揺れる心を見える化する「トーキングマット」日本語版を全部作りたい!

支援総額

1,828,300

目標金額 1,000,000円

支援者
41人
募集終了日
2022年4月30日

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2022年04月06日 10:21

「トーキングマット」と「言語聴覚士」のとっても深いつながり

 

 

皆さん、こんにちは。SDM-Japanコアメンバーの市川と申します。多くの皆様にご支援いただき、心より感謝申し上げます。今回の記事では、トーキングマットと言語聴覚士のつながりについて触れてみたいと思います。

 

早速ですが、皆さんは言語聴覚士という職種をご存知でしょうか?

 

言語聴覚士は、ことばによるコミュニケーションに障害のある方々に専門的サービスを提供し、その方らしい生活を(再)構築できるよう支援する専門職です。また、摂食嚥下障害による生活課題にも対応します。

 

ことばによるコミュニケーションの問題は脳卒中後の失語症、ことばの発達の遅れ、声や発音の障害、聴覚障害、認知症や脳外傷等によるコミュニケーション障害など多岐にわたり、小児から高齢者まで幅広く現れます。言語聴覚士はこのような問題がどのようなメカニズムで発現するのかを明らかにし、対処法を見出すための検査や評価を実施し、必要に応じて指導や支援を行います。2022年4月現在、国内の言語聴覚士国家試験合格者の累計は38,200名となっています。

 

実は、トーキングマットと言語聴覚士にはとても深いつながりがあります。

もともと、トーキングマットはスターリング大学のSpeech-Language Therapist(英国における言語聴覚士の名称)であるJoan Murphy博士による研究プロジェクトをきっかけに開発されました。

 

このプロジェクトでは、脳性麻痺の方々およびその方々のコミュニケーションパートナーを対象に、コミュニケーションエイドを使用したコミュニケーションの相互作用に着目し調査が行われました。

 

この調査結果を分析したところ、ハイテクのデバイスを使用するコミュニケーションエイドには、脳性麻痺のある方々が日常生活の中で必要とする語彙が少なく、それらの語彙を用いて自分自身の意見を表現する機能に乏しいことがわかりました。

 

この気づきに着想を得て、Murphy博士はコミュニケーションに障害のある方々に自分自身の意見を考え、表現し、振り返り、そして考えを変える機会を持っていただくことを可能とするトーキングマットのアイディアにたどり着いたのです。このような経緯もあり、トーキングマットは英国をはじめ多くの国のコミュニケーション障害の専門家にも広く使われています。

 

今回のクラウドファンディングには、複数の言語聴覚士の方からもご支援をいただいているところです。本来、トーキングマットは言語聴覚士に限らず、福祉・医療・介護・司法など様々な領域の様々な職種の方々に使われていますが、成人領域を主な対象とする言語聴覚士の立場からは、言語聴覚療法の目標設定場面や退院後の生活に関する話し合いの場面、在宅生活の継続や人生の最終段階に向けての課題を洗い出す場面などで活用できることを強調したいと思っています。

 

特に医療保険や介護保険の制度下で義務付けられている「リハビリテーション実施計画書」の作成に際し、「本人の希望」を聴取したり「短期目標」「長期目標」などの合意目標を定める場面でトーキングマットを使用することにより、私たちはThinkerの思いに深く触れることができるようになります。もちろん、小児領域でも様々な活用可能性が考えられるでしょう。

 

さらに、今回のプロジェクトで日本語化を進めている「アドバンス」セットには「Eating and Drinking(食べることと飲むこと:仮訳)」パックが含まれています。摂食嚥下障害のリハビリテーションにおいて、例えば「経口摂取を禁止することによる対象者の利益が、本当に対象者の負担を上回っているのか」という命題に対しては、医学的視点のみならず本人の価値観という視点を含めて対応していく必要があります。

 

この「本人の価値観という視点を含めて」というところが、重要ではあるけれども大変難しいわけですが、「Eating and Drinking」パック日本語版はThinkerの価値観を支援者が捉え、共有し、ともに方針を考えていくにあたっての強力なツールになることが期待されます。

 

 

今後は、言語聴覚士の方々にも広くトーキングマットを知っていただき、情報交換を行う機会を設けていきたいと考えております。この記事をお読みいただいている皆様におかれましては、これまでのご支援に心より御礼申し上げますとともに、トーキングマットにご関心をお寄せいただけそうな方への引き続きのお声がけをよろしくお願いいたします。

 

【参考文献】

Murphy J, Marková I, Moodie E, Scott J, Boa S. Augmentative and alternative communication systems used by people with cerebral palsy in Scotland: Demographic survey. Augmentative and Alternative Communication. 1995, 11(1):26-36.

 

市川 勝(SDM-Japan コアメンバー、言語聴覚士、認知症ケア上級専門士)

 

 

 

 

 

 

 

 

リターン

19,800+システム利用料


11.ネクストゴール特別セット「社会と生活」カードセット

11.ネクストゴール特別セット「社会と生活」カードセット

シンプルにカードのセットだけでまとめて、特別価格でご提供します。ネクストゴールに是非ご支援ください!内容はこちらです。
■SDM-Japanメンバーからお礼のお手紙
◆「ソーシャルケア」
◆「余暇に関するサブマット2種類」
◆取扱説明書1冊(日本語)
本リターンは基礎研修受講の有無にかかわらず、どなたでもご購入いただけます。
※英語版TMとはカードのセット内容が異なる場合があります。またこのセットはこれから翻訳作業を進めますので、翻訳を変更する可能性があります。
※本リターンには、TalkingMats社オリジナルバッグとマット、「健康と住居」パック(デジタル版)は付属しておりませんのでご注意ください。

申込数
3
在庫数
12
発送完了予定月
2022年11月

3,000+システム利用料


1-1SDM-japanからのお礼状

1-1SDM-japanからのお礼状

SDM-japanより感謝のお礼状をお送りいたします。

申込数
4
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2022年6月

19,800+システム利用料


11.ネクストゴール特別セット「社会と生活」カードセット

11.ネクストゴール特別セット「社会と生活」カードセット

シンプルにカードのセットだけでまとめて、特別価格でご提供します。ネクストゴールに是非ご支援ください!内容はこちらです。
■SDM-Japanメンバーからお礼のお手紙
◆「ソーシャルケア」
◆「余暇に関するサブマット2種類」
◆取扱説明書1冊(日本語)
本リターンは基礎研修受講の有無にかかわらず、どなたでもご購入いただけます。
※英語版TMとはカードのセット内容が異なる場合があります。またこのセットはこれから翻訳作業を進めますので、翻訳を変更する可能性があります。
※本リターンには、TalkingMats社オリジナルバッグとマット、「健康と住居」パック(デジタル版)は付属しておりませんのでご注意ください。

申込数
3
在庫数
12
発送完了予定月
2022年11月

3,000+システム利用料


1-1SDM-japanからのお礼状

1-1SDM-japanからのお礼状

SDM-japanより感謝のお礼状をお送りいたします。

申込数
4
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2022年6月
1 ~ 1/ 21

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