中で「140万円集まったらは何に使われるの?何人が手術を受けることができるの?」という質問をいただきました。

 

140万円集まりますと、7人の医師・看護師をネパールに派遣することができます。
医療チームは2週間滞在し、約50人の手術を行ないます。

 

この活動を始めた当初、ネパールには口唇口蓋裂の手術ができる医師は1人しかいませんでした。
現在では、その数は増えてきてはいるものの、様々な症例に十分に対応することができる医師の数はまだそう多くはありません。

 

3年前に手術を受けに来たチャンディカ・クマリ・ダス(Chandika Kumari Das)ちゃん。10歳。

2歳の時、現地の医師によって口唇裂の手術を受けました。そのときは、唇はきれいになったものの、成長するにつれて手術を受けた部分に向かって皮膚が引っ張られてしまい、とうとう目が閉じられなくなってしまうという特殊な症例でした。

手術の時に、患者さんの成長や皮膚の伸び縮みの具合についての見通しを誤ると、このようなことが起きてしまうことがあります。

 

 

 

チャンディカちゃんの手術は約6時間にも及びました。

 

 


チャンディカちゃんの手術の様子。見学に来た現地医療関係者に囲まれて。

 

1週間ほどの入院し抜糸を終えたチャンディカちゃんの顔をみてお父さんが言いました。

「1度目の手術を受けてきれいになりましたが、目が閉じられなくなってしまったのが可哀相でした。これ以上よくなるとは思わなかったので、手術を受けさせたいとも思っていませんでした。

 

今回、ADRAのスタッフが私の住む村に来てくれ、今よりもっとよくなると聞いて、手術を受けさせることにしました。


手術を終えた今、私の胸に希望がもどってきました。この子には普通の子と同じように学校に行き、外で遊んでくれるようになってほしい。将来、結婚することも夢ではなくなったと思います。

 

私の村の近くに、同じような状態の子どもがいたら、日本人の先生に治療してもらうように伝えたいと思います。」

 

 

 


チャンディカちゃんは、この手術により目を閉じることができるようになりました。
お父さんに向かってにっこり笑うこともできるようになりました。


手術の前、麻酔で眠っている患者さんに向かって、先生は声をかけます。

「がんばって、きれいにするからね」

そして、まず竹串とペットボトルのキャップを手にします。

キャップには、青い液体が入っています。これを竹串の先につけ、デザインと呼ばれる作業に入ります。
皮膚の状態をよく見て、どことどこをつなぐべきか、どこにメスを入れるべきか丁寧に決めていきます。
デザインだけで汗が出てしまうこともあります。わずか1ミリのズレも許されない、繊細な手術です。

 

こんなに大変な手術であるにもかかわらず、医療チームの先生方は、患者さんからの「ありがとう」という笑顔のためだけに、持てる技術を惜しみなく発揮し、全身全霊をかけてくださいます。ほかには何の見返りもないのです。

 

でもその「ありがとう」のためだけに、時間を工面し、この事業に参加してくださいます。

 

今年ももしかしたら、チャンディカちゃんと同じような悩みを抱える患者さんが手術を希望してくるかもしれません。
そのとき、確かな技術で応えてあげられるよう、医療チームの派遣にどうか力をかしてください。

ご支援、お待ちしております。
 

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