応援メッセージ：増原裕子さん

ありのままの自分ですごせる時間や場所は、多くのLGBTQにとって圧倒的に不足しています。差別や偏見の根強い社会で、心ない言葉に傷ついたり、しんどい思いをしたりすることも少なくありません。

毎週などの頻度で安心して集える居場所があること、困ったときに相談できる先があることは、そんなLGBTQにとって、心のよりどころになるでしょう。また、LINE相談の頻度が月1回から3回に増えることで、とくに若いLGBTQの悩みに寄り添いやすくなると思います。

わたし自身のことを振りかえってみても、「映画や小説の世界だけじゃなくて、自分と同じような人が本当にいるんだ」と実感できて、レズビアンというあり方を前向きにとらえられるようになった入口は、大学のLGBTQサークルでした。自分を偽らなくていい仲間と、お茶を飲みながらたわいないことを語り合ったり、映画を観に行ったり、ときには活動的なことをしてみたり。仲間とつながって「一人じゃない」と感じられる居場所と出会えたことが、自分らしく生きていけると思えるきっかけになりました。

今回、コロナ禍の新しい試みとして、現地とオンラインとの同時開催の居場所をつくるというのも特徴だと思います。参加したい人の状況や事情に応じて選べることで、アクセスのハードルが低くなるのではないでしょうか。

わたし自身、病気の治療中で感染症にかかりやすいので、人混みの多いエリアにはなかなか行けないもどかしさを痛感しています。LGBTQのための居場所づくりや相談事業を長年継続されてきたQWRCさんの、このたびの新しい挑戦を心から応援しています。

増原裕子