心の扉

先週取り組んでいた　多頭飼い男性宅猫の、避妊手術。

今回保護できたのは11匹。

いざ病院へ！！

２００ｋｍの道のり。

北アルプス越えの過酷な道。

初めての車に、峠道、轟音響く真っ暗なトンネル、圧力の変わる高速道路。

捕まえられて、恐怖の中、猫たちにとってこれほど怖いことはないでしょう。

 

ついに！恐怖のあまり入れてある洗濯ネットを破り、キャリーを壊し、高速道路を走る車内で脱走した子が！

ルームミラーにその姿を見たときの衝撃たるや(@_@)

 

人なれしていない興奮した猫は怖いものです。

車内で襲われたらひとたまりもありません。

 

それが、運転席前のダッシュボードから「シャーッ！」

ハンドルを握る手の数センチ先に迫っています"(-""-)"

運転どころではないので、必死で最寄りのサービスエリアに・・・

 

ぎっちりのキャリーで身動きもできない車内。

とにかくケガをしないよう細心の注意を払い、興奮させないように、40分かけてもう一度洗濯ネットで保護。

扉を開けることもできない閉鎖空間、奇跡的に無傷で保護。

無事手術を終えたのでした。

 

でも、この子たち、とにかく体調が悪い。

手術後すぐに返せたのは半分。

あとは手元に残し、投薬や栄養価の高いごはんで体力回復を図っていました。

そして、昨日、最後の2匹がようやく家路に。

外に放すと、さっそく仲間を呼ぶ声！

「にゃっ！にゃっ！」

すると、すぐに出てきて慰めるようになめ始めました。

「お帰り！　怖かったね！　大丈夫？　帰ってこれたんだね・・・」

そんな会話が聞こえそうでした。

先に戻した子も現れてくれ、保護時には逃げ歩いていたのに、数日のお世話で覚えてくれてたのかな？

なんだかとっても愛おしくなりました(＾◇＾)

手術前には、自暴自棄になりかけていた飼い主の男性。

行ってみると、草ぼうぼうだった猫ハウスの前はきれいに刈られ、電話の声も弾んでいます！

攻撃から身を守るために固く閉じていた心の扉、少しづつ開いてくれたならうれしいです。

 

不具合を責めるのは簡単です。

でも、一人でできないことを、「元々は・・・」という言葉で、責め立てても何の解決もしません。

とかく人は犯人探しをしたがるものですね。

でも、仕方のないこと、タイミングの問題、いろんなことがあります。

まずは、相手の立場に立って解決へ協力することこそ、自分たちも快適に過ごせる近道だと改めて思います。

 

残っている子たち、そして、子猫。

次のプロジェクト、取り組みに向かって計画を立てていかなきゃ！