
寄付総額
目標金額 2,500,000円
- 寄付者
- 265人
- 募集終了日
- 2023年1月31日

命を繋ぎ、共に生きる。希少猛禽類により良い救命医療と共生環境を!

#子ども・教育
- 現在
- 52,234,000円
- 支援者
- 3,311人
- 残り
- 10日

残された命に、もう一度温もりを。保護猫たちへ医療支援をお願いします

#動物
- 現在
- 3,802,000円
- 支援者
- 326人
- 残り
- 10日

里にゃんハウス&猫の城の小さな命たちを守り続けていくために…

#まちづくり
- 現在
- 264,000円
- 支援者
- 33人
- 残り
- 20日

国立科学博物館マンスリーサポーター|地球の宝を守りつづける

#子ども・教育
- 総計
- 647人

年間700頭の猫の保護譲渡を行うためシェルターを増設させてください

#動物
- 現在
- 11,117,000円
- 支援者
- 996人
- 残り
- 10日

ウクライナ危機|女性や子どもが自ら未来を描くために継続的なご支援を

#国際協力
- 現在
- 2,544,000円
- 寄付者
- 108人
- 残り
- 10日

絶滅危惧種ツシマヤマネコを守るために!月々のご支援で安定的な整備を

#地域文化
- 総計
- 128人
プロジェクト本文
終了報告を読む
【第一目標達成のお礼と今後の目標について】
昨年の12月16日よりスタートした今回のプロジェクトは,1月24日に200名を超える多くの方々からのご支援により,第一目標金額の250万円を達成することができました.
日々応援コメントにお寄せいただく温かいメッセージが何よりの心の支えとなり,今日まで進むことができました.みなさまからの温かい応援・ご寄付に心より御礼申し上げます.
そして,残り6日間という期間ですが,ネクストゴールとしてプロジェクトページに掲げておりました第二目標の400万円を設定しました.ネクストゴールまでのご寄付については,シャチのDNAをより詳しく分析するため,の資金に充てさせていただきます.現在は8個体のみ明らかになっているDNA分析について,さらに個体を増やしたり,詳しい分析をすることが可能となります.
シャチと人がよりよく共生できる未来のために,私たちの活動にはまだまだ皆様の応援が必要です.
絶対に思いを無駄にしないよう全力で取り組んで参りますので,どうぞよろしくお願いいたします!
2023年1月25日 追記
三谷曜子(京都大学WRC海獣班)
- はじめに -
私たち京都大学野生動物研究センター海獣班(京大WRC海獣班)は,海に暮らす哺乳類「海棲哺乳類」を研究対象として,「海棲哺乳類とヒトが共に暮らす未来を作ること」を目指し,フィールド海棲哺乳類学を実施しています.
研究テーマの一つである北海道に来遊するシャチについて,これまで他大学の研究者と一緒に,知床を中心に調査を進めてきました.しかし最近になって,釧路地域の水産業にシャチが影響を及ぼしていることが報告されるようになり,釧路海域でも調査を進めています.
シャチは戦後の捕鯨全盛時代に,年間100頭以上も捕獲されていたことがあります.強い捕獲圧がシャチの数を激減させたことは想像に難くありません.そのような過去を経ても現在私たちがシャチに出会えるのは,彼らが個体数を回復させてきたからだと考えられます.
一方で,その個体数回復が水産業に悪い影響を及ぼすなど,
ヒトとの新たな軋轢を生んでしまっているとしたら…….
そのような課題があることをまずは多くの方に知っていただきたい,またこうした課題を根本的な解決に導くためには,シャチのことをよりよく知る必要があります.そこで,知床・釧路におけるさらなる調査の拡充資金を募ることと課題の周知のためにクラウドファンディングに挑戦することを決めました.
ご賛同いただける皆様とともに,シャチと人がよりよく共生できる未来をつくっていければ嬉しく思います.
どうかあたたかい応援を,心よりお願い申し上げます.
京大WRC海獣班のご紹介とこれまでの活動について
ページをご覧いただきありがとうございます.
京都大学野生動物研究センター海獣班(京大WRC海獣班)の三谷曜子です.
京大WRC海獣班は,2021年10月に私が北海道大学から異動したことで活動を開始しました.
「海獣」とは海に暮らす哺乳類のことで,イルカやクジラ,アザラシやアシカ,ジュゴンやマナティー,ホッキョクグマ,ラッコなど,「海棲哺乳類」として知られている動物たちのことです.海に囲まれ,南北に長い日本では,暖かい海に暮らす種から海氷域に暮らす種まで,たくさんの海棲哺乳類を見ることができます.
