支援総額
目標金額 1,200,000円
- 支援者
- 85人
- 募集終了日
- 2019年12月26日
【緊急支援】レバノンの人道的危機にご支援を
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- 現在
- 652,000円
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- 66人
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- 現在
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- 98人
- 残り
- 24日
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311人募集中!|311子ども甲状腺がん裁判応援サポーター
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- 197,000円
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#災害
- 総計
- 2人
プロジェクト本文
終了報告を読む
後世に事実を伝え、残すためのドキュメンタリー映画。
はじめまして。板倉真琴と申します。私は約40本の脚本(映画・テレビドラマ・アニメなど)を執筆し、岩手県の県北を舞台とした映画『待合室』(富司純子・寺島しのぶ親子共演)で映画監督としてデビューしました。
2011年3月11日。東日本大震災により、東京電力福島第一原子力発電所にて原発事故が起きました。
事故から約8年半の月日が流れ、避難指示は解除されましたが、福島原発の周辺の街には生活感がありません。元住民の多くの方たちが帰還を諦めたからです。これは放射能という目に見えない恐怖がもたらした被害で、他の災害とは全く質の違うものです。
原発事故は、ひとからさまざまなものを奪いました。ふるさと、仕事、コミュニティー、そして、人間の尊厳…。未来を生きるひとたちのためにも、この事実を風化させてはいけない、二度とこのようなことは起こしてはならないと強く思いました。また、マスコミが報じる被災地の情報と現地の状況があまりにもかけ離れていることに愕然としました。このふたつの理由で、自分の目線で被災地の様子を記録に残そうと、仕事の合間をぬって福島県浪江町を訪れてカメラを回し始めました。
原発事故によって負った被害者の心の傷と傷ついた大地は、今もなお癒えることはありません。しかし、世間では原発事故は風化しつつあります。これではまた同じ過ちを繰り返します。
映画に携わる私ができることは映像に残すこと。
私たちは原発事故の悲劇を教訓として生かさなければなりません。微力ながらもその一助になればと思い、ドキュメンタリー映画『ひとと原発~失われたふるさと』を完成させる決意をいたしました。
今までに8回の編集作業を経て約40分の作品となりましたが、まだ撮りたい素材と使用したい過去の映像や写真があり、完成には至っておりません。しかし、第8版の作品を観ていただいた方たちから、思いの外に反響があり、「早く完成させてほしい」、「早く多くのひとに伝えてほしい」との声をいただきました。
自己資金だけでは制作の速度に限界があるため、今回、クラウドファンディングで資金調達し、ご支援いただいた資金をもとに集中的に取材を行い、2020年5月末の完成を目指します。
原発事故の教訓を風化させることなく未来に活かすために。ぜひ皆さまのご支援をよろしくお願いいたします。
はじめて浪江を訪れたのは2015年の晩秋で、避難する寸前までの人びとの生活のあとが至るところに残っていました。前の震災直後の姿をとどめていました。
二階のベランダにならぶ干したままの洗濯物、風にゆれる色あせたカーテン、雑貨屋の床に散乱した食器、読みかけの新聞……しかし、ひとの息づかいも、生活の匂いもまったくなく、その異常な風景を目の当たりにして、恐ろしくなり足がすくみました。それは、一瞬にして、ひとびとを他の土地へ追いやり、街を廃墟にしてしまった放射線の恐怖です。
この事実を残さなければならないと、その後も浪江町に足を運び、被災者へのインタビューも行いました。浪江町の一番の思い出は何かと尋ねると、ほとんどの方は、「お友達」、「ひと」と答えました。ひとにとって、「ふるさと」とは、「ひと」のつながりなんだと実感し、長い月日をかけて育んだ「ひとの繋がり」を断ち切られた辛さがひしひしと伝わってきました。
<インタビューした方を一部ご紹介>
Y・Hさま
『ふるさとはひととのつながり』という思いで、震災後、全国に避難している浪江町民が以前のように集まれる場所をつくろうと様々な形で動いたことをお聞きしました。しかし、その努力は報われず、ご自身も帰還を諦めて、浪江の店を閉じて県外に生活の拠点をつくりました。今でも連絡がありますと、コミュニティーの大切さをお話しなさります。浪江で生まれ育って、長い月日をかけてつくりあげたひととひとの繋がりを一瞬にして絶たれた悔しさをひしひしと感じます。
T・Oさま
浪江の中心街から約5キロ離れた自然が豊かな場所で旦那さんと暮らしていて、おふたりで、野菜や盆栽などを育てながらのどかな老後を過ごしていました。その生活が原発事故で絶たれたのです。事故直後から、老いたからだに鞭打つように体調を崩した旦那さんの手を引いて避難場所を転々としたお話は胸を痛めました。しかし、避難先でお世話になった方たちへの感謝の気持ちを率直に口になさるお姿は、ひととしての誇りを感じました。浪江への帰還を諦めて、すべての補償が打ち切られる来年の3月までに都下の公団へ移り住む予定だそうです。浪江の一番の思い出はと尋ねると、迷わず、「一番の思い出は…お友達だね。お友達」と、お答えになり、どこにいようと、気持ちは常に、浪江にあるんだと感じました。
