FabLabKamakuraの置かれている状況が変化しました。そのお話をさせてください。




8月31日(金)
ニュージーランドで開催されたファブラ後国際会議が終わり、成田空港に帰国した直後、FabLabKamakuraで研究をしている学生から連絡が入っていた。内容を要約すると、私がニュージーランドに行っている間、彼女がFabLabKamakuraで作業をしようとした時に、近隣に住む一人の初老の男性が蔵に来て、「おたくから出てくる音と臭いで困っているなんとかしてほしい、責任者は誰ですか」ということだった。その方の静かだけど確かな怒りが学生からの報告からも伝わってきた。戸惑いながらも、彼女はしっかり氏名と住所をお聞きして、私が帰国してからお話しに行くからそれまで待ってほしいと立派に対応してくれた。Mikiちゃん、本当にありがとう。


よくよく状況を聞きながら判断してみると、原因はレーザーカッターを使用する際にどうしても出てしまう機材の音と、材料を加工する時に発生する煙や臭い。近隣には配慮をしていたものの、常時使用している状態であれば、微量でも音や臭いを大切にする静かな鎌倉の住宅街だと気になってしまうというということだった。


成田から帰る途中、「何か大きな決断をしないといけない」と直感的にわかっていたものの、一年以上かけて鎌倉で培ってきたものをすぐには切り離して考えることができない精神状態で、少し手が震えていた。



9月1日(土)
帰宅したのが夜だったので、次の日、今迄ご迷惑をおかけした事を謝罪しに行きました。足取りが重くなかったと言ったら、嘘になります。ただ、誠意を持って謝罪する。それしかできないということもわかっていました。そして、いくら同じ建物内で位置を移動し、防音などの処置をしても、遅かれ早かれ同じ問題が発生する。今後も、近隣の方に安心してもらうためにも、もう二度とレーザーカッターを蔵では使用しないと決心していた。その気持ちを伝え、お約束しました。結果的には、謝罪を受け入れご理解いただき「お互いに気持ちよく活動しましょう、丁寧に挨拶に来てくれてありがとう」というお言葉を頂いた。




とっても残念な結果に思えるかもしれないのですが、そのとき脳裏に浮かんだのは、ニュージーランドのファブラボで見た広い施設で、たくさんの人が多様な工作機械を使用している光景だった。
 



「どこに出口はあるのだろう、でもどこかに向かっている」

 

 


何かが大きく変わろうとしている。それだけは感じながらも、何がどう変わろうとしているのか全く知る由もなく

 

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