「残っている歯の本数」で割引される「認知症保険」が誕生

明日12月1日、残っている歯の本数が多いと保険料の割引がある「認知症保険」が、第一生命グループの一員であるネオファースト生命保険からから販売されるという記事を見つけました（11月22日プレスリリース）。

「歯周病」は「全身」に関わるとよく耳にします。「循環器病（心臓病、脳卒中）」や「早産・低体重児出産」もよく聞きますが、確証が高い（いわゆるエビデンスの高い）とされているのが「肺炎」と「糖尿病」でした。そこに「認知症」が加わったことになります。

■英語の論文：

2019年1月、むつかしい英語の雑誌（Science Advances）に「アルツハイマー病の原因は歯周病菌（Pg菌、Porphyromonas gingivalis）である」という論文が出ました。十河には難しいので岐阜大学・脳神経内科の教室のコラムを読むと、通常、脳は「血液脳関門」がありそう簡単には「菌」を寄せ付けません。しかし、脳に歯周病菌（Pg菌）のDNAが検出されたそうです。Pg菌が分泌するタンパク分解酵素の「ジンジパイン（gingipains）」は、タウタンパク質というたんぱく質を切断して「アルツハイマー型認知症」を引き起こすそうです（知らんけど）。

■臨床研究でお薬も：

そして、アメリカの創薬ベンチャーコイテキサイム社（Cortexyme社）が、約600人のアルツハイマー病患者を対象とした「ジンジパイン阻害薬」の臨床試験（日本でいう“治験“）を行い、その結果がそろそろ出るとの話があります（愛媛県糖尿病専門医　西田　亙先生、日本歯周病学会誌・63巻特別号）。そんなことも、この保険を産む1つの要因になっているかもしれません（もう1回、知らんけど）。

■歯周病を発生させない・進行させない：

いずれにしても、歯周病を発症させない/進行させないためには、定期的な「プロケア」と日々の「セルフケア」はゆうまでもなく重要です。歯科医師は、全て患者さんの「健口」を目指しますがその歯科医師の1人として、やはりこの「８倍大の磁石可動式・歯模型」を全国120ヶ所に無償配布することは大事な1歩と考えています（結局、そこにいくんか～い）。