予告編としてインタビューの一部をご紹介いたします。
ひとの復興を最優先に考え、動くこと。
時の流れとともに原発事故は風化しています。マスコミはあたかも復興が順調に進んでいるかのように報道しています。それとは裏腹に、原発被災者の現状はますます厳しくなっています。
それを物語る数字が帰還率(震災後浪江町に戻ってきた割合)です。震災前の浪江町の人口は約21,500人でした。今年の7月末現在、住民登録人数は17,000人、住んでいる方は約1,100人でかつての人口の5%という数字です(参照:浪江町役場ウェブサイト )。この住民の数の中には除染、復旧作業員の数も入っているため、実際の帰還率はもっと低くなります。
五年前に比べると道路は整備され、古い建物は壊され、真新しい建物が目をひき、町は体裁を整えつつあります。しかし、それとは対照的に避難生活を余儀なくされている方たちの多くは、年を重ねるごとに将来への不安を強くしています。
建物の建設などインフラ整備を優先した街の復興ではなく、ひとの復興を最優先に考えるべきです。ひとの復興とは、人間として社会と関わりを持ちながら地に足をつけて生きてゆく場所をみつけることです。
しかし、浪江町が平成30年10月に実施した住民意向調査では、「帰還したいと考えている」が11.8%、「まだ判断がつかない」が30.2%、「帰還しないと決めている」が49.9%と80%以上の住民が、「帰還しない」、「判断がつかない」と回答したそうです。(参照:平成30年度 浪江町住民意向調査)
要するに、マスコミが報道している復興とは道路や建物などのインフラ整備のことで被災者の復興ではないのです。このような事実も映画の中に含め、厳しい現実であることを必ず残す必要があると考えています。
多くのひとたちにふるさとを失った原発被災者の想いを伝えたい。
「原発被災者は笑ってはいけない。常に悲しい表情をしていなければいけない。時折、そんなことを考えるのです。」これは、ある被災者の言葉です。
原発被災者のなかには肩身が狭い思いをしている人も少なくありません。また福島出身であることを伏せて避難なさっている方もいます。それは実態を知らない私たちの目線がそうさせているのです。
原発事故によって、ふるさと、仕事、住宅、コミュニティーなどを失ったのです。避難指示が解除されたのだから浪江町に帰ればいいじゃないかとおっしゃる方もいますが、生活の手だてはなく、震災当時、小学校低学年だったお子さんは高校生になって避難先に根を下ろしており、医療の不安、さらに放射線への不安もあり、簡単に帰還できる状況ではありません。
生活環境が厳しくなってゆく被災者とどのように向き合ってゆくかを考えるには、当事者の状況を知らなければなりません。私も浪江町に行く前は被災者の事実をほとんど知らず、間違った見方をしておりました。そのような者が多ければ多いほど、被災者を社会から遠ざけてゆくのです。
一度起きたら取り返しのつかない原発事故は福島だけの問題ではありません。日本列島は九州から北海道まで50基以上の原発を抱えています。この映画を通して、ふるさとを失ったひとびとの実情を知ってもらい、原発推進派、反対派の枠を超えて、未来へ向けて、原発問題を一緒に考えてもらえるきっかけになればと、僣越ながら願っております。
どうぞご支援をよろしくお願いいたします。
いただいた資金の使用目的は概ね以下の通りです。
1)追加インタビューの諸経費
2)元浪江町民が作成した震災当時の紙芝居の撮影
3)震災前の浪江町の様子が映る映像と写真の収集
4)福島第一原発の歴史の映像と写真の使用料
5)浪江町への取材の交通費と宿泊費(計二回を予定)
6)音楽制作費
7)DVDの制作費
8)上映会のチラシパンフレットチケットの制作費
震災当時の様子を紙芝居で伝えている浪江町の方たちがいます。今後、撮影許可を得て、ぜひとも、ドキュメンタリー映画でその紙芝居で描かれている被災者の生の体験を多くのひとたちにご覧いただきたいと思っています。
本プロジェクトのリターンに関する条件の詳細については、リンク先(https://readyfor.jp/terms_of_service#appendix)の「リターンに関するご留意事項」をご確認ください。
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プロフィール
『逸見政孝物語』(フジテレビ)で脚本家としてデビューをしました。以降、様々なジャンルの脚本を約50本以上執筆し、映画『待合室』で初監督をつとめ、ドキュメンタリーも手がけるようになりました。オリジナル作品を創作するうえで、常にすえているテーマは、『ひとりひとりの命の尊さ』です。この想いで、今回のドキュメンタリー映画の完成にむけてカメラを回しつづけています。
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リターン
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・ご支援いただいた方のお名前をクレジット掲載
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『逸見政孝物語』(フジテレビ)で脚本家としてデビューをしました。以降、様々なジャンルの脚本を約50本以上執筆し、映画『待合室』で初監督をつとめ、ドキュメンタリーも手がけるようになりました。オリジナル作品を創作するうえで、常にすえているテーマは、『ひとりひとりの命の尊さ』です。この想いで、今回のドキュメンタリー映画の完成にむけてカメラを回しつづけています。