今回のプロジェクトの主役である、ウエアラブル指点字ツール製作ですが、新たなデザイン&設計で試行錯誤の末、漸くカタチになりました。従来のタイプよりも格段に進化しています。

①耐久性の向上

従来のツールは、研究開発の現場で生まれたプロトタイプをそのまま、スポーツの現場等に持ち込み、ツールの性能や使い勝手を検証する目的で使用していました。この為、特に耐久性に課題があり、しばしばデリケートな配線が断線する等のトラブルがありました。身の回りの日用品同様に扱えば、直に壊れてしまう代物でした。今回は、配線等の強度を高め、誰でも安心して使える様にしました。

②軽量・コンパクト化

コントローラーとバッテリーを小型化し、思い切ってリストバンド内に格納する仕様にしました。これまでは、これらをポシェットに入れて背負うスタイルでしたが、その必要はなくなりました。もちろん、これらを繋ぐ配線もなくなりましたのでコードレスです。結果、ユニットの重量を半分以下に抑えました。指先だけを覆うタイプなので、手袋よりも装着感が少なく、ストレスフリーです。

③双方向コミュニケーション対応

プロジェクト当初は、発話が可能な盲ろう者の方々との活動がメインであった為に、ウエアラブル指点字ツールは、健常の通訳介助者が指点字発信する一方通行の仕様でした。ところが、スポーツ支援の現場で、ご一緒する盲ろう者には発話が困難な方も多く、双方向コミュニケーションの必要性を痛感する様になりました。今回の新作は、振動モーターと同時にボタンスイッチを組み込み、指点字を受けながら指点字が打てる双方向インターフェースを実現しました。このツールを使えば、盲ろう者同志の会話も遠隔で行うことが出来ます。これから指点字を学ぶ人たちにとっても大変便利だと思います。

以上の様に、プロジェクトの途中で、敢えて仕様のハードルを上げるのも、ひとえに盲ろう者の方々に喜んで頂くことを最優先しているからに他なりません。これから、このツールの使い勝手を確かめながら、更なる製作を続けて行きます。研究開発に終わりはありません。常に進化、アップグレードが続きます。

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