散逸している明治・大正期の彩色木版口絵を後世に残したい!

◆ 残り期間わずかとなりました  〔あと5日！〕◆

DVDデータベースに付属するブックレットも制作が着々と進んでいます。多彩な方々から、とても魅力的な原稿をお寄せいただいております。簡単ながら内容を紹介させていただきます。

～ ブックレット 『明治・大正 口絵作品と書物のはなし』 48ページ ～

『挨拶にかえて』 朝日智雄

『口絵に魅せられて』 山田奈々子（口絵研究家）
口絵に魅せられ、在住のアメリカの図書館を巡ったこと、海外での口絵研究事情と、朝日コレクションについて述べる。

『鏑木清方と鰭崎英朋』 松本品子（弥生美術館 学芸員）
挿絵界の両雄、鰭崎英朋と鏑木清方。日本画家として画壇で高い地位を得た清方と、生涯挿絵画家として生きた英朋。二人の作風と人生を比較を比較する。清方にとって泉鏡花、英朋にとっての柳川春葉、特にそのベストセラー「生さぬ仲」の口絵について解説。

『大衆メディアの中の口絵』 土屋礼子（早稲田大学）
読書の中で絵が占める役割と重要性について、明治期の印刷、メディア、文化の側面から述べる。明治期の読者にとって、一枚の木版口絵がどれほどの役割を果たしていたのか。

『The men who made the kuchi-e』 David Bull（木版版画家）
日本の木版画に魅せられた英国人の木版版画家、デービッド・ブル氏が、江戸期の浮世絵で培った技術をもった職人たちに明治以降待ち受けた運命と、彼らが作った明治期の口絵のすばらしい技術について述べる。

訳：口絵を作った人たち 久松健一（明治大学）

『口絵・挿絵の印刷』 山田俊幸（日本デザイン遺産＆イマジュリィ遺産アーカイブス代表）
明治期、特に日露戦争以降、日本の石版技術は急速に発展した。木版画から石版画への移行の技術的歴史と、当時の大衆が石版画に望んだ表現とは。

『和本と挿絵和本と挿絵』 橋口侯之介（誠心堂書店店主）
日本から和本が消えた明治20年の印刷技術の問題を述べる。

『「探偵実話」と口絵に描かれた明治』 林 丈二（作家・イラストレーター）
口絵のついた本、明治期のベストセラー本を明治人はどのように迎えたのか。渡辺黙禅が「都新聞」に連載した「堀のお梅」の投書欄から、当時の読者の熱狂ぶりを生の文で伝える。

『村井弦斎と「日の出島」シリーズ』 河内 紀（古書研究家）
多くの画家が口絵を描いた村井弦斎の「日の出島」シリーズについて、その人気の理由と、作家村井弦斎の戦略を述べる。

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様々な分野で活躍される執筆者の方々に、それぞれの口絵作品、画家の個性や魅力等をご解説いただきます。同時に、口絵が制作された同時代の出版、印刷、書物の事情等に触れ、明治・大正の出版文化の豊潤さも示す内容になっております。ご期待ください。