でも,彼らが暮らす海は,私たちが漁業やリクリエーション,海運,開発などさまざまな形で利用する場所であるほか,利用した水が出ていく場所でもあり,見える形から見えづらい形まで,相互に影響を与え合っています.
海棲哺乳類とヒトとが,必ずしも良い関係を築けているわけではない現状ではありますが,私たち海獣班は「海棲哺乳類とヒトが共に暮らす未来を作ること」を目指し,フィールド海棲哺乳類学を実施しています.
京大WRC海獣班での研究テーマの一つに,北海道の海にやってくるシャチの研究があります.2019年には,北海道シャチ研究大学連合(Uni-HORP)として知床にやってくるシャチの生態を明らかにするために,クラウドファンディングに挑戦し,多くの方から応援をいただきました.
いただいたご支援により,船による観測,音響記録計の設置・回収など,様々な研究を実施することができました.
シャチ研究では,「人の役に立つような成果」を数年以内に上げることは難しいかもしれませんが,前回のクラウドファンディングにおいて「現在のシャチ研究について知ることができてよかった」と支援者の方々からの応援メッセージが届き,とても励みになりました.改めて御礼を申し上げます.
前回のクラウドファンディングにおけるネクストゴールとして挙げた研究に,シャチの遺伝学的研究があります.いただいたご支援のおかげで,釧路沖や,網走沖,羅臼沖で採取したシャチの皮膚片を分析することができました.
その結果,北海道に来遊するシャチには哺乳類を食べるタイプと魚類を食べるタイプがいることが明らかとなりました(詳細はこちら:https://hokkaidocean.sakura.ne.jp/2021/06/16/rep-8/).
また,前回のプロジェクトでは知床の調査を中心としてクラウドファンディングに挑戦しておりましたが,現在では釧路海域でも調査を進めています.それは,釧路地域の水産業にシャチが影響を及ぼしていることが報告されるようになったためです.
今回のプロジェクトでは,前回のプロジェクトの調査で得られた結果をもとにさらなる調査を実施すること,また現在調査を進めている釧路海域にて発生している課題への対処を目的として,クラウドファンディングで資金を募らせていただくことを決めました.
いただいたご寄附で実現したいこと
みなさまからいただいた寄附は,知床,釧路におけるシャチ調査費用に当てさせていただきます.また,深刻な被害を受けている昆布森の漁業者さんを応援し,シャチと共生できる未来を作るべく,漁協の商品を購入してリターンとしてお届けしたいと思います.
目的その1:知床の調査拡充
シャチは海洋生態系における高次捕食者ですが,海棲哺乳類食性か魚食性かを明らかにすることは,生態系にどのような影響を与えるかを推測する上で重要です.
しかし,全ての個体の遺伝子を調べることは難しいため,同じ群れにいる個体たちは同じタイプだろう,という仮説の元で進めることができます.
ここで重要なのが,「同じ群れにどのような個体たちがいるのか?」ということであり,それを明らかにできるのが個体識別です.
シャチは背びれの根元付近にサドルパッチと呼ばれる白い模様を持ち,個体ごとに形状が異なること,その形は変化することはないことが知られています.サドルパッチの模様のほか,傷や背びれの形状・欠けなどと合わせることで,個体識別が可能となります.
しかし,一年前にはなかった背びれの欠けができていたり,傷が増えたり消えたり,オスの子供が大きくなると背びれが伸びたりと,気をつけなければならない点もあります.
毎年写真を撮ることができれば,その変化を追うこともできるのですが,コロナ禍により調査ができなくなってしまったり,調査費用の不足から調査日程を確保できず,入れ替わり立ち替わりやってくるシャチの群れ全てを把握することができないなど,難しい面もあります.
そこで,今回のクラウドファンディングの一つめの目的として,知床での調査をもう少し拡充することを挙げたいと思います.
目的その2:釧路海域の調査継続・地元漁業者への支援
次に釧路海域についてです.Uni-HORPによって釧路海域でも研究が実施されており,個体識別カタログ(https://sites.google.com/view/uni-horp/publications)が作成されています.しかし,資金不足により2015年を最後に集中的な調査がストップしています.
