吉田憲司館長のトーテム・ポール制作現地報告（前編）

10月28日から30日にかけて、私たちのトーテム・ポールが制作されているカナダ北西海岸、キャンベル・リヴァーの現地を訪れ、作業の様子を実際に目にしてきました。

 

キャンベル・リヴァー（Campbell River）は、「世界のサーモン・キャピタル」と呼ばれる、カナダでも随一のシェケ漁の中心地です。先住民族のクワクワカワクウの人びとが住む地域の南の端に位置します。町には、100本以上のトーテム・ポールが立っているようですが、その大部分が、今回、みんぱくの新しいトーテム・ポールの制作を依頼した、ビル・ヘンダーソン（Bill Henderson）さんとその一家の手になるものだといいます。ビルさんは、現在、カナダを代表する、トーテム・ポール制作の第一者とされるアーティストです。

 

10月28日段階の私たちのトーテム・ポール。

 

その基底の部分を覗きこんでいるのがビルさんです。

 

制作はビルさんをマスターに、ヘンダーソン一家の手で進められています。進捗は順調で、荒彫りが8割がた出来上がったところです。この段階までは、屋外で、チェーンソーを使って作業をしますが、それが終わるとポールを屋内に運び込み、手斧による手掘りの作業にとりかかります。この記事を投稿している11月末の段階では、すでに屋内での手彫りの作業に取り掛かっているとのことです。

 

 

 

 

作業をしてくれているチームの皆さん。左から二人目がマスター（師匠）のビルさん。その横がビルさんの甥で、チーフ・カ―ヴァーのジュニア・ヘンダーソン(Junior Henderson) さん。写真の4人は、皆さん、ヘンダーソン一家のメンバーです。

 

 

後編に続きます。