プロジェクト概要

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今動かなければ手遅れになるかもしれない。社会復帰が難しくなる前に、戦争・ISで傷ついたイラクの子どもたちの「心」と「未来」を救いたい

ページをご覧いただきありがとうございます。国際協力NGO「日本国際ボランティアセンター(JVC)」イラク事業チームです。私たちは、イラクの子どもたちのための活動に10年にわたり取り組んでおり、これまでに600人以上の子どもたちをサポートしてきました。IS(いわゆる「イスラム国」)台頭後の近年は、目の前で家族が殺されるなどつらい体験をして、精神的に傷ついた子どもたちへの心のケアを行う活動に注力しています。


しかし、資金不足のため、今もなお苦しむ子どもたちがいるにもかかわらず活動が続けられなくなる危機に陥っています。手当が必要な子どもたちを放置すれば、彼らの未来は蝕まれてしまいます。今必要なケアを届けるために、皆様のお力添えが必要です。

 

▲現地NGO「インサーン」、シリア出身のJVCスタッフ、ガムラとともに国際色豊かな顔ぶれです。

 

2003年に開戦したイラク戦争以降、激しい宗派対立によるテロの応酬や過激派組織IS(いわゆる“イスラム国”)との戦闘を経て、この間に20万人以上の民間人が犠牲になりました*1 。暮らしてきた街や家が破壊され、目の前で虐殺される人々の姿…。惨憺たる光景は子どもたちの心に深刻な傷を負わせました。このまま放置すれば、時が経つほど精神症状は悪化し、社会復帰できない状態にまで陥る可能性があります。未来の平和を築くべき子どもたちを、トラウマ(心の傷)にとらわれたまま成長させることは、決してあってはなりません。


*1 NGO「イラク・ボディー・カウント」サイトから、2003年3月から2019年6月まで、約18~20万人のイラクの民間人が犠牲となったとされています。(https://www.iraqbodycount.org/database/

 

▲ISの戦闘員に攻撃される人を描いた絵。戦闘から逃れてきた子どもたちの多くが、このような絵を描きます。

 

そこで私たちは2009年から、子どもたちが民族や宗教の壁を超えてお互いを知り合い、交流する「平和ワークショップ」を開始しました。ISの激しい攻撃があった後の2015年からは、これまでの交流に加えて戦闘により精神的に傷ついた子どもへのケアも行うプログラム「ピースヤード(平和のひろば)」を現地パートナー団体と協働で運営しています。

 

ピースヤードでは精神科医やソーシャルワーカー参加のもと精神的なケアを行なったり、ワークショップを通じて人権や平和共生を伝えたりするほか、保護者とのミーティングなど参加する子どもの親や家族へのフォローもしています。10年にわたり続けてきたからこ、その地域社会の変化や卒業生の活躍など、様々な変化が見え始めています。

 

▲2016年、JVCスタッフが現地を訪問、現地パートナー団体のインサーンスタッフとイラクの子どもたちに会ってきたときの様子。

 

イラクはISに対する完全勝利宣言がされたこともあってか、国際的な関心が残念ながら低下しており、それとともに資金も集まりにくくなっています。しかし、戦闘が落ち着いたからといって問題が解決したわけではありません。むしろ、イラクの人々が戦争と紛争で被った甚大な被害から立ち直るために、未来を担う子どもたちが「人間らしさ」や「安心」を得られるようにするためのサポートが、いまとても必要とされています。

 

4年前に支援期間を増やすためのクラウドファンディングを実施し、その時にはいつもの支援に加えて、通常の約半分の短期のプログラムを追加で行うことができました。

 

ピースヤードの活動も近年は十分な資金が確保できず、運営内容は必要最低限に絞られ、今後安定的に心のケアを行うのが厳しい状況です。支援が届きにくい人々がいる今だからこそ、この活動を途絶えさせず、継続していきたいと考えています。

 

目標金額の400万円があれば、7~13歳の避難民の子ども約70人に対し、今年10月から約2ヶ月間の「心のケア」を行うことができます。子どもたちが「本来の自分」を取り戻して社会に戻るために、皆さまのお力を貸してください。

 

 

皆さんからの手を借りて子どもたちを助けたい(ガムラ・リファイ)

 

 

日本留学中に愛する故郷・シリアが戦地に。無力感を乗り越え、非常事態に立ち向かう一人となったチームメンバー・ガムラの想い

イラク事業チームのメンバーであるガムラ・リファイは、中東の国シリアで生まれ育ち、日本の大学院で工学を学ぶため2011年に来日しました。しかし同じ頃、「アラブの春」の一環として、「21世紀最大の人道危機」と言われるシリア内戦がはじまりました。内戦は泥沼化、ISが現れ、愛するは故郷は、イラクと同様に地球上でもっとも危険な国のひとつになりました。

