難聴ってそうなんだ！｢聞こえづらい世界｣の正しい理解を常識に

皆さんこんにちは。岩尾です。

おかげさまで本日もご支援いただきまして、ついに100万円を突破！
８０％の達成率まできました！
本当にありがとうございます！
引き続き、コツコツと頑張っていきますので、応援よろしくお願いします。

 

さて今日は、「聞き返しには、気軽に答えてもらえると大変有難い」というお話です。

 

聞こえづらい人たちは、言われたことを１回で理解することが非常に難しいので、聞き返しが多くなることが多いです。

 

しかし、この「聞き返し」が頻繁に起こると、嫌がる人も多いと思います。
また、１回の聞き返しに何度答えても理解できないということもあり、そんなときには、お互いに疲れてしまうこともあります。

 

確かに、相手がやるべきことをやらなかったために、こちらの手を何度も煩わせられたとしたら、誰だって嫌気がさすと思います。

 

でも、聞こえづらい人たちの聞き返しは、自分たちの落ち度ではないことが大半です。
一生懸命聞こうとしても聞こえづらいのです。

聞こえづらい人の聞き返しは、「外に出たら風が吹いてた」ぐらい、日常的にいつもすぐそばにあるものです。

まずは、ごくごく当たり前の日常として見てもらえると助かります。

 

そして、昨日お伝えしました、
・話し始めの合図をする
・口を見せて、少しゆっくりめに話す
をやってもらえると、聞き直しの数が少しは減るはずです。

 

でも、必ず聞き返しはあります。

 

そんなときは、言葉だけをもう一度繰り返すより、
・ジェスチャーを交えて言葉を伝え直す
・文字であらわす（筆談）
・音声文字変換アプリを使う
・指文字を使う
・手話を使う
などをすると、聞き返しに対する答えは１回で終わりやすくなります。

もちろん、手話などは相手がわかっていないとやったところで理解できません。
相手に合わせた返し方が必要ですが、そうすることで、お互いに過ごしやすくなります。

 

 

ところで、聞こえづらい人たちは、わからなかったら何度も聞き直して確認するよう、子どもの頃から教えられていることが多いです。

そして、同時に、何度も聞き返すのは申し訳ないと思うことも多いようです。

だから、何度か聞いてわからなかったら、聞こえなくても聞こえたふりをしてやり過ごすこともありますし、聞き返し自体をあまりしないようにする場合もあります。

 

気持ちはすごくわかりますが、
「聞こえないのを聞き返すのが申し訳ない」と思ってしまうことは、自然なことではないと思うのです。

 

難聴の子を持つある保護者の話を聞いた時に、印象的だった言葉があります。
「昔は、こちらの要望をいろいろお願いしていたけど、こちらも周りに合わせる努力をしないといけないと思うようになった」

 

良い悪いの問題ではないのですが、
この言葉が、今の社会の難聴理解の現状を物語っているようにも思うのです。

 

難聴は見えづらいものです。
だからこそ、本人や家族は、サポートや配慮のお願いをし続けます。
しかし、なかなか理解が拡がらない。

そうするうちに、諦めてしまったり、「こちらが我慢するべきなのかも・・・」と思ってしまうようになったりするのかもしれませんね。

 

聞こえないから聞き返すのは当たり前のことです。
（もちろん、聞き方には礼儀が必要です）
これを申し訳ないと思う風土があるとするなら、それは健全な状態とは言えないでしょう。

 

聞こえなかったら聞き返していいんだ。
聞き返しがあったら、相手に合わせて答えよう。

普通に誰もが思える社会になれるといいなと思っています。

ちなみに、聞こえづらい人の中には、難聴ではなく、聴覚情報処理障がいという症状をお持ちの方もいらっしゃいます。
音は聞こえているけど、言葉として聞き取ることが難しいというものですね。

 

当クラウドファンディングにもご支援いただいていて、同じ課題を持たれている方が他にもいるんだと教えてもらいました。

 

共に過ごしやすい社会にしていきたいですね。