歴史的な木製学校家具を救え!九大什器保全活用プロジェクト

歴史的な木製学校家具を救え!九大什器保全活用プロジェクト

寄付総額

4,134,000

目標金額 2,000,000円

寄付者
225人
募集終了日
2018年7月31日

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2018年06月24日 16:02

大阪へ・その2:モノファクトリー中台氏による講演からの気づき

プロジェクト代表の三島です。今日の福岡は快晴で、風が爽やかです(直射は容赦無く暑いですが…)。

 

大阪では、デザイン学会に参加している共同研究者の新井さんが、第一会場の「デザイン論 / デザイン史 / 家具、木工 」のセッション(12:50-14:10)でもうじき登壇です(新井ほか「D1-04 九州大学歴史的木製家具コレクションにみる同等品文化 」)。プログラムを見ると、同じセッションで前にある3演題も面白そうです。

 ↓

http://www.oit.ac.jp/rd/jssd2018/download/2018JSSD_180515.pdf

 

さて、今回の新着情報は、自分へのリマインドとしても記しているので、長いです。ご了承ください。

 

このデザイン学会で、一作日6/22(金)の14:30から、先の震度6の揺れにも最新の免震装置で事なきを得たという大阪工業大学OIT梅田タワーの常翔ホールを会場として、基調講演がありました。

 

基調講演前のホールで。手前は当日配布された資料。
ホールの座席背に「Contributor」と個人名が記されているから、ここも寄付によるものなのでしょう。

 

株式会社モノファクトリー/株式会社ナカダイの中台澄之氏による、

「“捨てる” をデザインする― 循環を前提としたモノのトレーサビリティ ー」

 ↓

http://www.oit.ac.jp/rd/jssd2018/keynote.html

 

中台氏は、廃棄物処理分業業である株式会社ナカダイにおいて、新たなリユース&リサイクルモデルを打ち出してきた方です。

 

氏の講演の中で、自分の中のもやもやがひとつスッキリしたところがあり、それは中台氏が端的に表現していた、

 

「テクノロジーの変化で廃棄物は出てくる」

 

という点。このプロジェクトの「概要」の中で私が、「移転先の狭隘(きょうあい)さや、古い什器類が近代的な研究室の構造に合わないなどで使えなくなり…」と長々と述べていますが、言いたかったのは、まさにこのことだったのだ、と気づきました。

 

例えば新しいOSを積んだPCに更新していくことや、効率や機能性のよりよい器具・備品を導入・更新していくことは、研究機関や教育現場にとって当然かつ必須のことであるわけです。しかし、「概要」を記述していた段階では、そのあたりの整理を自分の中でうまくつけられず、自分の中に「廃棄を減らさねばならない」=「廃棄しない」≒「廃棄は悪」という思い込みが少なからずあり、いろいろ自己矛盾を感じていたところでした。

 

中台氏の講演を聞いて、例えば今回本学の移転で出てくるものを、1:再利用困難ないわゆるゴミや端材、2:分別・再利用可能な現代的物品、3:再利用可能な歴史的物品、4:3のうち歴史的資料となりうる文化資源的物品、と整理してみましょう。3と4が本プロジェクトの救済対象にあたるイメージです。

 

そして、我が大学の状況として鑑みれば、移転の見かけ上の「効率」と「コスト削減」のために、1〜4を全てごっちゃにして、本学がその出口に責任や”解”を持たない状態で処分がすすんできた、という事が問題なのであり、そこも含めて整理する必要がある、ということに気づきます。

 

多分、そんなことは、現場で気づいている人・重々分かっている人はいるのでしょう。しかし、組織として動けない・動きづらい状況というのがあるように薄々感じます…一概に「すぐ九大はモノを捨てる」と責めるだけでは解決できなような事情が…(かつては私もそのような言い方してましたが…)。

 

なお、中台氏は、講演の中で、

 

細かくきちんと分別することはむしろコストを下げるし、国外の若年労働者の就学機会を奪うようなこともなくなる、

 

と述べています。

 

また、「新しい、モノの使い方を創造する」というナカダイ社が取って来た戦略は、我々が歴史的什器の活用方策を考えようとしていることとも共通するものでした。「捨てる情報と次に活かす情報をいかにつなげるか」そして「モノを次の使い手側にいかにつなげるか」に関するナカダイ社のこれまでの取り組みは、今後の什器プロジェクトでも大いに参考すべきと感じました。

 

さらに、中台さんのプレゼンテーションから言葉を拾わせてもらえば、

 

「(モノを廃棄する必要が出てきた組織や企業の)価値を残す・高める」ようなモノの廃棄と活用のあり方

 

