予兆なく命を奪う腹部大動脈瘤。臨床研究から治療法への光を見出したい

予兆なく命を奪う腹部大動脈瘤。臨床研究から治療法への光を見出したい 3枚目
予兆なく命を奪う腹部大動脈瘤。臨床研究から治療法への光を見出したい
予兆なく命を奪う腹部大動脈瘤。臨床研究から治療法への光を見出したい 2枚目
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予兆なく命を奪う腹部大動脈瘤。臨床研究から治療法への光を見出したい 2枚目
予兆なく命を奪う腹部大動脈瘤。臨床研究から治療法への光を見出したい 3枚目

寄付総額

10,420,000

目標金額 3,000,000円

寄付者
289人
募集終了日
2024年10月31日

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2024年09月16日 12:00

【CF8日目】突然ですがここでクイズです。

皆さんこんにちは。樺です。いつもご支援を下さり、またずっと応援をして下さり、本当に心強く感じております。研究は孤独ですが、皆様の見えない手が後押しして下さっているようで大変有難い思いです。がんばります。

 

 

突然ですが問題です。

Q: 以下の選択肢の中で、腹部大動脈瘤の原因として可能性が低いものはどれでしょう?

a: 高齢

b: 喫煙

c: 血縁者に腹部大動脈瘤が見つかっている

d: 糖尿病

e: 高血圧症

 

これは難問ですよね(?)。正解の選択肢(1個ですよ)以外は、すべて腹部大動脈瘤のリスクファクター(危険因子)です。僕はこの研究を始めるまでは知りませんでした。一応、循環器内科専門医という資格を、ちゃんとした試験を乗り越えて獲得したはずでしたが、それでも腹部大動脈瘤という疾患は知られていないのだと思います。誤解を恐れずに言えば、医療者の中でも、『治療法がない病気なんでしょう?手術の適応が来るまで、出来ることがないのでは?』という感じで、臨床的にあまり関心を持たれていないこともあるかと思います。もちろん、腹部大動脈瘤を研究されている方々はたくさんいます。しかし昨今はステントを使った治療に関する研究が多く、根本的な治療や内服治療に関するものはだいぶ減ってしまいました。

 

腹部大動脈瘤は、常に一方通行で、大きくなり続け、小さくなることはない。これは現在の医学の"常識"です。研究は常に常識を疑うというか、打ち破ると言うか、固定観念に囚われない考え方でブレイクスルーを測るものだと思います。すでにラットで腹部大動脈瘤が小さくなったことを我々の研究チームの財満教授の研究で発表されていますが、実験結果の写真を最初に見た時は、目の前の写真があまりにも自分の"常識"から離れすぎていて信じられない気持ちだったのをよく覚えています。

僕は常に臨床をするとき、”なるべく皆が考えないことを考えよう”と心がけていました。昔母校でお世話になった先生から、「珍しい疾患とか病態から考えた方が楽じゃない?だってそれじゃなかったらあとは普通の病態だから、普通に治療すればいいじゃない。」と言われたことがありました。本当にその通りだなと思って、僕もなるべく可能性の低そうなものから素早く除外診断ができるように、また診断があっていても今の時点での病態が間違って理解されていないかを疑えるように、なるべく病態の本質的な点を抽出して考えるように思考を訓練した思い出があります。

 

 

    ※ホワイトライオン。とても珍しいものの例え。

 

みんなが気づくことは普通にしていても気づきますが、一部の人しか気づかない事の中には決して見逃してはいけない問題が隠れていることが多いなと感じていたからです。研究は常にそういうマインドが必要なのだなと思います。

 

僕は研究責任医師と言う立場をたまたまいただけて、皆様に支えられて、今までの臨床経験を活かした臨床研究ができています。『世界初』という大仰な研究名をつけてしまいましたが、これはつまり世界で一番最初に腹部大動脈瘤に対するトリカプリンの効果を確認できることになります(効けば、です)。臨床試験に参加して下さった患者さんが不安そうな面持ちで、CTスキャン画像を見つめている僕の説明を待ち、画像を確認した僕が『○○さん、瘤小さくなってるよ?!』と声をかけ、外来ブースで患者さんと大騒ぎして周りの先生に怒られる…そんな夢をみながらいつもごはんを食べています。

 

今回の我々の試験はあくまで『安全性を評価する』研究です。どこまでの有効性(効果)があるかを論じることが第一の目的ではありませんので、もし腹部大動脈瘤が小さくなったとしても、効果に関してはあくまで”参考程度”の結果になるかと思います。それでも、もし本当に動物実験と同じように小さくなったら…という夢をみられることは研究を続けるモチベーションのために大変重要なことで、患者さんと同じ期待を持ちながら、今は研究者ですが研究者だけじゃなく臨床医として、そして臨床医としてだけじゃなく患者さんの視点を持って研究を続けていきたいと思っています。

 

ではまた次回。

 

 

Eur Heart J. 2023;44:2682-2697

 

↑(ちなみに最初の問題の答えはd: 糖尿病です。意外ですよね。一番原因になりそうなのに!)

 

ギフト

3,000+システム利用料


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3千円:腹部大動脈瘤の治療薬創出を応援

⚫︎寄附金領収書
⚫︎お礼のメール
⚫︎研究成果報告書(研究成果のご報告に関する書類を作成しメールでお送りいたします。研究終了後、2026年3月ごろに送付予定です。)
⚫︎大阪大学未来基金HPに寄付者のお名前掲載(ご希望制)

▽累計50万円以上のご寄附をいただいた方は、ご芳名をプレートに記し大阪大学施設に掲示。
※累計額は大阪大学クラウドファンディングを含む、大阪大学未来基金へのご寄附を累計します。大阪大学未来基金についてはHPをご覧ください。
https://www.miraikikin.osaka-u.ac.jp/

申込数
130
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2026年4月

10,000+システム利用料


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1万円:腹部大動脈瘤の治療薬創出を応援

⚫︎寄附金領収書
⚫︎お礼のメール
⚫︎研究成果報告書(研究成果のご報告に関する書類を作成しメールでお送りいたします。研究終了後、2026年3月ごろに送付予定です。)
⚫︎大阪大学未来基金HPに寄付者のお名前掲載(ご希望制)

▽累計50万円以上のご寄附をいただいた方は、ご芳名をプレートに記し大阪大学施設に掲示。
※累計額は大阪大学クラウドファンディングを含む、大阪大学未来基金へのご寄附を累計します。大阪大学未来基金についてはHPをご覧ください。
https://www.miraikikin.osaka-u.ac.jp/

申込数
126
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2026年4月

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⚫︎お礼のメール
⚫︎研究成果報告書(研究成果のご報告に関する書類を作成しメールでお送りいたします。研究終了後、2026年3月ごろに送付予定です。)
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※累計額は大阪大学クラウドファンディングを含む、大阪大学未来基金へのご寄附を累計します。大阪大学未来基金についてはHPをご覧ください。
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