さらに現在,懸念されているのが釧路町昆布森沖におけるシャチとカレイ刺網漁業との競合です.冬期に行われるカレイ刺網漁で近年,網にかかったババガレイに歯型がついていたり,網がびりびりに破れてしまったりということが起こるようになっており,それを起こしているのがシャチではないかと考えられています.
海獣班では2020年度から網に音響記録計をつけて,周りにシャチがいるかどうかをモニタリングしたり,釣り船から目視調査を行なったり,噛み痕からDNAを分析したりと調査をして,実際にシャチが漁場付近に来遊していることを確認しています.
しかし,2015年までに私たちが識別した個体たちが被害を起こしているのかは未だ不明です.これを明らかにするために調査を継続したいのですが,「被害を起こしているのがシャチだと分かったとしても,対策することは難しい」ということで水産関係では調査費用を得ることは難しく,野生生物保全関係では「水産業に関連した問題である」として助成金が採択されませんでした.
確かに,この問題を解決することは難しいかもしれません.
ですが,解決に向けて何も働きかけなかったとしたら,一時的な問題でない場合に水産業へ与える影響は将来的に大きなものへと育っていく可能性があります.
例えばシャチの群れの特徴に,群れで餌を探して食べ,その群れは母親が中心となって餌生物など「文化」を子孫に伝えるということがあります.このシャチの文化は行動生態学的に大変興味深いものですが,漁場で効率的に餌を食べられるとシャチが学習する場合があり,その文化も広まることがある,という現実問題があるのです.
だからこそ,こうした問題をまずは知ってもらうこと,そして共存を考えていくことが必要だと考えています.
世界各地でも,漁場で漁獲された魚をシャチが食べてしまうという報告があります.海外ではこのような漁業との軋轢について,漁船にオブザーバーが乗船し,被害状況を報告するという体制になっていますが,現在の日本の小規模な沿岸漁業では,そのような調査体制も整っていません.
今のところ,研究者と地域の方々とで協力してやっていくことから始め,持続的にモニタリングできる体制を構築していければと考えています.
そこで知床・釧路海域での調査を継続すること,そして本プロジェクトの返礼品として地元の昆布を寄附者の皆さまにお届けすることを通した,深刻な影響を与えられている地元の漁業者への還元をこのクラウドファンディングの第二の目的に掲げました.
《プロジェクト概要》
✔︎第一目標:250万円
知床・釧路の調査費用と返礼品の準備費用として,主に以下の資金へ充当します.
知床調査費用(船のチャーター料,旅費)95万円
釧路調査費用(船のチャーター料,旅費)95万円
READYFOR手数料:40万円
大学手数料+返礼品等作成費:20万円
知床では乗船調査,個体識別を2023年4〜7月の間で,釧路では乗船調査,個体識別,音響記録計設置を2023年10〜12月の間で実施を予定しています.
✔︎第二目標:400万円
シャチのDNA分析をさらに詳しく実施することが可能になります.現在は8個体のみ明らかになっているDNA分析について,さらに個体を増やしたり,詳しい分析をすることが可能となります.
✔︎第三目標:700万円
研究支援員を雇用でき,リターンとしての出張サイエンスカフェ・動画ファイルをさらに提供できるようになります.
研究者として,みなさまに出張サイエンスカフェなどでお話したり,交流させていただく機会を多く持ちたいとは常々思っているのですが,現在は様々に求められる作業時間が研究時間やアウトリーチにかけられる時間を奪っている状態です.よって第三目標では,研究支援員やインターンを雇用し,時間を捻出したいと考えています.
シャチとよりよく共存できる未来のために
シャチのメスは50年以上生きることができると言われています.研究が進んでいる北東太平洋では,1970年代から個体識別調査が開始され,家系図もわかっています※.
※こちらのページをご参照ください:https://www.whaleresearch.com/orca-id
それに比べて,日本での研究は1990年代からボランティアベースで始まり,本格的に開始されたのが2010年代であり,どの個体が群れの中心となる母親なのかといったことも明らかになっておらず,シャチの一世代も追えていません※.そして,その生態についてまだまだわかっていないことがたくさんあります.
