「海鷹丸」で探る!南極海で生まれ育つ "魚" の暮らしと地球の未来
寄付総額
目標金額 4,800,000円
- 寄付者
- 198人
- 募集終了日
- 2023年3月8日
茂木先生からの質問回答・その1
南極観測中の茂木先生から、「クラウドファンディング企画★教えて!南極の茂木先生!!」へ寄せられた質問に、早速返信がありましたのでお届けします。
観測や生き物について進路相談など、いろいろなご質問をいただきました。
質問してくれた皆さん、どうもありがとうございます!(質問がこなかったらどうしようかと、内心ほっとしています)
*質問は今月いっぱい募集しています!質問投稿はこちらから
それでは早速、茂木先生からの回答をお届けします!
茂木先生からのお返事✉
うみうさぎさんからの質問
「採集層はどのくらいの深さですか?まだ、ナンキョクオキアミは入りませんか?」
茂木先生からのお返事
「今回私たちがターゲットにしている採集層は表層から500 mまでです.海鷹丸は最大で2,000 mくらいまで網を下ろすことができるのですが,深いところの採集は時間と水圧に耐える採集装置が必要です.今回持ち込んだネットは1000 mくらいまで下ろすことができますが,残念なことに航海全体の期間が短く深い層の採集を断念しました.これもコロナが関係しています.船は閉鎖空間ということもあり,なかなか通常に戻りません.しかし,500 mまで採集ができれば,魚やイカの赤ちゃんが採集できることを私たちは知っています.なので,私たちはそこにターゲットを絞りました.
今これを書いている場所は南緯50度から55度です.ナンキョクオキアミは63度くらいから現れると思います.南極海といえばナンキョクオキアミなのですが,じつは私たちがいるオーストラリアの南側の海域ではナンキョクオキアミはあまり多くすんでいません.クジラやペンギンなど多くの動物はナンキョクオキアミが大好きですが,この海域ではハダカイワシなどの魚が餌となっているので大丈夫です.」
たけのこくんさんからの質問
「ヒョウアザラシはどんな性格ですか?本当に怖いですか?船ではお風呂に入れますか?」
茂木先生からのお返事
「ごめんなさい.カニクイアザラシはときどき船の近くに現れることがありますが,ヒョウアザラシはみたことがありません.なので性格は分かりません.ヒョウアザラシはペンギンをおそうことで知られています.そう思うと怖いですが,それは大好きなご飯がたまたまペンギンだった,と私は考えるようにしています.ただ,おもしろい生態も知られています.あごにはペンギンを食べるするどい歯が並んでいますが,ある部分だけすき間があります.このすき間から,なんとナンキョクオキアミを吸いとって食べるのだそうです.なかなか細かい芸ももっています.やはりいろんなご飯を食べたいのでしょうかね.
そして,お風呂.お風呂入りたいですね.シャワーはあってもお風呂(湯舟)にはつかれません.湯舟はあることはあるのですが,沸かすのに一苦労するため,残念ながら最近は使われていません.水の利用については,船ではいつも節約を心掛けなければなりませんが,不自由を感じたことはほとんどありません.近年はいろいろと設備が整っているので,食事も含めて生活面では苦労はあまりありません.しかし,造水器を動かす機関部のひとは南極海特有の苦労があるそうです.船では淡水は海水から作られます.この海水をポンプでくみ上げる際にフィルターを通して海水中のプランクトンなど不純物を取り除きます.南極海ではしばしば植物プランクトンが大増殖することがあり,フィルターを詰まらせてしまうのです.そのため,頻繁にフィルターを洗う必要があると聞きました.このようにいろんな人にこの航海が支えられています.」
リリーさんからの質問
「中学3年生女子です。将来研究員として南極越冬隊に入りたいのですが取っておいた方が良い資格はありますか?今は地学や生物学に興味があり勉強しようと考えています。どうしたら南極越冬隊に入ることができますか?」
茂木先生からのお返事
「南極に越冬隊の研究者として行くにはいくつかの方法があります.もっとも確実な方法は,総合研究大学院大学(総研大)の極域科学専攻に進学することでしょうか.この専攻では国立極地研究所の教員が博士論文の指導を行うので,進学した多くの学生が研究の必要性から南極に行くことになります.その他にも,極域に特にこだわらずに,まずは地学や生物学などの研究者になってから南極地域観測隊に応募することも可能です(ただし,私の印象では門戸は狭いです).いずれにせよ,どうしても自分の研究が南極に1年滞在しないと完遂できない,ということを示すことが必要です.ただ,越冬隊でなくても夏隊というのもあります.これは,しらせや海鷹丸に乗って夏の期間(つまり今の時期)だけ研究観測するものです.越冬隊か夏隊かは研究目的によるかと思います.
私の場合は,何度も南極海に来ていますが,今回はいわゆる南極観測隊の隊員ではありません.少々むつかしい話になりますが,観測隊は正確にいうと日本南極地域観測隊といい,その語感のとおり国の事業です.一方,私は自分で研究費(科学研究費補助金やこのクラウドファンディングもそうです)を獲得し,ここに来ています.もちろんこの海鷹丸にも何人もの隊員が乗っていますが,私のような研究のしかたもあります.私は偶然にも大学院生のときに水産庁のアルバイトで南極海に行ったことがありますが,南極海とは無関係な魚類の研究をしていました.その後も特に縁は無く10年以上過ぎて海洋大の教員になったことがきっかけで,南極海の魚類の研究が始まり,いまやそこから抜け出せなくなっているというわけです.これまで真っすぐにここまで来たわけではありませんが,今までやってきたことの積み重ねが今の研究にも生きていると思っています.
すみません.リリーさんの質問の趣旨から離れてしまったようです.結論を言いますと,資格といった資格は博士号くらいでしょうか.地球をひとつのシステムと捉えれば,どんな自然科学も南極とつながっています.あわてず積み重ねていってください.」
はなさんからの質問
「頭の良い大学に行かなくても南極探検隊に入り南極へ行くことはできるでしょうか?」
茂木先生からのお返事
「はなさん,南極には頭のよい大学に行かなくても行けますよ.料理ができたり,電気に詳しかったり,家を立てるのが得意だったり,そういう技術を観測隊で役立てる人もいて,必ずしも頭のよい大学に行っていることが南極観測隊に入る条件ではありません.いま海鷹丸に乗っている研究者の多くは大学や大学院で学び,博士号を取得した人が多いですが,技術的な研究の手伝いをするひとや学生も含まれています.みな,目の前にある課題や好きなこと,これらのことをひとつずつ楽しみつつ突き詰めてきた結果ここにいるのではないかと想像しています.何かを学ぶことは人生を楽しいものにしてくれます.学ぶことは,世界を知り,自然を知り,人を知ることです.そして,大学に行かなくてもそこら中で学ぶことができます.そして南極にも行けるかもしれません.目の前の楽しいことや好きなこと,こういったことと一生懸命,まじめに付き合っていくことが大切だと思っています.」
今回は以上になります。回答は今後も観測の合間をぬってお届けします。
現在、南緯55度の観測を終え、南極海に入ったところです。南緯60度を越えると観測が立て込んでくるので、お返事が遅くなるかと思いますが、気長にお待ちいただければと思います。
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