
支援総額
目標金額 4,000,000円
- 支援者
- 252人
- 募集終了日
- 2023年11月30日
伝統木造船とスーパースター。
本隊は瀬戸内海の潮待ち港、鞆の浦で取材を開始しました。手記の前に、瀬戸内海の伝統船の話を簡単に紹介させていただこうと思います。
実は原隊長は自身で法人を立ち上げ、瀬戸内海の伝統木造船である打瀬船(うたせぶね)を再度今の時代に建造し、ハワイへの航海を達成させようよするプロジェクトも行っています(詳細はリンク参照)。打瀬船とはかつて瀬戸内海で活躍した帆走漁船です。風の力のみを利用して、横方向に移動しながら底引き網を引く打瀬網漁業を行う漁船で、今から400年前、 瀬戸内海が発祥と伝えられています。

建造を目指す愛知型の打瀬船は、縄文時代に丸木舟が生まれてからずっと続いてきた船の歴史の中で、エンジンがつく直前の船です。それはすなわち日本列島で発達した、人間が自然素材で造って、風などの自然の力を利用して人力で航海してきた、その流れの最後の船ということになります。
それ以降に、ヨーロッパでエンジンが発明されて、日本にも入ってきて、素材も鉄やプラスチックに変わっていった。言ってみれば、日本列島で38,000年間ずっと繋がってきた糸が、特にこの戦後70年、ちょっとほつれてるんです。そのほつれた糸を単にまっすぐにして繋いでいくっていうことだけなので、はっきり言って、そんなに大冒険でもないし、ただ方向性をちょっと戻すという考え方、そういうプロジェクトだと僕は思ってるんですよね。
原 康司(2018年3月26日)
途絶えてしまった日本の和船の歴史ですが、実は1989年(平成元年)に、内海町(うつみちょう:現在の広島県福山市)で内海丸(うつみまる)という打瀬船が建造されました。バブルの終わり頃の公共事業、内海町の観光の目玉として建造され、20年近く小学生を乗せての体験などで海の上を進んでいましたが、現在は陸上展示されています。目の前の木の状態を考慮しながら製造する打瀬船には、図面では語りきれない部分が多く、建造に携わった方々もいなくなり、その復活建造はなかなかの困難があります。
それもあって、隊長は鞆の浦で、打瀬船の製造に欠かせない船釘(ふなくぎ)の職人さんを訪ねると決めていました。
------原隊長の手記-------
鞆の浦で会いたかったのは日本最後の船釘職人である根本雅史(ただし)さん、89歳。5年前にお会いしたときはまだ小さな鍛冶場でコークスを炊き、時折注文が入るという船釘を打っていましたが、もうそれから注文は途絶えてしまったのだそう。工場周辺も草木に覆われ「もうすぐ他人に売るんだよ」とおっしゃっていました。木造和船には絶対に必要な船釘、しかもオトシ、トオリ、カイオリという全ての種類の船釘を打てたという根本さんの技術ももう風前の灯火となっています。最後の職人となってしまったことについては
「仕方ないけど、やっぱり寂しいね」
とおっしゃっていました。
映像班の水本監督が横断隊の副隊長でもある村上さんの仕事の様子やインタビューをしているうちに、隊は尾道へとカヤックを漕ぎ進めます。途中で昼ご飯休憩のため横島(よこしま:福山市(旧:内海町))の小さな浜に上陸しました。
ここ横島は私が個人的に進めている帆走和船の打瀬船を建造するプロジェクトのリサーチのため、何度か訪れていました。平成元年に内海丸という名前で打瀬船を復活させた場所ですが、内海丸の当時の図面などは入手できたものの、船を復活させた舟大工の声は直接聞けないものと思っていました。
ブラブラと島を歩いていると、干上がった船だまりにうち捨てられた木造船らしき残骸を発見。たまたま通りがかった犬の散歩をしている老人に「あれは木造船ですよね」と尋ねると
「そうじゃ、わしは舟大工じゃよ」
とまさかの出会い!聞けば打瀬船内海丸を建造した3人の舟大工のうちの1人だったと。正に私にとってはスーパースター。野球少年にとっては、イチロー級の存在の人に出会ってしまったのです。興奮は抑えられずすぐに話を聞かせてください!とお願いしたのです。