※1990年代からの識別データ:http://www.cho.co.jp/natural-h/download/archive/shiretoko/2702s_SATO-etal.pdf
※2006-2008年の識別データ:http://www.cho.co.jp/natural-h/download/archive/shiretoko/3007s_SATO.pdf
※2008年以降の個体識別論文:https://eprints.lib.hokudai.ac.jp/dspace/bitstream/2115/48640/1/p65-74.pdf
水産業として価値がある海洋生物は,国や自治体によりモニタリングされます.しかしシャチのように,需要も無くなって水産業的価値がなくなった種では,ほとんどモニタリングされません.
シャチのように寿命が長い種については,コツコツとデータを蓄積していく必要がありますが,生息地に研究拠点があるわけでも自由に出せる船があるわけでもなく,かと言って数年単位で目覚ましいような発見が期待できるわけでもなく,世間で言うところの「費用対効果の悪い研究」になってしまっています.
前述のように,シャチは戦後の捕鯨全盛時代,年間100頭以上も捕獲されていたことがあります.シャチの初産年齢は平均で14歳,妊娠期間が17〜18ヶ月で5年に1度しか子を産まないという,生産性の低い種です.強い捕獲圧がシャチの数を激減させたことは想像に難くありません.
現在,私たちがシャチに出会えるのは,そのように減少した過去を経ても,個体数を回復させてきたからだと考えられます.
一方で,その個体数回復が水産業に悪い影響を及ぼすなど,ヒトとの新たな軋轢を生んでしまっているとしたら…….その摩擦を少しでも軽減したいと考えています.
北海道の海沿いにはたくさんの漁村があり,そこで暮らしている多くの人々は代々漁業をを営んでいます.漁業ができなくなったら他の職業をすれば良い,という単純な問題ではありません.食糧生産を支え,海の保全や何か事故があった時の対応,国境監視など,実は多くの機能を持っているのが漁村です.
そのような漁村で暮らす方々に,私たちの海棲哺乳類研究も支えられています.シャチと身近な環境で暮らしている人々とシャチたちとの関係を良くしたい,というのがシャチを研究している私たちの願いです.
その上で,シャチをよく知り,課題があれば改善できるようにするために,調査の継続もヒトとの軋轢を解消するための対処も絶対的に必要です.そして,まずはそのことを広く多くの方に知っていただかなければなりません.だからこそ,資金調達だけでなく私たちの活動を知ってもらう機会にもできればと,クラウドファンディングに挑戦しています.
これから先の未来,何年後も,シャチが生きている地球に私たち人間も生きているように.
私たちの活動にご賛同いただけましたら,どうかあたたかいご寄附を,心よりお願い申し上げます.
プロジェクトメンバー紹介
|三谷 曜子
(京都大学野生動物研究センター 海獣班 教授)
シャチが見られる北海道の海は,とても魅力的です.でも,その海は当たり前のものとして,ずっと存在するものなのでしょうか.シャチとヒトが共存できる未来を作るためには,まだまだ知る必要があることがたくさんあります.シャチのことを知るために,みなさまのご協力をどうぞよろしくお願いいたします.
|中原 史生
(常磐大学人間科学部 教授)
シャチはまだまだ謎の多い魅力的な動物です.こんな動物が日本の近海にいると思うとワクワクします.世界的にシャチの研究は盛んに行われていますが,我が国では本格的に研究がはじまってまだ日が浅いと言えるでしょう.このプロジェクトでシャチの謎がいろいろと解き明かされるものと期待しています.また,シャチは海洋生態系の最高次捕食者でもあり,シャチを知ることで日本の海の現状も知ることができるのではないかと思います.
|大泉 宏
(東海大学海洋学部海洋生物学科・教授)
Uni-HORPは日本のシャチの個体群について約10年調べてきました.最初は何も分かっていなかったことが時間をかけて徐々に明らかになりつつあります.しかしシャチは寿命の長い動物です.個体群の動態など今後の行方を占うためには調査の継続性が重要です.例えば,生まれた子供が成長して繁殖に参加し,個体群の維持に関わるまでには長い年月がかかります.研究はその年月をカバーする必要があります.一方で,調査には船のチャーター費など多額の資金を必要とします.しかし昨今のあらゆる物の値上げは私たちの活動を圧迫し始めていて,調査の継続が難しくなりつつあります.日本に芽生えた野生のシャチ研究を継続させて行くために,皆様のご寄附を賜れれば幸いです.是非よろしくお願い致します.
