私のファンディングを見て下さっている方、支援をしてくださっている皆様、ありがとうございます。
株式会社リーガル・テクノロジーズCEO、弁護士の勝部です。

 

現在、ファンディングの終了後に実施するサービススキームのブラッシュアップをしているところですなのですが、ここが一番頭を使うところです。

 

自分のサービスのイメージは

 

「ボット内で選択」→「基本的な情報が出る」→それ以上の回答は弁護士とチャットで聞く

 

ということで、電話したり対面で話をしたりしなくても法律相談ができる、というものです。

そして、弁護士とのチャットの問答がデータとしてたまってきたらAI学習させて、有人の弁護士がいなくてもいつでも法律相談ができる、という使われ方を想定しています。

 

しかし、とはいえこれを実現するためには一定数の弁護士の登録がまず必要です。
また、どんなにAIが回答できる幅が広がっても、最終的に責任を持った回答までさせることは難しいですし、何かの仕事をお願いすることも不可能でしょう。
(AI、というかロボット弁護士が実際に相手方の所まで行って交渉をしたり通知書を送ったり、ということは技術的には可能でもコストや規制の面で実現しないでしょう。)

 

つまり、AIは途中の基本的な交通整理どまりで、あとはいかに最適な弁護士とマッチングさせてあげるか(ここで何をもって「最適」と評価できるかは難しい問題ですが)がサービスの核になってくるはずです。

 

また、チャットや法律相談で回答する弁護士の登録がないとサービスの魅力も少なくなってきてしまいます。

 

そのような「ユーザーと弁護士のマッチング」をするサービスを構築するときに出てくるのが、弁護士法72条の問題です。


弁護士法72条の問題

 

弁護士法72条は、「弁護士~でない者が、報酬を得る目的で、法律事務の周旋をすることを業とすること」を禁止しています。

 

つまり、

 

弁護士でない者が
1)無報酬で法律事務の周旋をする事業をする(初期の弁護士ドットコム)→合法
2)報酬を得るが業務ではなく法律事務の周旋をする(一回限りの紹介)→合法
3)報酬を得る目的+業として+法律事務の周旋→違法

 

という図式になります。

 

初期の弁護士ドットコムは閲覧者からも弁護士からもお金を取っておらず、アドセンス広告などで運営していました。

 

なので、ユーザーによる弁護士の評価など、閲覧者が弁護士を選ぶ際の指標になるような情報も掲載していたようです。

 

その後、閲覧者や弁護士に課金をするようになったため、ユーザーレビューの類はなくなり、弁護士ドットコムは、サイトの枠を有料で提供するだけ、弁護士はその枠の中で広告をする、ということで上記3)にならないように配慮しています(報酬を得る目的+業としての要件は満たすが、法律事務の周旋には当たらないという理解)。

 

これで成功しており、しかも多くの弁護士の登録がされているので、これはこれでありなのかな、とも思います。

 

ただ、閲覧者からすると、やっぱり弁護士選びをしやすいような指標とか基準とかが必要なのかなと思っています。
電話帳に電話番号が書いてあるだけの、広告すら禁止されていた昔の状況に比べれば改善したものの、料金もサービスも横並びで、自己アピールも控えめで、やっぱり一般の人からするととっつきにくいのかなと。

 

弁護士が有料あっせん業務をしたらどうか?

なお、弁護士個人がするのであれば、上記の行為は全て合法ということになるようです(事例が少ないので弁護士が「有料弁護士紹介所」みたいなサービスを作ることができるのか良く分かりませんが。やったとしても色々な理由で懲戒の対象になりそうな気もしますが。)。

 

それ以前に、ウェブサービスだと課金が難しいと思います。

 

ユーザーが「いいな」と思った弁護士を見つけたら、あとは日弁連のウェブサイトでその弁護士の連絡先を調べ、直接連絡を取ってしまえば、仲介手数料のようなものを課金をするのは困難です。

 

それ以前に、「相談できない人をゼロにする」という自分のポリシーにも反します。

 

現在のサービスと同じようなスキームの商売なら、わざわざ自分でやる意味はないですし、仲介手数料を取る=その分依頼者の負担が大きくなることにつながります。

 

経済的な問題で直接弁護士を依頼できない人や、人に相談するということ自体ためらってしまう人に手を差し伸べたいわけですから。


いずれにせよ、どんなにお金があってもきちんとアイディアを考え抜かないと、また、最初に目指したところをぶらさないようにしないと上手くいかないと思います。

 

ファンディングも含め、サービスの構築も頑張っていこうと思います。

新着情報一覧へ