「新たな自然観を探求する」環境教育サマースクールを開催したい

支援総額

3,565,000

目標金額 3,000,000円

支援者
130人
募集終了日
2021年7月31日

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2021年07月11日 12:19

メンバーの自己紹介と想い(酒井功雄)

こんにちは、酒井功雄と申します。日本で気候変動対策を求める学生ムーブメントのFridays For Futureのオーガナイザーとして政策提言や企業に対する石炭火力発電輸出の反対キャンペーンを行ってきました。

 

僕たちがいつも伝えているメッセージは「科学の声を聞け」です。科学者たちの長年にわたる警告を無視し続けて、気候変動を加速させるCO2を排出し続けてきた政府・企業に対して、今こそ科学者の警告に耳を傾けることを求めています。

 

 

しかし、個人的には科学とは大きく離れた視点から気候変動を想像することに強く惹かれています。それが「感覚と文化」です。口伝などで現在にも続くカルチャー、自分自身の感覚や直感など政策や科学的議論の場では、「非科学的・非合理的」としてテーブルに上がらない観点を今こそ考える必要があると思っています。

 

「科学の声を聞け」と言っておきながら、矛盾するかもしれませんが、科学が伝えていることがこの世界の全てだと信じることは危険だと思っています。科学は主体的な経験をできる限り普遍化し、客観的な情報に基づいたコミュニケーションを可能にします。他方で、Replication(複製)を重要視する科学は、個人のはかない感覚、個としての経験を消し去ろうとします。個人の主観は切り離され、事実が独立して存在しているかのように見られる。そう考えると、現に科学が示しているのはとても限定的な世界像だと思えてきます。実際にネイティブアメリカンは過去にその土地を襲った災害やコミュニティとしての経験を戒めとして物語や神話と言った形で言い伝えています。そういった物語は一見非科学的に聞こえますが、科学者がデータを取り始めるよりも何世紀も前からその土地に住み続けて、土地の風土・環境を観察し続けた人々の知が反映されていることが多いといいます。

 

今日、私たちの思考や想像力はとても深いレベルから科学至上主義に影響されています。そしてその原因の一つとして植民地主義の歴史があると言えます。人類学者のArturo Escobarは現代の植民地主義とは「文化の押し付け」であるといいました。西洋的な文化が世界各国に紹介され導入されていく中でおきたのは、超科学化(Hyperscientification)と超合理化(Hyperrationalization)だと著書の中で述べています。つまりは、科学的・合理的ではないと判断されたものはこの世界に存在しないという認識が一気に広まってきた。

 

 

それは言い換えると、科学・合理主義では測れない世界・真実がまだまだ存在しているという可能性を再認識することを可能にします。西洋文化では、自然をオブジェクトとして捉え、分解可能な要素としての理解を深めてきました。自然は人間が管理するもの、という人間の優位性が追求されてきたと思うのです。

 

そうした自然観に影響された行動が自然のバランスを崩し、今日の気候危機という問題を引き起こしていると考えると、私たちは根本的に持っている文化や価値観をアップデートする必要があると思います。だからこそ、私たちは自分自身の感覚や自然との共生を作り上げてきた東洋的、日本的な文化と再度繋がる必要がある。

 

私はユニバーサルな気候変動への政策やビジネス的解決策を求めて米国の大学に進学しました。しかし、学ぶ中で実感したことは、具体的な策を導入したり、文化的な変化を起こす為には、統一的な概念ではなく各地域・国の文脈にあった取り組みに落とし込んでいくことが必要だという事実でした。同時にいかに自分が、日本的自然観や風土について無知であるかを思い知らされました。

 

だからこそ、このサマースクールにおいて自分を生み出した文脈や土地について知ること、そして自分自身の感覚や感情と繋がることの魅力を感じているのです。

 

 

僕たち個々人は異なる経験を元に作り出された、異なる世界を生きていると思っています。その中で最終的に互いのことを理解し合うことは不可能ではないか。では危機の時代にまず繋がるべきは、自分が生きる世界を作り出している自分自身の感覚や感情で、それらと向き合うことで人間・動物・自然などの「他」とどう関係性を持っていきたいのかを考えることができるのではないでしょうか。

 

その上で、自分を生み出した土地との付き合い方を知る為に、民族的慣習、風土を学ぶ、体験すること。自分にとってしっくりくる「自然」の認識とはどのようなものか、土地はどんな性格を持っているのかを学ぶことが、自分自身にあった倫理観や価値観を与えてくれるのではないでしょうか。

 

と書いていますが、僕も答えにたどり着いたわけではありません。問いと仮説を立て、その探求を始めようとしている段階です。なので、サマースクールに参加する人々は一緒に自分自身の「これまで「知」だと認識していた世界」を一緒に広げる、問題提起し合う仲間だと思っています。科学や合理主義を否定したいのではなく、そうではない世界の捉え方、自分自身との向き合い方をしてみたときに、果たしてどんな気づきがあるんだろうかと考えてみたい。