舟大工の中尾福良さん(92歳)、これまでに350隻もの木造船をその手で造り上げた名棟梁です。足腰も記憶もまだ達者で、これまでの造船の話を尽きることなく話を聞かせていただくことに。私にとっては愛知型打瀬船の特徴である三階造りの造船方法を詳しく知ることが叶い、幸せな時間でした。旅が終わったら模型を作る指南をしていただくための再訪を約束していただきました。本当にお元気でいて欲しい方です。
11月10日尾道向島に到着。横断隊隊員のdeepwater 森大介君のクラブハウスでお世話になっています。
向島でお話を聞いたのは瀬尾豊明さん(82才)こちらも日本最後の櫓(ろ)職人です。櫓や櫂(かい)そして船舵(ふなかじ)は堅木の樫を材とするため、かつては舟大工と分かれて専門の職人が製作していたそうです。瀬尾さんはお父さんと代からもう90年近く尾道水道の目の前で「ろ」という、大きな看板を海に向けて製作販売を手がけてこられました。今も全国から入る注文に日々製作を続けられています。

以前16m級の打瀬船の櫓を作ってほしいと尋ねたことがあるのですが、その際はもう長い樫の木が入手が難しいということでした。今回もう一度尋ねてみたところ、
「これまでの職人人生の中でもめったに見たことのない素性の良い長樫材があるよ」
とのこと。ここでもまたミラクルのような出来事が!来年3月に再訪して一緒に櫓を削ることになりました。
瀬尾さんは話し好きで作業の最中にも尾道の昔話やろの逸話をいつまでもお話してくれます。櫓の製造技術を高めたのは、尾道水道に根付いた漁民からの注文や修理だったそうです。かつて漂泊漁民が多く存在していた尾道吉和の漁民は特に櫓の操船が巧みだったようで、製造過程でそれぞれの漕ぎ手に合わせて微調整をしたそうです。
「まだ親父を超えられない。体に吸い付き離れないような櫓が最高な櫓だよ」
というのが印象的でした。
かつて家船漂泊民であった吉和の漁民は昭和の義務教育と定住化政策で陸上がりした人も多かったようです。昔の生活風習を覚えている人もいるということなのでもう少し尾道の海沿いを歩いてみようと思います。

一雨ごとに気温が下がってきました。そろそろパドリングジャケットの出番が来そうな気配です。
--------
あと14日ほどで目標額の達成を果たす必要があります!皆様、是非多くの方に本プロジェクトをお伝えいただきたいと思っています!よろしくお願いいたします。
リターン
5,000円+システム利用料

クルーメンバーコース
●お礼のメール
●瀬戸内カヤック横断隊クルーメルマガの配信(希望制)
2023年末まで行われる瀬戸内カヤック横断隊の旅のメルマガを配信します。週一回の配信でリアルな海旅の様子をお届けします。
●瀬戸内の残したい風景ポストカードセット
●プロジェクトクルーカード
今回のプロジェクトにご賛同いただいた証として、クルーカードを作成してお渡しします。
- 申込数
- 21
- 在庫数
- 制限なし
- 発送完了予定月
- 2024年3月
10,000円+システム利用料

書籍コース
●書籍(2025年発行予定)
※瀬戸内の過去と未来を形にし、皆様のもとへお届けします。
●書籍にお名前掲載(希望制)
●お礼のメール
●瀬戸内カヤック横断隊クルーメルマガの配信(希望制)
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●公式HPにお名前を掲載(希望制)
●瀬戸内の残したい風景ポストカードセット
●プロジェクトクルーカード
今回のプロジェクトにご賛同いただいた証として、クルーカードを作成してお渡しします。
- 申込数
- 94
- 在庫数
- 制限なし
- 発送完了予定月
- 2025年12月
5,000円+システム利用料

クルーメンバーコース
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●瀬戸内の残したい風景ポストカードセット
●プロジェクトクルーカード
今回のプロジェクトにご賛同いただいた証として、クルーカードを作成してお渡しします。
- 申込数
- 21
- 在庫数
- 制限なし
- 発送完了予定月
- 2024年3月
10,000円+システム利用料

書籍コース
●書籍(2025年発行予定)
※瀬戸内の過去と未来を形にし、皆様のもとへお届けします。
●書籍にお名前掲載(希望制)
●お礼のメール
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2023年末まで行われる瀬戸内カヤック横断隊の旅のメルマガを配信します。週一回の配信でリアルな海旅の様子をお届けします。
●公式HPにお名前を掲載(希望制)
●瀬戸内の残したい風景ポストカードセット
●プロジェクトクルーカード
今回のプロジェクトにご賛同いただいた証として、クルーカードを作成してお渡しします。
- 申込数
- 94
- 在庫数
- 制限なし
- 発送完了予定月
- 2025年12月

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