プロジェクト概要

 「これ、初めて飲んだけど好き!」。地方の知られざる酒蔵を紹介するのが、ライフワークです。

 

はじめまして。日本酒の販売会社を営んでおります、代表・藤田黎一(れいいち)といいます。

 

現在は銀座に店舗「銀座麹屋三四郎酒舗本店」を持っています(気軽に飲み比べできる角打ちも併設)。主に、全国の小さな蔵元の酒を取り扱っているのですが、お客様が「今まで聞いたことがない」酒の中から、自分のお気に入りを見つけて楽しんでくださっている姿を見るのが何よりも喜びです。

 

今回のプロジェクトでは、地方の酒蔵の魅力再発見の一つとして、山形の「加茂川酒造」と協力し、新しい日本酒を2種類造ります。ただ、小さな酒蔵さんゆえ、開発のための材料費(米代)が不足しており、このたびクラウドファンディングへの挑戦を決めました。

 

山形の米と水に、徹底的にこだわったお酒。来年2月ごろの出荷を予定しています。ぜひ完成させ、多くの方に飲んでいただきたいと思っています。どうかご支援よろしくお願いいたします。

 

山形・加茂川酒造。小さな酒蔵ですが、すばらしい技術をもっています

 

 

 山形の酒蔵と協力して造る、伝統と地元の素材を生かしきった、唯一無二の酒。

 

今回は、山形県の加茂川酒造にて2種類の日本酒を造ります。

 

■加茂川酒造とは?

寛保元年(1741)創業。現在、14代当主が蔵を守っておられます。生もと造りを伝承。頑なに地元の米を使った酒造りにこだわっており、山形の米・水・空気が育む香り・コク・風味が豊かなお酒を追求しています。

 

 

「紅の花」(純米吟醸、速醸づくり)

 

山形の県花である紅花を冠したお酒。ラベルデザインはアールヌーボー風で、華やかな香りとすっきりした味わいが印象的なお酒となるよう、目指していきます。

 

 

「古時計」(純米酒、山廃づくり)

 

山廃(やまはい)づくりとは、蔵に棲みついている自然な乳酸菌を使って発酵させるお酒のこと。最も古い酒造りの手法といわれています。一般の酒造方法(速醸づくり=人の手で乳酸菌を加えて発酵させる)だと20日ほどで酒になるのに対し、山廃づくりでは1ヶ月以上かかります。酸味が強く、熱燗として飲んでも非常においしい。

 

加茂川酒造では、安定しておいしい吟醸酒が造れる速醸づくりとあわせ、伝統的な山廃づくりも守ってきました。ぜひ今回は、それぞれの違いも飲み比べて楽しんでいただけたらと思います。

 

いまや山廃づくりをしている蔵は全体の1割にも満ちません

 

 

 お酒は、その地の文化や伝統の縮図。だからこそ、少しでも歴史を継ぐためのお手伝いがしたい。

 

私の人生は、酒と共にありました。はじめはニッカウヰスキーに勤務し、竹鶴正孝の下で酒造りを学びました。その後、イギリスでウイスキー、フランスでワイン、アメリカでバーボンの醸造を学んでまいりました。その中で、日本の気候風土、そして歴史が育んできた日本酒というものの素晴らしさに改めて気づいたのです。

 

日本酒には、無濾過、ひやおろし、山廃などさまざまな醸造方法がありますが、杜氏たちは「自分たちの酒にどのような個性を持たせるか」先人の知恵と、現代の知恵を融合させてきました。また、日本酒は並行複発酵なので、小さな小さな麹たちによる発酵の様子をタンクの口から覗いていると、大きな生命力を感じられるのも魅力です。

 

私の店では、全国の知られざる地酒を揃えています

 

日本には、大小合わせると1,500以上の蔵元があるといわれています。しかし、日本酒の消費量が減る中で、小さな蔵元の経営は厳しい状況にあります。国税庁の調査を見ても、50年前と比べると蔵元の数は半分以下になっています(参考資料)。日本酒はそれぞれの地域の文化や歴史によって育まれてきました。一つの酒蔵が消えるということは、それらも消えるということです。

 

とはいえ、全国にはまだまだ、新しい挑戦を諦めない酒蔵がたくさんあります。

 

例えば、ある杜氏さんにお会いした時に、「黒米で酒造りを挑戦してみようとしたけれども大失敗した」と笑って話してくださったのは印象的でした。その杜氏さんは現代の名工にも選ばれた方なのですが、旧来の伝統を守ることはもちろん、新しい試みにも果敢に挑戦していく姿を見ると、日本酒の将来も明るい気がしました。

 

そこで、酒蔵の魅力を広めるお手伝いができればと考え、近年は小売販売だけでなく酒蔵への体験ツアーや酒の勉強会なども積極的に企画しています。このプロジェクトでは、私が日本中の蔵を実際に訪ね、中でも特に惚れ込んだ酒蔵へ、皆様のご支援をいただきたいと考えています。

 

個性豊かな日本酒を求めて日本中の蔵を訪ねています。

 

 

 地方の酒蔵を守っていくために。アイデアはまだまだたくさんあります!

 

日本酒は苦手というイメージを持っていても、私のお店でお飲みになると「飲まず嫌いだった」とおっしゃる方がいます。また、海外からのお客さんも、皆さん日本酒を気に入って帰ってくれます。日本酒にはまだまだ可能性があるはずと私は信じています。

 

本プロジェクトが成功すれば、来年は加茂川酒造が守ってきた「貴醸酒(仕込み水の代わりにお酒を使う、とても贅沢な酒。あまくてとろっとして絶品ですが、ほとんどの蔵は作っていません)」の再興に乗り出したいと思っています。

 

また、応援する酒蔵を増やし、「これまで地元だけで楽しまれてきたお酒」を広めていったり、先の震災で被害を受けた酒蔵への支援をしたり、ということも考えています。まだまだやりたいことは、たくさんです。


このプロジェクトを通じ、小さな酒蔵の可能性の芽を、皆様と一緒に育てていけたらと思います。どうか、よろしくお願いいたします。

 

加茂川酒造は、冬は真っ白な雪に覆われます