『阿波の国一夜だし 膳』を開発するにあたり、花菱さん(だし屋)、南部さん(管理栄養士)、山田さん(料理人)、御膳みその味噌蔵有志が集まりました。

 

皆さんのだしについての想いやこのプロジェクトに関わって感じたことをインタビューしました。

 

トップバッターは花菱さんです。

 

花菱商店は、徳島市内に店を構える大正13年創業の老舗削り節屋さんです。私がだしソムリエの資格をとったときに、友人から紹介していただいたのが花菱さんでした。実は、花菱さんもだしソムリエです。私よりも前にだしソムリエの資格を取得されました。

それ以来、だし素材を買うときや、イベントをするたびに何かと相談にのっていただいています。笑顔の優しい、穏やかな2児のパパさんでもあります。

 

 

 

= 御膳みそについて =

 

もともと関東にいた期間が長かったので、実は、御膳みそにはあまりなじみがなく、徳島に来てから食べるようになりました。

 

甘い味だとは分かっていたけど、御膳みそに合う出汁はどんなものが良いのかまでは実際に試したことはありませんでした。だからお客さんに味噌汁に合う出汁を聞かれた時は間違いがないので混合節を勧めていました。

 

でもこの企画ではいりこがメインということで、味噌汁といりこの相性を改めて知るきっかけになりました。いろいろ試してみた今回の経験で今まで以上にいりこが近い存在になりましたね。これからはいりこの使い方の提案や売り方などの工夫もなどももっとしていきたいと思います。

 

 

= 出汁のプロとしてのこだわり =

 

出汁といえば素材の質が一番重要です。いかにいい原料を手に入れるか、そこにかかってきます。毎日見ているから出汁商品の質に自信をもっていますよ。

 

原料屋さんが持って来た鰹節も色と艶をしっかりと見ます。質の悪いものは選びません。そして社員にも常日頃から言っていることは、

 

” 五感をとぎ済まして商品を見ること”

 

例えば、匂いは嗅覚、出汁といえば香りが勝負ですから、ここはかなり重要です。そして素材の色を見るのは視覚です。

 

さらに触ってみて、乾き具合や硬さを感じます。意外かもしれませんが聴覚も重要です。削る工程で音が違ったりもしますからね。最後には味覚でしっかりと味も判断します。

 

この業務で大切なことは「いつも変わらない」を届けることです。こだわりのある料理人の方ならわかると思いますが、出汁はその料理の土台となるので日替わりで味が変わってしまうと困るのです。

いつも同じものを作る難しさ、「常(つね)」を作ることの難しさがあります。

日々のばらつきをなくしていく、このために、やはりいい素材を手に入れることと「同じ品質を目指す」人間関係が大切です。社員との意思疎通、鰹節の作り手さんとの二人三脚の関係があってできていくことです。

 

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≪このようなこだわりを持った花菱さんが匠の五感で選んだ素材を使って、「阿波の国一夜だし 膳」は作られています。素材選びについては安心ですね。やっぱり匠のこだわりはすごいです。≫

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= 目指すところはお客様に提案できる出汁屋さん =

 

今までお店では、いろんな出汁を並べてお好きなのをどうぞ、というスタンスでいました。でも、これからは経験を積んで自分としてのおすすめをきちんとお伝えできるようになりたい、と思うようになりました。今回のプロジェクトで、だしソムリエさん、味噌屋さん、料理屋さん、管理栄養士さんから様々なご意見やご提案を受け、学ぶことが多かったです。ただの削り節屋から出汁屋として胸をはれるようになりたいですね。

 

= 最後に出汁の奥の深さについて =

 

料理において出汁というのは最終形態ではなく、過程です。最高の出汁がひけたからといって、それが全ておいて正解かわからない。

 

と言うのも、出汁をとってからそれぞれの味付けになるからです。味噌汁なら使う味噌や具材によって全然味が違うでしょ?それでも、出汁は全ての料理の原点であるから面白いんです。

 

ちょっと凝ったことを言うと、いりこは大きさによって味がちがいます。これは一般的に知らない方が多いです。特に現代は味も出汁もできあがったものを使うようになっているので、料理を素材選びから楽しむ感覚が薄れてしまっています。

だからこそ、出汁をとることにより料理を楽しむ感覚、家族と触れ合う環境になることを願っています。

 

 

= まとめ =

 

案外世間に知られていない、出汁屋さんのお仕事やこだわりを花菱さんから教えていただきました。スーパーなどで出汁の種類がありすぎてどれを選んだらいいのかわからない時には、一度プロが選んだ味を感じてみてください。きっと五感が鍛えられるでしょう。

花菱さんの出汁にかける想いがこもった、最高の品質を提供する「阿波の国一夜出し 膳」が日本のソウルフード、味噌汁を支えていきますので、どうぞよろしくお願いします。

 

今回、職人さんのこだわりを発信できる企画になったことを嬉しく感じています。最後までお読みいただきありがとうございました。

 

多くの方にこの関わってくれた人たちの想いが届くことを願っています。

 

 

聞き手:河口 文章構成:南部・河口

 

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