 

▲​ISとの戦闘で破壊されたシリアの様子。

 

ガムラはJVCイラク事業チームの一員になった経緯について、こんなふうに話してくれました。

 

——シリアがひどい状況になっていって、大事な家族や友人が内戦に巻き込まれる現実を知ることが本当に苦しかったですし、なす術もない無力感も抱えながら、ただただ悲しむ日々を過ごしました。そんな中、日本で研究を続けていた2016年に、JVCのワークショップに通訳ボランティアとして参加したことをきっかけに、イラク事業現地パートナーNGO「INSAN(インサーン)」のアリー代表と出会ったのです。


紛争という大きな動きに対して、一市民としてできることに精一杯取り組む彼との出会いが、私の人生を大きく変えました。私も、彼のように人々のための活動に貢献したい、と強く思うようになり、研究の道ではなくNGOスタッフになることを選びました。自分自身がつらい思いを経験したからこそ、紛争に翻弄されている人々が暮らしを、未来を取り戻せるように全力を尽くしたいと思って、活動に取り組んでいます。


彼女は、今年お母さんになることが分かりました。そして、日本で安定して暮らせる自分の子どものことを考えたときに、「紛争で傷ついているイラクの子どもたち、そして自分の子どもに何かしてあげたいのにできずにいるイラクのお母さんたちに手を差し伸べたい」という想いがより一層強くなったといいます。

 

 

アリーさんは、イラク戦争によって50万人以上ものイラクの子どもたちが心的外傷を負ったとされる事実に対し、早急な心のケアの必要性を訴え、2009年からイラク中北部のキルクーク県で活動に取り組んでいます。

 

戦闘によるトラウマやPTSDに苦しむイラクの子どもたちを対象に、1か月にわたり集中的にケアを行い、これまで延べ約630人の子どもたちとその家族の不安を緩和してきました

 

 

「精神的に弱いのは信仰が足りないせいだ。」文化的な理解の壁により進まなかった心のケア

しかし、最初のうちは彼の活動に対して抗議の電話がかかってきたり、弾丸が郵送されるなど脅迫めいたこともあったりと、地域住民の理解を得ることが難しく、粘り強く社会に向けて説明を続け、活動を継続させてきました。

 

理由の一つとして、一般的に中東の文化では、日本以上に精神的な問題を打ち明けることをタブー視するような空気があり、誰かに相談したとしても「信仰が足りないんだ、神様に祈りなさい」「男なのにそんなに弱くてどうするんだ」「子どもは成長すれば治る」などと言われ、逆に責められて終わることが珍しくないということがあります。

 

精神的外傷を負った子どもを“奇異の目”で見られることを恐れて、親たちは子どもを家から出さないといったこともイラクではよくあることで、ケアすべき病気であり、治る可能性があることも、ほとんど理解されていません

 

しかも、多くの医師や専門家は紛争前後に国外退避をしている上、もともとイラクにはメンタルクリニックのような場所がほとんどなく、精神的なケアのインフラが整っていないのです。

 

▲家庭訪問して、子どもたちや家庭の状況を聞き取りするインサーンのスタッフ(右)

 

そこでアリー代表らインサーンのスタッフは、ソーシャルワーカーと一緒に一軒一軒家を訪ねて子どもたちに直接会い、家族への聞き取り調査を行い、病状や抱えている不安・ストレスを把握することから始めました。本当に治療を必要とする子どもたちが通えるように地域中を回ったのです。献身的な活動により、彼の信念と活動は、徐々に人々に受け入れられるようになりました。

 

 

「ピースヤードに参加して、互いに違いはないということがわかったんだ」(アリくんの言葉)

2018年のピースヤード(平和のひろば)に参加した、アリくん(アラブ系)の言葉を紹介します。(以下、アリくんへのインタビューから抜粋)

 

——ぼくの名前はアリ・アブドゥル・サッタル、10歳。ハウィージャ地区*2 からここキルクークに避難してきて、プログラムに参加しました。クルド、アラブ、トルコマンの子どもたちが集まり、おたがいに違いはないということがわかりました。参加したみんなは、きょうだいのように仲よくなったよ。

 

ハウィージャに戻っても、ここで知り合ったみんなと仲よくして、もし困っている人がいたら助けてあげたい。たがいに差別なんてしないよ。

 

