【農薬無散布】房総の里山の保全・生命の多様性を復元する米作り

人を含む多様な生命の保全を目的とした米作りです

人体に有害なグリホサート系除草剤も、ミツバチをはじめ多様な生命に有害なネオニコチノイド系殺虫剤も、化学肥料さえも一切使用しない、手間暇かけて育て上げた農薬無散布の自然米です。

房総プロジェクト概要 

2015年に国連で採択されたSDGsのゴールの一つにあるように、現在急速に失われつつある生命の多様性を保全・復元することで、その土地の豊かさを守ることが急務である。我々が住む千葉県においても、かつて当たり前に見られた動植物が減少していることを多くの市民が実感しており、生き物・生体環境の悪化は非常に深刻である。こうした流れの中、美しい富津市の田園を舞台に、自らが住む地域の生態系保全の必要性を強く意識した有志の一般市民を中心に、「房総再生・亀沢プロジェクト」と称し里山の保全および耕作放棄水田の管理を引き継ぐことで、環境の保全・伝統的な稲作文化の継承の取り組みが始動した。農薬無散布での米つくり、県内で絶滅が危惧される水生昆虫や両生類の保護、さらに未来を担う子供たちへの環境教育を目的に我々は集まった。2021年に始動した本プロジェクトは現時点では順調に動き出してはいるものの、いまだ手探りの部分も多く、より多くの支援者・理解者を求めている。

基本理念 

①米つくりを通した豊かな里山の保全と教育活動我が国の伝統的な稲作文化の保全を通して、失われつつある陸上の生命多様性の復元を行う。稲作は基本的に農薬無散布で行い、動植物と人間の共生を具現化する。また、稲の成長やその過程で体感する周辺の生き物との出会いにより、子供たちの豊かな心を育む。

②人と経済の流れを生み、平等な社会の実現に貢献する田園部の過疎化の影響で、耕作放棄地をはじめ、里山の荒廃が深刻である。本プロジェクトを通してこうした人の流れを作り、再び豊かな地域社会の創出を目指す。収穫した米は子ども食堂への寄贈や、地元酒蔵での限定酒醸造、関心を抱く人々への提供など様々な用途に応用することで社会に貢献する。 

③持続可能な社会の実現に向けたネットワークの構築里山保全の活動を基軸に、関連する様々な個人・団体と連携し、持続可能な社会つくりへの前向きな風を生み出す。すでに様々な領域で活動するグループへの積極的な呼びかけ・協力を行う。 

④県内で絶滅の危機に瀕した水生昆虫などの復活を目指す。タガメや、ゲンゴロウ、トウキョウサンショウウオ、メダカなどかつて当たり前に存在した生命は現在、千葉県内はもとより、日本全国でも急激な減少の一途をたどっている。薬剤を使用しない、本来の生命の多様性を促進する伝統的な米作りを通して、環境に負荷のない里山環境を再生する。

場所：千葉県富津市亀沢篠ケ谷周辺（君津ICから車で１０分程度）

プロジェクト概略

自己紹介

千葉県習志野市を拠点に、東京湾の海辺を保全する環境保護団体を運営しております。2021年より当会のサブグループが中心となり、同じ千葉県内において荒廃した山林・里山環境の復元プロジェクトが開始されました。その一環として、耕作放棄水田を利用した持続可能な水稲栽培・絶滅に瀕した県内生息種の人工繁殖・生育環境の整備事業などに取組んでおります。

初年度の本年度は我々が管理する 55a の水田のうち、35a の谷津田にて食用米「ふさこがね」の栽培を行い、約　750kg の収穫に成功しました。

人体への発がん性が指摘されるグリホサート系除草剤も、ミツバチをはじめ多くの希少な動物に有害なネオニコチノイド系殺虫剤も、また各種化学肥料も一切使用しておりません。

薬剤の使用がないことにより、作付け面積に比較して収穫量は多くありませんが、様々な工夫を行い、手間暇かけて一生懸命育て上げた米です。味も抜群で、生命の息吹を感じることと思います。

試験的に開始した本プロジェクトですが、今後の継続に向けてもご支援いただけるサポーターを募っております。ご協力いただけますと幸いです。