|北 夕紀
(東海大学生物学部海洋生物科学科 准教授)
「シャチに出会える海,知床羅臼.その謎を解く海中のヒントを探れ」では応援ありがとうございました.
海中に溶け込む環境DNAや写真による識別で少しずつ彼らの生態が分かってきましたが,彼らの群構成や群間の血縁関係は未知なままです.いかに彼らの生態を侵さずにDNAサンプリングを行うかが課題です.そこで注目したのが彼らが吐き出す噴気!!噴気には皮膚の粘膜などが混ざっていることが予測され,そこからDNA採取を試みることで,群れの血縁関係を明らかにしたいと思っています.
|吉岡 基
(三重大学大学院生物資源学研究科 教授)
はじめて根室海峡で野生のシャチをみたとき,ここは日本のジョンストン海峡だと思いました.カナダでの研究によって,その生態が明らかになってきたシャチの姿が,この日本のフィールドからも新たな形で世界発信できればと思います.
応援メッセージのご紹介
|水口 博也
(写真家,ジャーナリスト)
私たちが野生動物の生息域に入りこんで観察を行うとき,いかに丁寧な観察方法を試みようとも,何らかのインパクトを対象の動物に与えてしまうものです.それを承知しつつ,なぜ私たちは観察をつづけるのか.そのインパクトに対する対価を,私たちはどう払えばいいのか.そのことを,野生動物を職業として観察,撮影してきた40年にわたって考えつづけてきました.
最終的には,動物たちの暮らしを理解することで,そこで得た知識を対象となる動物の保護や保全につなげることに他なりません.知床半島沿岸に姿を見せるシャチたちの謎に満ちた生態を調べることは,将来にわたって彼らの健全な暮らしを保証するための最大の方法と信じるものです.
もし皆さんが,シャチたちの将来が明るいものであることを願われるならば,ぜひ彼らの生態を調べようとする科学者たちの新たな試みにご協力をいただければ幸いです.
|桜井 泰憲
(北海道大学大学院水産科学研究院・名誉教授,知床世界自然遺産科学委員会委員長)
北海道の海には,豊かな生産性に支えられた水産資源と,シャチをはじめとした観光資源があります.これらを持続的に利用していくためには,生物多様性の保全が重要です.海洋生態系における高次捕食者であるシャチにはまだ未解明のことがたくさんあります.本研究が進むことを期待しています.
|伊谷 原一
(野生動物研究センター長 / 京都大学野生動物研究センター教授)
京都大学野生動物研究センターはその憲章において,野生動物に関する教育研究をおこない,地球社会の調和ある共存に貢献することを目的とするとうたっています.それに則り,これまで陸や空を対象にさまざまな活動を行ってきました.この度,海にも目を向け「ヒトとシャチが共に暮らせる海を目指す」ことを新たなテーマに掲げました.ヒトとシャチの間には多くの軋轢があることは否定できませんが,人間のルールを彼らに適応することはできません.彼らとの共存を目指すためには,彼らのことをより深く理解する必要があります.
本CFはそれを実現するための最初の一歩だと考えています.なにとぞみなさまの共感をいただき,私たちへのご支援をお願い申し上げます.
税制上の優遇措置について
京都大学へのご寄附に対しましては,法人税法,所得税法による税制上の優遇措置が受けられます.
別途お送りする国立大学法人京都大学発行の「寄附金領収証書」に基づき,所轄税務署に確定申告してください.確定申告の時期は通常,毎年2月16日から3月15日(3月15日が土日の場合は翌日か翌々日)までとなっています.国税庁ホームページより確定申告書を作成される場合の「寄附金控除」の入力方法についてはこちらをご覧ください.
税制上の優遇措置についての詳細は,以下をご覧ください.
http://www.kikin.kyoto-u.ac.jp/exemption/
個人の場合(日本国内居住者)
①所得税の控除
所得税法第78条第2項第2号により,その年に支出した寄附金の額(総所得金額等の40%を上限とする)から2,000円を引いた額を,所得税の課税所得から控除することができます.
②住民税の控除
京都大学を寄附金控除の対象法人として条例で指定している都道府県・市区町村にお住いの方は,個人住民税の控除を受けることができます.
※控除額は,寄附金額(総所得金額等の30%を上限とする)から2,000円を差し引いて控除率を乗じた額となります.