ぼくらはまだ子どもだけど少しずつ学んでいて、これからも学びつづけて、大人になったらみんなで協力して国づくりに参加したい。ピースヤードが2か月間だけでなく、1年じゅう実施されていたらいいと思う。

 

ぼくはハウィージャに戻ったら、ピースヤードで学んだことを活かして、みんなのあいだに愛と平和を広めたい。ピースヤードがこれからも続いて、キルクークの子ども全員が参加できるといいと思う。

 

*2 かつてIS支配地区だったイラク・キルクーク郊外の地域。武装勢力の激しい攻撃を受け、戦闘機による空爆などもあり、被害が大きかった場所の一つ。 

 

▲ピースヤード(平和のひろば)で出会い、笑顔で挨拶を交わすアラブ系とクルド系の子どもたち。握手する右側がアリくん。

 

 

子どもたちが健やかに育ち、暴力に訴えることを防ぐことが、地域の安定への一歩になる

今、イラクは復興に向けて動き始めましたが、その道のりにはたくさんの困難を抱えています。イラクにはさまざまな民族・宗派の人々が共存して暮らしていましたが、「異教徒」と判断した者を殺戮し、蹂躙してきたISの残虐行為により社会はバラバラに分断され、人々は互いに信頼感を失い、疑心暗鬼になっています。

 

子どもたちも、不信感を親から引き継ぎ、他の民族・宗派のグループとコミュニケーションをとる機会はほとんどありません。彼らは、生まれたときから紛争状態しか知らず、安心して子ども時代を過ごすこともできず、物理的な暮らしの面だけでなく教育面・心理面などで様々な負の影響を被っています。

 

特に戦闘から逃げてきた避難民の子どもたちは、地元住民からも差別を受け、異なる文化や考え方について知る機会もなく、さらに、ISにより受けた心の傷に苦しんでいます。遺体を見たり、家族の誰かを失ったり、自分自身がケガをしたりして心の傷を受け、ほとんどの子どもたちが心を閉ざしてしまっています。分断された社会で、適切なケアを受けずにいる子どもたちが健やかな「人間らしさ」を持てるようになるには、今の環境はあまりにも厳しいのです。

 

心のケアを行うことは、子どもたちが将来、問題解決の手段として暴力に訴えることを防ぎ、地域の安定に向けた小さな一歩となります。日本からたくさんの思いを届けられるよう、どうか応援をお願いします

 

▲JVCのスタッフです。応援をよろしくお願いいたします!​

 

 

プロジェクト計画概要

実態調査

キルクーク県内を数週間かけてインサーンスタッフとソーシャルワーカーが回り、子どもたちの状況の確認や家族へのヒアリングを行い、ケアが必要な子どもを把握した上で「ピースヤード(平和のひろば)」への参加を呼びかけます。

 

主に7歳から13歳の子ども70人の参加者を集めます。選考する参加者は、これから出身地に帰還予定で、すぐに環境の変化などに対応しなければならない「避難民の子ども」を優先します。ジェンダーにも配慮し、参加者の性別が偏らないように配慮します。

 

▲家庭訪問して家庭や子どもたちの状況を聞き取りするインサーンのスタッフとソーシャルワーカーら。

 

こころを開ける場所「ピースヤード(平和のひろば)」の実施

2019年10月に、今年のピースヤードがスタートします。最初は子どもたちの自己紹介から、みんなで自分の夢や不安、期待などを話し合うワークショップを行います。ほかの子どもの夢や気持ちを聞くことで、同じ人間として互いを受け入れやすくなり、周りにいる子どもたちとの絆が生まれます。

 

▲ピースヤード(平和のひろば)の様子。まずは、子どもたちが安全な環境で安心して集まれることが重要。はじめは警戒心でいっぱいの子どもたちも、スタッフやソーシャルワーカーの手助けで少しずつ打ち解け、自分らしさを取り戻していきます。

 

2ヶ月にわたり20セッションを実施

紛争の中で、安心できる居場所を失った子どもたちが安心して過ごせる環境を作ることで、子どもたちの心は少しずつ安定し、社会とのつながりを取り戻すことができます。また、アートやロールプレイ(寸劇)などを通じて、子どもたちに人権や子どもの権利、平和共生という価値観について伝えます。

 

▲ピースヤード(平和のひろば)での様子。アラブ系とクルド系の男の子たちが、それぞれの民族衣装を来て握手をしています。こういった光景自体がイラクでは非常に珍しいことになってしまっています。

 