 

おそらく、誰も正解を与えてくれません。自分自身の中にある答えらしきものと向き合い続ける、そのプロセスに一緒に取り組んでみる仲間に会える場所。僕はこのサマースクールをそんな場所だと考えています。

 

 

酒井功雄

 

 

略歴:Fridays For Future Tokyo/Japan オーガナイザー、アーラム大学1年。2001年、東京都中野区出身。17年に1年間米国ミシガン州に高校留学。現地で気候変動の緊急性に気付き2019年2月から日本における学生たちの気候ストライキ、”Fridays For Future Tokyo”(以下FFFT)の開始に関わる。その後オーガナイザーとしてFFFTでグローバル気候マーチの運営や運動の全国組織化に関わり、直近では気候・エネルギー政策に関しての国政キャンペーンの企画などに携わる。現在は米国インディアナ州のリベラルアーツ大学において、環境文学などを学んでいる。

リターン

5,000


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プロジェクト応援コース

・感謝のメールをお送りします
・活動報告をお送りします

支援者
30人
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2021年12月

10,000


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オンライン聴講コース

・ゲスト講義をオンライン聴講いただけます
※2021年8月17~20日のサマースクール期間中に実施する、ゲスト講師による講義をオンラインでライブ、あるいはアーカイブで聴講いただけます。聴講に関する詳細は、8月初旬までにメールにてご案内いたします。

・感謝のメールをお送りします
・活動報告をお送りします

支援者
66人
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2021年12月

30,000


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報告会ご招待コース

・サマースクールの報告会にご招待いたします
※報告会は10月に開催予定です。詳細は9月上旬までにメールにてご案内いたします。

・ゲスト講義をオンライン聴講いただけます
※2021年8月17~20日のサマースクール期間中に実施する、ゲスト講師による講義をオンラインでライブ、あるいはアーカイブで聴講いただけます。聴講に関する詳細は、8月初旬までにメールにてご案内いたします。

・感謝のメールをお送りします
・活動報告をお送りします

支援者
20人
在庫数
10
発送完了予定月
2021年12月

50,000


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会津の自然の恵みコース

・会津伝統農法で栽培された有機米を2kgお贈りします
※必要な許認可・資格等をすでに取得している「自然農法無の会」より発送いたします。
※「自然農法無の会」はJASマークを取得しています。

・サマースクールの報告会にご招待いたします
※報告会は10月に開催予定です。詳細は9月上旬までにメールにてご案内いたします。

・ゲスト講義をオンラインで聴講いただけます
※2021年8月17~20日のサマースクール期間中に実施する、ゲスト講師による講義をオンラインでライブ、あるいはアーカイブで聴講いただけます。聴講に関する詳細は、8月初旬までにメールにてご案内いたします。

・感謝のメールをお送りします
・活動報告をお送りします

支援者
8人
在庫数
12
発送完了予定月
2021年12月

100,000


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お名前掲載コース

・ウェブサイトにお名前を掲載いたします(希望制)

・会津伝統農法で栽培された有機米を5kgお贈りします
※必要な許認可・資格等をすでに取得している「自然農法無の会」より発送いたします。
※「自然農法無の会」はJASマークを取得しています。

・サマースクールの報告会にご招待いたします
※報告会は10月に開催予定です。詳細は9月上旬までにメールにてご案内いたします。

・ゲスト講義をオンラインで聴講いただけます
※2021年8月17~20日のサマースクール期間中に実施する、ゲスト講師による講義をオンラインでライブ、あるいはアーカイブで聴講いただけます。聴講に関する詳細は、8月初旬までにメールにてご案内いたします。

・感謝のメールをお送りします
・活動報告をお送りします

支援者
3人
在庫数
12
発送完了予定月
2021年12月

300,000


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コーポレートスポンサー

・ウェブサイトにスポンサーとしてロゴ、組織名を掲載いたします。
※掲載するロゴデータのご送付に関しては、プロジェクト成立後にメールにて詳細をお送りいたします。

支援者
1人
在庫数
9
発送完了予定月
2021年12月

500,000


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スポンサー記念イベント

・ウェブサイトにスポンサーとしてロゴ、組織名を掲載いたします。
※掲載するロゴデータのご送付に関しては、プロジェクト成立後にメールにて詳細をお送りいたします。

・ご支援いただいた組織をスポンサーとして、今後の講義やイベントにお名前を記念として掲げ、開催させていただきます(例:KOTOWARI建設記念講演)。
※講義やイベントは2021年12月までに開催します。詳細は、プロジェクト成立後にメールにてご連絡いたします。

支援者
2人
在庫数
3
発送完了予定月
2021年12月

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