終了日まであと6日！レーベンがやってきたこと　老いても最期の時まで

　フラの話の時と、スピッツの話の時にふれた、老犬の介護がマロンちゃんとの暮らしです。

 

　他団体が東日本の震災の時に保護し、飼い主さんの名乗り出を待っていたところ、団体の運営で大変な折にレーベンで面倒を見させてもらうことになった、柴犬のメス。若い頃は勢いのいい、怖いくらいの性格だったと聞いています。

 

　私達が知っているマロンちゃんは、可愛い可愛い御婦人でいろんな服も着こなすおしゃれさんです。

 

　ニットもお似合いな婦人

 

　この服は、他の犬とペアルックもしてました。

 

　ふやかしご飯を召し上がる婦人

 

　楽しくワンプロレスを鑑賞なさる婦人

 

　ヨガをたしなまれているわけではなく、腰が曲がっているのです。

 

　言うことをききそうなボラの声を覚えて、「今日来てるなら、ちょっといらっしゃい」と近くに呼んでくれる時の声は、ちょっとヤギのような。

 

　食べやすい角度を工夫して、合わせるのじゃ。

 

　私どもは、みな婦人に愛されたかったのです。

 

　里親さん達は、子犬と成犬でどちらを選びやすいか。この出会った犬と長く一緒に暮らしたいから、余生が長いのはどちらだろうと考える。老犬はあとどのくらい長生きできるのか。では、長ければその色彩は濃く鮮やかなのでしょうか。医療費もかかりそう、と思いますか？誰もが迎える、大人の時期。

 

　マロンちゃんの若い頃とこの頃を比べても仕方がない。でも私達はマロンにいろんなことを経験させてもらい、いろんな景色を一緒に見せてもらい、共に時間を過ごすことが本当に楽しかったのです。他の犬達が身体のつらさをもっている犬に対して、どんなに気遣い優しく思いやるのか。歳を重ねているからこそ、厚みと意味の重さをもっているマロンちゃんは素敵な先輩でした。

 

　24時間共に暮らした代表や、若い頃たくさんの思い出をもつ団体の方に比べたら、ボラのマロン愛なんて足りないかもしれないけれど、でも大好き。本当に魅力的。皮下輸液とか酸素室とか、シリンジ経口食注入とか、摘便とかオムツとか褥瘡管理とか、みんなが勉強しました。

 

　晩年、もしかしたらうちの犬だったかもしれないというお問い合わせがあり、そのうちに会いにいけたらと言われていました。今となってはわからない。でもそのご家族の数年もどんなにか大変だったことでしょう。

 

　浜とフラとマロンが同じ年にお空に行って、仲良くしているかはわからないけど、みんな素敵な生きざまだったなぁ。

 

　老いは誰にでも来る。なんなら長生きできた場合だけに与えられる。マイナスでしかないと、それでも言われるものでしょうか。一番大切な集大成の時。マロンありがとう。