心の安定を失った子どものための「心のケア」

心のケアのプログラムでは、専門家と本人との対話、家族との対話、そして他の参加者とも一緒のセッションを組み合わせることで、心を閉ざしてしまった子どもたちが心を開けるように努めます。安心できる環境で、ソーシャルワーカーたちの支援のもと、子どもたちは少しずつ、自分らしさを取り戻していくことができます。

 

子どもたちの親にもアプローチ

子どもたちが必要とすることや、子どもたちの精神状態を伝えるために保護者とミーティングを行い、子どものこれからの方向性を保護者と一緒に考えます。また、保護者との信頼関係を作り、保護者にも子どもの権利や平和共存の理念を伝えます。

 

修了式イベント

すべてのプログラムを終えた後に保護者や地域の方々を招いて修了式のイベントを行い、子どもの状況と変化をキルクークの社会に伝えます。周囲の大人たちにも平和共存について考えてもらう機会となり、子どものための環境作りにもつながります。

 

▲2016年の修了式。女の子たちが民族衣装やよそ行きの服を着てうれしそう。(ピースヤードに参加する子どもたちには、衣類や栄養補助のためのおやつの支援もしています)

 

心のケアのフォローアップ

2ヶ月間子どもたちに対する精神的なケアを行ってから、さらに2ヶ月間のフォローアップを行います。フォローアップの目的は子どもの精神的な安定を保つことで、週1回精神科医やソーシャルワーカーと対話して様子を見ながら保護者にアドバイスし、子どもの状態を見守ります。状況的に厳しい子どもは、専門的な施設に紹介します。

 

 

紛争しか知らない子どもから、平和をつくる大人に

子どもたちが心の傷を乗り越えて共生や平和を知っていくことを通じて、キルクーク社会、ひいてはイラクの社会にポジティブな変化を起こすことができるはずです。子どもたちは、紛争のひどい経験と社会の分断のつらさを身をもって体験したからこそ、他者を不寛容と暴力で排除することのない社会を築いていくでしょう。子どもたちを苦しみから救い出し、そして平和なイラク社会を築いていくために、皆さまのお力が必要です。どうぞご支援をお願いします。

 

▲ピースヤードでのワークショップで、願いを書いた風船をみんなで空に飛ばす。子どもたちの夢や希望もいっしょに空に舞い上がります。

 

 

寄付金控除について

 

お手続き方法 ~確定申告が必要です~

JVC発行の領収書を添えて、お住まいの地域の税務署で確定申告を行ってお手続きください。確定申告は例年2月中旬から3月中旬に受け付けされます。申告の1~2ヶ月後に、ご本人の口座に税務署より還付金が振り込まれます。領収証の再発行はできかねますので、確定申告の時期まで大切に保管してください。

法人の場合は事業年度の確定申告においてお手続きください。

 

個人のご寄付の場合

【1】(寄付金額-2,000円)×40% の額が所得税から控除されます。
   (税額控除方式)

例えば1万円を寄付した場合、
(10,000-2,000)×40%=3,200円が所得税から控除されます(その額が還付されます)。

 

※控除額は、所得税額の25%が限度です。
※対象となる寄付金は、所得の40%が限度です。震災指定寄付の場合は、所得の80%が限度になります。震災指定寄付として税控除の手続きを行う方へは申請に必要な書類を送りいたしますので、JVCまでご連絡ください。
※現行の所得控除方式(寄付金控除)を選ぶこともできます。この場合は「(寄付金額‐2,000円)×所得税率」が所得税から控除されます。所得税率が高い高額所得者が多額の寄付をする場合などは所得控除の方がより多くの金額が控除されます。

 

【2】東京都や神奈川県にお住まいの方は、所得税に加え地方税も控除の対象となります。(寄付金-2,000円)×住民税率10% (都民・県民税4%+一部の自治体において市民税6%)が住民税から控除されます。

例えば1万円を寄付した場合、
(10,000-2,000)×10% =800円 が住民税から控除されます。

 

※控除対象の範囲は寄付者住所の条例によりますので、お住まいの各自治体にお問い合わせください。

 


所得税・住民税を合わせ、
最大で「(寄付金‐2000円)×50%」が控除されます。
つまり、1万円を寄付した場合は4000円が控除されます。

 

法人のご寄付の場合

一般の寄付金の損金算入限度額に加え、別枠で損金算入をすることができます。損金算入分は法人税、地方税が課税されません。

 

【一般の寄付金に対する損金算入限度額 (資本金等の額x0.25% + 所得の金額x2.5%)x1/4】+【認定NPO法人への寄付金に対する損金算入限度額(資本金等の額x0.375% + 所得の金額x6.25%)x1/2】を損金として算入できます。

 

▷より詳細な情報はこちら

 


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