入院中の子ども達へ笑顔を届ける「ハートフルカート」を作りたい！

 

♥ハートフルカート導入の歴史

 

プロジェクトがスタートして1週間がたちました。

おかげさまで支援額は80万円を超え、達成率は40％となっています。

皆さまのご支援に、心よりお礼申し上げます。

 

ハートフルカートは、2016年にアメリカ合衆国のValley Children's Hospitalで初めて導入されました。

 

小児病院では、外来・入院患者問わず、診察や検査までに長い待ち時間があることがほとんどであり、子どもたちにとってもご家族にとっても大きな負担となります。

 

そこで、病室や待合室で子どもたちやご家族が楽しく過ごせるように、と導入されたのがハートフルカートです。

 

2016年に初めてハートフルカートが導入されて以降、アメリカ合衆国をはじめとして世界の多くの小児病院でハートフルカートが活躍しています。

 

ちなみに、このカートは海外では「ホスピタルカート」や「ハッピーウィール」と呼ばれ、カートのデザインも様々です。

 

日本では、カートを通じて子どもたちやご家族の心を少しでも豊かにできることを願って「ハートフルカート」と名付けました。

 

 

 

♥ハートフルカートのアイテム

 

海外のハートフルカートは、子どもを対象としたおもちゃ、クッキーなどのお菓子や文房具、ご家族を対象とした歯ブラシなどの衛生用品、温かいコーヒーやココアなどのアイテムで構成されています。

 

ハートフルカートのアイテムは、全て個人サポーターの方々や企業からの寄付によって成り立っているため、子どもたちやご家族に全てのアイテムを無料で届けています。

 

ハートフルカートは、病院のスタッフやドナルド・マクドナルド・ハウスのボランティアが、定期的にNICU（新生児集中治療室）、PICU（小児集中治療室）をはじめとした小児病棟、周産期病棟、外来の待合室を巡回し、子どもや妊婦さん、そのご家族に向けて、必要なアイテムを届けています。

 

アイテムについては、子どもたちやご家族のニーズに合わせ、定期的にアップデートしています。

 

 

♥ハートフルカートの役割

 

ハートフルカートの役割は、物品や飲食物といったアイテムを子どもたちやご家族に届けるだけではありません。

 

病院のスタッフやドナルド・マクドナルド・ハウスのボランティアとのコミュニケーションによる、「楽しい時間」や「心が安らぐ時間」を届けることも、ハートフルカートの大切な役割です。

 

病院に長く入院している子どもたちにとって、ご家族や医師・看護師以外の大人とコニュニケーションを取る機会は限られています。

 

また、子どもの入院に付き添うご家族も、看病のため一息つく余裕もなく、不安な気持ちを誰にも話せずにいます。

 

そのため、ハートフルカートを運ぶ病院のスタッフやドナルド・マクドナルド・ハウスのボランティアとの何気ないコミュニケーションが、子どもたちやご家族にとって、とても貴重な時間となるのです。

 

 

 

 

♥ハートフルカート利用者の声

 

以下は、海外で活躍するハートフルカートの利用者、ドナルド・マクドナルド・ハウスのボランティアの声を紹介します。

 

アメリカ合衆国　Ann & Robert H. Lurie Children's Hospital of Chicagoの利用者の声

ハートフルカートは素晴らしい取り組みです。看病で食事をする時間がなかった時に軽食を提供していただき、助かりました。

子どもが病院の外へ出られない時に、楽しい時間を過ごすことができました。

 

アメリカ合衆国Children's Hospital at Erlangerのボランティアの声

 

子どもが緊急入院になってしまった際、ご家族は歯ブラシやシャンプーといった衛生用品を何も買うことができず、付き添いをする必要があります。ハートフルカートはそのようなご家族に必要な衛生用品や、温かい飲み物を提供することで、少しでも快適に過ごせる環境を提供しています。

ハートフルカートやスタッフ・ボランティアとのコミュニケーションは子どもやご家族にとって、多少なりとも病気による苦痛や不安を紛らわすことができると信じています。皆さんに感謝されることが多く、やりがいを感じています。

 

 

♥（番外編）なぜ今、日本でハートフルカートが必要なのか

 

番外編にはなりますが、なぜ今、日本でハートフルカートの導入に踏み切ったかについて、簡単にご説明したいと思います。

 

昨年から続く新型コロナウイルスの流行により、全国の病院で面会が厳しく制限されています。

 

病院には免疫が弱い患者さんも多くいらっしゃることから、新型コロナウイルスへの罹患が即生命の危機につながる事態になりかねません。

 

小児病院では子どもたちが長期間、家族に会えない環境は過酷すぎることから、面会謝絶ではなく、短時間に限って面会を容認しているところもあります。

 

一方で、新型コロナウイルス流行以前は1日7時間、場合によっては24時間面会可能だった病院も、現在では最大4時間、周産期病棟は面会謝絶となっており、面会人数についても1人まで、交代不可となっています。

 

面会可能時間であっても交代不可のため、お母さま又はお父さま一方に負担が掛かり、ご飯を食べる時間が無かったり、コーヒーやお茶を飲んで一息つくことも難しい状態です。

 

子どもたちも、1日の限られた時間しかご家族に会えないことから、非常にストレスを抱えており、精神的にも不安定になりがちです。

 

そこで、コロナ禍で不自由な思いをする子どもたちやご家族のために、ハートフルカートを導入し、精神的ケアも兼ねて、入院生活を少しでも快適に過ごせる手助けがしたいと考え、この機会に導入する運びとなりました。

 

皆様からのご寄付、応援のお気持ちは、ハートフルカートに載って、子どもたちやご家族の元へ届きます。

 

一人でも多くの子どもたち、ご家族へハートフルカートの想いを届けるために、ドナルド・マクドナルド・ハウスのスタッフ、ボランティア一同、精一杯努力を致しますので、今後の活動を温かく見守っていただければ幸いです。

 

最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。