※控除率は都道府県・市区町村あわせて最大10%です.詳細な控除率は,下記総務省ホームページをご覧ください.
総務省ホームページ(個人住民税の寄附金税制の概要)
※個人住民税控除対象の都道府県:京都府・大阪府・滋賀県・徳島県・山口県・愛知県
市区町村についてはこちらをご覧ください.
③相続税の控除
相続または遺贈により取得された財産を相続税の申告期限までに寄附した場合,その寄附金額には相続税が課税されません.
法人・団体の場合(日本国内居住者)
法人税法第37条第3項第2号により,寄附金の全額を損金算入することができます.
寄附金の受領日について
寄附金の受領日(領収証書の発行日)は,本クラウドファンディングの募集終了日(2023年1月31日)以降,READYFOR株式会社より国立大学法人京都大学への寄附金着金日(2023年3月10日予定)となります.領収証書を郵送しお手元に届くのは,2023年5月頃を予定しております.
ご留意事項
※寄附完了時に「応援コメント」としていただいたメッセージは,本プロジェクトのPRのために利用させていただく場合がございます.あらかじめご承知おきください.
※寄附時にご回答いただく質問項目への回答は寄附の確定後,変更できません.あらかじめご承知おきください.
※本プロジェクトのギフトのうち,【お名前掲載】に関するギフトの条件詳細については,こちらのページの「支援契約」にある「●命名権,メッセージの掲載その他これに類するリターン」をご確認ください.
※本プロジェクトのギフトのうち,有効期限を設けている体験型のギフトについて,有効期限内にやむを得ない事情によりご案内が困難になった場合には,有効期間について個別に調整させていただくこととし,ご返金は致しかねますのでご了承ください.
※個人で100万円以上,法人で300万円以上のご寄附をいただいた際には,ご希望者に限り京都大学都境内記念館の寄附者銘板にご芳名を掲示することが可能です.該当される場合はご希望をお教えください.
- プロジェクト実行責任者:
- 三谷曜子(京都大学野生動物研究センター)
- プロジェクト実施完了日:
- 2024年3月31日
プロジェクト概要と集めた資金の使途
2023年5月に知床での調査,2023年11〜12月に釧路での調査を実施します.みなさまからのご寄付は,知床・釧路の調査費用(190万円)と,シャチと漁業との軋轢が問題になっている釧路昆布森の漁業者さんを支援するためのリターン(昆布)購入・発送費用など(20万円)に使用させていただきます.
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プロフィール
2021年10月より京都大学野生動物研究センター 教授.異動前は北海道大学北方生物圏フィールド科学センター 准教授でした.海獣類(海棲哺乳類)の研究を行っています.これまでに調査研究を行った主な対象種は,ウェッデルアザラシ,キタゾウアザラシ,ゼニガタアザラシ,ゴマフアザラシ,クラカケアザラシ,キタオットセイ,トド,ラッコ,シロナガスクジラ,ナガスクジラ,ザトウクジラ,ミンククジラ,シャチ,カマイルカ,などなど.南極から北極まで,海獣類のいるところがフィールドです.
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ギフト
5,000円+システム利用料

5千円|応援コース
・お礼のメール
・調査報告書
・寄付領収証明書
・大学HPにご芳名を掲載
・シャチのPC壁紙
- 申込数
- 80
- 在庫数
- 制限なし
- 発送完了予定月
- 2023年4月
10,000円+システム利用料

1万円|応援コース
・お礼のメール
・調査報告書
・寄付領収証明書
・大学HPにご芳名を掲載
・シャチのPC壁紙
- 申込数
- 28
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2021年10月より京都大学野生動物研究センター 教授.異動前は北海道大学北方生物圏フィールド科学センター 准教授でした.海獣類(海棲哺乳類)の研究を行っています.これまでに調査研究を行った主な対象種は,ウェッデルアザラシ,キタゾウアザラシ,ゼニガタアザラシ,ゴマフアザラシ,クラカケアザラシ,キタオットセイ,トド,ラッコ,シロナガスクジラ,ナガスクジラ,ザトウクジラ,ミンククジラ,シャチ,カマイルカ,などなど.南極から北極まで,海獣類のいるところがフィールドです.