という視点で、本学が直面する廃棄と次なる活用に対峙する必要もありそうです。

 

とはいえ、自分が今実践している中で実際に課題となっている最大のネックがあります。それは、

 

集積場所 と 運搬

 

直接的な長期的展望としての「在野保存」を機能させていくためにも、また、至近の最終移転でのレスキューにおいても、これらの解決が重要な鍵で、逃れられないものとなっています。

 

中台氏は最後のスライドで、「知らないリスク やらないリスク」にも言及されていました。私も、このレスキューをやらないで後悔をしたくない、というのが、自分を突き動かしているものの1つです。今直面している集積場所と運搬に関する難題は、何としても解決せねばなりません。

 

この集積場所と運搬にについて助言を求めるために、私は講演終了するや否や、中台氏のところに駆けつけました。ご講演後でお疲れにも関わらず、種々のご助言やヒントをいただきました。残された時間、ベストを尽くします。

 

 

ところで、基調講演のナカダイ社での廃材ワークショップの様子のスライドを見ながら、ある人のことを思い出していました。その方は、大月ヒロ子さん。2015年3月に、社会連携ワークショップでお越しいただいた方です。あのワークショップの中で、廃材利用のワークショップについて言及されていた、あれになんか雰囲気が似てるなぁ…と。

 

大月さんの「クリエイティブリユース」の活動にフォーカスした2016年の記事。2015年のワークショップでは、確かこの古民家を改修中、という段階のお話でした。

 ↓

 

帰ってきてから確認しましたら、大月さんは、2013年8月、すでに中台さんらと共著で「クリエイティブリユース―廃材と循環するモノ・コト・ヒト」を出版されていました…。版元のmillegraphホームページからのリンク↓

 

 

 

2015年のワークショップの際のプレゼンでも、大月さんは、絶対「ナカダイ」の名を出していたはずです…私はあの時、廃材を使った大月さんのワークショップを、ワークの一種として大変優れているし素敵だとは感じたけれども、それが自分達がやっている什器レスキューにつながるものであるとは、これっぽっちも気づいてませんでした。「木製什器≠廃材」という先入観もあったのだと、今にして思い至ります。

 

…そして今日はつくづく、自分の勉強不足とアンテナの低さを、呪いかつ後悔しています。あの時もっときちんとフォローしていれば…、「ナカダイ」にたどり着いていたら…、この最終移転でのレスキューの対象や仕方ももっと違った姿になっていたかもしれないのに…、4年もあったのなら…と。

 

しかし、「たら・れば」「かも・なら」は、ないのです。

 

 

…気づけばもう新井さんのご発表も随分前に終わっている時間になってしまいました。きっと今日明日でご報告メールが届くことと思います。そちらもまた新着情報でご紹介できればと思っています。ではまた次回!

 

 

 

ギフト

3,000


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歴史的学校家具レスキューを応援する

●寄付金受領証明
●Eメールによるサンクスメール
●報告書等にお名前掲載(御希望者さまのみ)

寄付者
86人
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2018年11月

5,000


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「在野保存、してます・してました!」宣言★  【出張調査&認定書発行、実践者ネットワークへの登録(希望者)】

現在ご自宅などに、歴史的什器と思われる家具類がある・あった方限定。
※ご支援手続き終了後の「応援コメント」で「してます!」と宣言頂く必要は、特にはございません。別途こちらからご連絡しますので、エピソードなどをお聞かせ下さい。(もちろん、宣言頂くのも大歓迎)。

●寄付金受領証明
●特製ポストカードによるお礼状
●プロジェクト報告書の送付(2口以上(※10,000円以上)ご支援の方)
●報告書等にお名前掲載(御希望の皆さまのみ)
●在野保存実践者ネットワーク(仮称)への登録(御希望の皆さまのみ)
ーネットワーク内では、レスキュー活動や在野保存活動などの情報交換のほか、「在野保存」している家具が元大学等の歴史的木製家具や什器である場合には、出張調査ののち、「在野保存認定書」の発行等実施予定です。

寄付者
5人
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2018年11月

10,000


alt

歴史的学校家具レスキューを応援する

●寄付金受領証明
●特製ポストカードによるお礼状
●プロジェクト報告書の送付
●報告書等にお名前掲載(御希望者さまのみ)

寄付者
109人
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2018年11月

30,000


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歴史的学校家具レスキューをもっと応援する【詳細解説つき九大博物館ツアー@福岡】

