APU硬式野球部のスリランカ遠征が終了しました
お世話になっております。立命館アジア太平洋大学硬式野球部代表の中村 惇です。
この度は、私達の活動に賛同し、支援して頂き本当にありがとうございました。
部員一同大変感謝しております。
支援者の皆様のおかげで、何とかこの企画を実行し現地でとても意義のある活動を行うことができました。
様々なハプニングがあり、スケジュール変更がありました。実際のスケジュールと共に活動の報告をさせて頂きます。
【1日目】
1日目は、スリランカへの移動日でした。福岡空港から香港を経由して、その日の深夜にはスリランカ入りをして、明日からの活動に備えるはずでした。
しかし、まさかの福岡空港でトラブルが起き機内で2時間の足止め。それにより香港からコロンボへの飛行機に乗ることができませんでした。
1年以上かけて練ってきた計画も、一瞬で、しかもいきなり初日に崩れるというかなりショックなハプニングでしたが、いかに準備をしても、実際に起きたハプニングに対してどう向き合うかの大切さを実感することができて、よかったんじゃないかと思います。
結局、予定を大幅に変更し、香港で入国しホテルに泊まって次の日の便でスリランカに向かうことになりました。
【2日目】
昨日は香港に宿泊し、この日の便でクアラルンプールを経由して、スリランカに向かうことになりました。
クアラルンプールに着くまでは何の問題も無く行くことができたのですが、スリランカ行きの飛行機に乗ることができ、やっと。と思いきや、飛行機に乗って2時間ほど経ったときに、機体トラブルが起き、クアラルンプールに引き返させられることになりました。
その日中にスリランカに行くこともできず、この日はクアラルンプールに滞在でした。
【3日目】
この日はいよいよスリランカに到着することができました。
15時半クアラルンプール発の飛行機に乗り、無事に着くことがでしました。
空港に着いたらAPU学生の Shanaka Jayarathneさん、Lakshan Niroshanさん を含め、ロイヤルカレッジの方々が僕たちを待っていてくれていました。合流した後はソフトドリンクやケーキを用意してくれて、その間に僕たちが持ってきた道具の仕分けをしてくださったりなど、温かく迎え入れてくれて、一緒にキャンディのホテルに向かいました。
スリランカの夜は思ったよりも涼しく気持ちいい夜でした。
本当にスリランカにようやく着くことができて安心でした。
【4日目】
この日はキャンディにてスリランカ北中部8校から集まってくれた小中学生を対象に、野球教室を開きました。
また、その野球教室の後に日本で募った野球道具を各校に分けて寄贈しました。
ホテルから、開催地のペラデニア大学のグラウンドに着いた時には既に80人近くの子供たちがウォーミングアップをしていました。
僕たちが到着し、子供たちの方へ行くと目をキラキラさせていて、無邪気で本当に可愛いかったです。
スリランカはコロンボを中心にJICAからなど、日本からたくさんの野球の支援を受けています。しかし、今回野球教室をしたキャンディまではあまり行き届いていないのが現状でした。しかも、スリランカ北中部各地から選手を集めたので、かなり貧困層の地域から来た選手もいます。
日本人、そして広いグラウンドで野球をめいいっぱいできるのが珍しかったのか、終始元気いっぱいの子供たちでした。
野球教室では、最初にウォーミングアップをして、その後バッティング・守備・走塁・ピッチング・バントの5つのステーションを作って、子供たちに順番に回ってもらうという形で行いました。そして、最後に試合形式のミニゲームをしました。
ステーションでは、僕は守備を担当したのですが、
ノックをした際、(僕が下手なのもありますが笑) どんな打球でも全力ダッシュで必死に追いかけて、あるグループは、1人ずつなのに、僕が打った打球を全員で追いかけていました。
大きな声を出してボールを呼んで、必死に白球を追いかける。アウトを取れたらみんなで喜んで拍手。
自分もそうですが、日本ではこの当たり前のようなことを勝負のあるシビアなレベルの高い日本ではもしかしたら難しいかもしれないですが、やらされてる感がすごくあると感じました。
この子たちは自然に、本当に野球が大好きで元気よく楽しく野球をしていて、野球の「本当の楽しさ」を子供たちから逆に学べたんじゃないかと思います。
ノックが終わったり、ミニゲームでアウトを取って、チェンジになったらみんな嬉しそうに駆け寄って笑顔でグータッチをしてくれます。
「このグラブ欲しい!」って僕のグラブを羨ましそうに指差しながら言います。
この日起きた全ての瞬間で、自分はこのためにここに来た。この、子供たちの笑顔が欲しくて今までやってこれた。と感じました。
【5日目】
この日は、試合日でした。
午前中は、10時からスリランカ代表チームと親善試合を行いました。結果は3対2で、APU野球部が勝利しました。
午後からは、ロイヤルカレッジのU-19チームとの試合の予定でしたが、雨天のため、残念ながら試合をすることができませんでした。
しかし、ロイヤルカレッジの選手やOB、コーチの方々に夕食会に招いて頂きとても楽しい時間を過ごさせて頂くことができました。
スリランカ代表の選手達と試合をすることで交流を深めることができとても充実した1日だったと思います。
【6日目】
コロンボの小中学生を対象とした2回目の野球教室を行いました。
スリランカでNo1のチームが来ていたり、やはり都市部での野球はキャンディに比べ発展しているなと感じました。
1回目の野球教室での反省点を改善するために工夫し、守備と打撃の2つに絞り、選手みんなで子供たちをサポートしました。
1回目と同様子供たちと野球を楽しみ、関わることで全員で楽しむことができました。
4日目の活動の時もそうでしたが、子供たちの笑顔がいつまでも忘れられなく、とても素敵な思い出になりました。
【7日目】
ロイヤルカレッジのU-19チームと試合をしました。結果は10-9でAPUの勝利でした。
試合の後は、ロイヤルカレッジでクロージングセレモニーが行われました。現地で多くのサポートをしてくださったロイヤルカレッジのOBや先生方に感謝の気持ちを伝え、セレモニーを終えました。そして、このクロージングセレモニーでスリランカでの活動は全て終了し、日本に帰国しました。無事に19名全員が予定通り福岡空港に到着することができました。
1日1日が濃くこれからの人生において忘れることのない経験をしたと感じています。
今回、このような形でスリランカの野球文化に触れることができましたが、スリランカは野球をする環境としてはまだまだです。ビーチサンダルでピッチャーをしている子供、一人一つのグローブが無くて友達と貸借りをしている子供がいて、野球場は国内に一つしかなく、学校は一つのグラウンドで、ラグビーやクリケットなど様々なスポーツが行われており、地面は想像以上にでこぼこです。
しかし、スリランカの子供たちのそれをも感じさせない純粋な心と素直に野球を楽しむ姿に
私たちは強く心を打たれました。
皆さまからご支援頂いた資金は、全額渡航費用のために使用させて頂きました。ありがとうございました。
リターンにつきましては、現在配送の準備などを行っている最中です。3月中を目処に配送させて頂きたいと思っております。遅くなってしまい申し訳ございません。
最後に、これらの活動を通してこのような活動を行えたことを誇りに感じ、今後もスリランカ野球文化発展のために何か継続的にできることを探したいと感じました。
このような素晴らしい経験も、支援してくださった皆様のおかげです。繰り返しになりますが、この度は本当にありがとうございました。