ご支援いただいたみなさまへ【プロジェクト終了報告】
今回の能登半島地震につきまして、緊急支援募金にご寄付くださり、本当にありがとうございました。
9月を迎え、元日の被災からあっという間に8か月が経ちました。8月末現在、氷見市では全壊と半壊を合わせて700件以上の住宅の罹災証明が発行されています。
市内を車で走ると、立ち入りができない状況で解体を待つ家屋が多く並び、住み続けた地域から離れて暮らす住民も多くみられるなど、未だ被災の爪痕と隣り合わせで生活をしている状況の中、少しずつ復旧作業が進められています。
地震が起こった時、私たち自身も被災し、この町は今後、どうなってしまうのだろう、何をしたらいいのだろうと不安でいっぱいでしたが、地元でともに被災した方々と会い、話を聞き、「この人たちに、どうにか支援を届けていかなければならない!」と、目の前の状況に一つひとつ、何とか対処することで精いっぱいでした。
そのような状況のなか、暗中模索で実施したクラウドファンディングに、思いがけずたくさんの方からご支援を賜り、役職員一同、感謝の気持ちでいっぱいです。
そして、支援金とともに皆様からお寄せいただいたメッセージには何度も何度も何度も何度も励まされました。
本当にありがとうございました!
■災害ボランティア・支えあいセンターの活動
1月5日から「災害ボランティア・支えあいセンター」を設置し、ボランティアや被災地支援に長けた福祉専門職の協力を得て、被災された方々の住まいや敷地の復旧など、元の暮らしに戻れるようにするための支援活動を始めました。1月から3月までは1日も休まず支援活動を行い、ニーズが落ち着いてきた4月以降は、市の災害ゴミ置き場(地震で崩れたり壊れたりしたゴミを捨てるところ)の開設日に合わせた活動をしています。これまで約570件の相談を受けて、支援活動を行ってきました。
発災から8か月が過ぎましたが、危機が終わったわけではなく、孤立や災害関連死の防止はますます重要な状況となっています。そのため、現在も、特に被害が大きかった地域の世帯を中心に氷見市社協のスタッフが一軒一軒訪問し、困りごとを抱え込んでおられないか、地域やボランティアだけでは支援が困難なご家庭がないか、転居されたり、転居してきたりした人で支えを必要としている人はいないか、などを伺って回っており、被災者支援活動は継続しています。
■支援金の収支について
氷見市社会福祉協議会では、クラウドファンディングでご支援いただいた総額2,205,000円から手数料を差し引いた2,083,725円を支援金として活用させていただきましたので、内容をご報告させていただきます。
◆災害ボランティア・支えあいセンター運営費 1,488,725円
主な費用は、ボランティアが使う資材の調達、相談を受け付ける設備などのランニングコスト、全国から被災者支援活動を行うために駆け付けた福祉専門職や事務局スタッフの配置に関する経費です。激甚災害に指定されたこともあり、行政や共同募金会からの一定の支援を受けることもできましたが、これらの財源では充てることができない経費も多額であり、支援金による支援を頂けたおかげで、乗り切ることができました。
◆地域住民による支えあい活動推進費用(被災地地区社協応援助成金) 595,000円
被災者支援をする活動への助成プログラムを作り、氷見市内の地区単位で組織されている住民の福祉組織である「地区社会福祉協議会」とともに、被災後、断水が続く中での炊き出しや、高齢者の世帯への水や食料などの運搬、安否確認の訪問、転居された方の見守り、地域の皆さんが顔を合わせてリフレッシュしたり不安な気持ちを話せるサロンの開催などの活動を行いました。6つの地区社会福祉協議会と連携して、上記の被災者支援活動を行うことができました。
ご近所同士で日ごろから顔を合わせる民生委員や自治会・町内会の方々と協力することで、心配な方、緊急に支援が必要な方々などをいち早く見つけて、支援につなげることもできました。
■リターンについて
リターンとして、8月に、心ばかりのお礼状と希望された方には領収書をお送りいたしました。
記載内容に不備等がありましたら、遠慮なくご連絡ください。
■今後について
クラウドファンディングは終了しますが、被災された市民への支援はこれからも続けていきます。
被災から早8か月が経過していても、被災住宅の公費解体がされたのはごく一部であり、家があるところで住み続けることができず、新しい土地での生活を余儀なくされている方も大勢おられます。
また、災害関連死の対策は今後も継続していく必要があります。氷見市社協では、被災者がまた安心した生活を送ることができるように、今後も最善を尽くしてまいります。
改めまして、あたたかいご支援、ありがとうございました。
最後になりましたが、能登半島地震から今日までの間、全国で地震や水害、台風などの災害で被災された方がたくさんいらっしゃることに心を痛めています。
ご支援いただいた皆さまと皆さまの大切な方々のご無事をお祈りしております。
社会福祉法人氷見市社会福祉協議会
会長 髙木 義則
役職員一同