それぞれの放送について、紹介しています。これは7月17日に放送されたBRICS銀行創設の意義を語るスティグリッツのインタビューが中心です。米国流の金融経済システムは、結局は自分の首をしめています(チケットの番号は3です)

 

「ノーベル賞経済学者スティグリッツ、BRICS銀行の設立を歓迎」

 

 

コロンビア大学のジョセフ・スティグリッツ教授はかつて世界銀行のチーフ・エコノミストとして活躍し、ノーベル経済学賞を受賞した影響力のある経済学者です。でも近年はグローバル金融資本が債務国に緊縮政策を

押し付けて一層の貧困に追いやっているとしてIMF(国際通貨基金)や世界銀行のやり方を猛烈に批判し、『世界を不幸にしたグローバリズムの正体』は世界的なベストセラーとなりました。リーマンショック後は、先進国でも同様の緊縮政策がとられ、極端な格差の拡大が米国経済を破壊していると指摘しています(世界の99%を貧困にする経済)。

 

 

そのスティグリッツ教授が、今年7月のBRIS銀行の設立に熱いエールを送っています。ブラジル、ロシア、インド、中国、南アフリカのBRICS5カ国の首脳がブラジルで会合し、世銀とIMFに対抗する新たな開発銀行を創設すると発表しました。第三世界の国々はインフラの整備や気候変動への対策などで多くの資金を必要としているのに、米国が支配する世銀やIMFからは投資が期待できないからです。そこで、BRICSの開発銀行がその役割を引き受けようとしているのですが、それは世界経済におけるパワーバランスの劇的な変化を意味します。

 

BRICS銀行の設立で、これまでドル中心だった世界経済の軸足が大きく動くことになりますが、そうなった原因は、スティグリッツによれば、単にBRICS諸国のめざましい経済成長だけではありません。欧米の金融セクターには今も膨大な資金がありますが、、あり余る預金を抱え込んでいるにもかかわらず、ドル中心の世界金融システムには、投資を必要としている途上国経済に資金を供給する役割が果たせなくなっているからです。投機に走って実体経済を危険にさらすようになった金融業界、税金逃れに走る大企業、貿易協定とは別物の民主主義抑圧の道具になったTPPやTAFTAの推進といった、欧米資本主義のかかえる数々の問題を、スティグリッツ教授が明快に語ります。

 

 

動画プレビュー:スティグリッツ BRICS銀行の設立を歓迎

 

(字幕が表示されないときは、右下の字幕ボタンを押して、日本語字幕をオンにしてください)

 

 

その具体例として、「海外に逃げて税金を払わない米国企業の呆れた実態」についての報道も組み合わせます。 8月に米国のファストフード・チェーン「バーガーキング」が、カナダのドーナッツ・チェーン「ティム・ホートンズ」を買収すると発表しました。これによって世界第3位のファストフード企業にのし上がるバーガーキングが、法人税が米国よりも低いカナダに本社を移す方針であることから、これは節税目的の合併ではないのかとの疑惑が起こり、企業の税金逃れをめぐる議論が再燃しました。

 

 

事業の国際展開によって、企業には税金をなるべく払わずに済ませるための様々な手段が可能になります。オバマ政権は7月に、企業の法人税逃れが引き起こす米国の税収の損失が年間170億ドルに上るという試算を発表しました。このような税金逃れに加えて、大企業には議会の承認によって税制優遇措置が適用されています。番組では具体的な企業名と金額を順番に挙げていますが、IT業界、医薬品業界、石油業界、銀行業界、大型小売チェーン、ファストフード業界など広範な業界が恩恵を受けているようです。こうした行動が、結果的には国民経済を弱体化させることになるのですが、現在の仕組みの中ではたして歯止めはかけられるのでしょうか。


 

 

デモクラシー・ナウ!の番組は、こちらから

 

スティグリッツBRICS銀行の設立を歓迎

バーガーキング カナダ移転の本音

米国企業のスーパー節税

(ページ内の記事のタイトルをクリックすると英語の動画が見られます)

 

 

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