●寄付金受領証明
●特製ポストカードによるお礼状
●プロジェクト報告書の送付
●報告書等にお名前掲載(御希望者さまのみ)
●専門家の解説つきツアー@福岡:九大博物館
※開催時期 2018年11月〜12月ごろ の土または日

寄付者
6人
在庫数
34
発送完了予定月
2018年11月

30,000


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歴史的学校家具レスキューをもっと応援する【レクチャー@東京】

●寄附金受領証明
●特製ポストカードによるお礼状
●プロジェクト報告書の送付
●報告書等にお名前掲載(御希望者さまのみ)
●専門家による家具特別レクチャー@東京
※開催時期 2018年11月〜2019年3月ごろ

寄付者
1人
在庫数
49
発送完了予定月
2018年11月

30,000


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ツアーやレクチャーはいいからとにかく歴史的学校家具レスキューをもっと応援する

●寄付金受領証明
●特製ポストカードによる手書きお礼状
●プロジェクト報告書の送付
●報告書等にお名前掲載(御希望者さまのみ)

寄付者
8人
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2018年11月

50,000


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歴史的学校家具レスキューをすごく応援する【博物館&家具収蔵施設特別内覧ツアー@福岡】

●寄付金受領証明
●特製ポストカードによるお礼状
●プロジェクト報告書の送付
●報告書等にお名前掲載(御希望者さまのみ)
●専門家の解説つきツアー@福岡:九大博物館〜什器収蔵施設
※開催予定時期 2018年11月〜12月ごろ

寄付者
2人
在庫数
18
発送完了予定月
2018年11月

50,000


alt

ツアーはいいからとにかく歴史的学校家具レスキューをすごく応援する

●寄付金受領証明
●特製ポストカードによる手書きお礼状
●プロジェクト報告書の送付
●報告書等にお名前掲載(御希望者さまのみ)

寄付者
2人
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2018年11月

100,000


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歴史的学校家具レスキューをすごくすごく応援する【博物館&家具収蔵施設&伊都キャン展示施設ツアー@福岡】

●寄附金受領証明
●特製ポストカードによるお礼状
●プロジェクト報告書の送付
●報告書等にお名前掲載(御希望者さまのみ)
●専門家の解説つきツアー@福岡:九大博物館〜什器収蔵施設〜伊都キャンパス展示施設巡回
※開催予定時期 2018年11月〜12月ごろ

寄付者
0人
在庫数
20
発送完了予定月
2018年11月

100,000


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ツアーはいいからとにかく歴史的学校家具レスキューをすごくすごく応援する

●寄付金受領証明
●特製ポストカードによる手書きお礼状
●プロジェクト報告書の送付
●報告書等にお名前掲載(御希望者さまのみ)

寄付者
1人
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2018年11月

300,000


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古きモノを大切にする思いを共有できる方限定★【レスキューした什器の在野保存モニター(小型家具)】

●寄付金受領証明
●特製ポストカードによるお礼状
●プロジェクト報告書の送付
●報告書等にお名前掲載(御希望者さまのみ)
●専門家の解説つきツアー@福岡:九大博物館〜什器収蔵施設〜伊都キャンパス展示施設巡回
●レスキュー什器の貸し出し(在野保存モニター)(小型家具)
※個別に連絡をとりつつ、具体的な段取りを確認し、相談しながらすすめます(国内遠方でも可能)

寄付者
3人
在庫数
予定数終了
発送完了予定月
2018年11月

300,000


alt

モニターとかいいからとにかく歴史的学校家具レスキューをものすごく応援する

●寄付金受領証明
●特製ポストカードによる手書きお礼状
●プロジェクト報告書の送付
●報告書等にお名前掲載(御希望者さまのみ)

寄付者
0人
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2018年11月

500,000


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古きモノを大切にする思いを共有できる方限定★【レスキューした什器の在野保存モニター】

●寄付金受領証明
●特製ポストカードによるお礼状
●プロジェクト報告書の送付
●報告書等にお名前掲載(御希望者さまのみ)
●専門家の解説つきツアー@福岡:九大博物館〜什器収蔵施設〜伊都キャンパス展示施設巡回
●レスキュー什器の貸し出し(在野保存モニター)
※個別に連絡をとりつつ、具体的な段取りを確認し、相談しながらすすめます(国内遠方でも可能)

寄付者
1人
在庫数
予定数終了
発送完了予定月
2018年11月

500,000


alt

モニターとかいいからとにかく歴史的学校家具レスキューをものすごく応援する

●寄付金受領証明
●特製ポストカードによる手書きお礼状
●プロジェクト報告書の送付
●報告書等にお名前掲載(御希望者さまのみ)

寄付者
1人
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2018年11月

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