よみがえれ、蔵王鉱山。消えゆく記憶と歴史を後世にー

支援総額

1,380,000

目標金額 1,000,000円

支援者
76人
募集終了日
2019年8月27日

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プロジェクト本文

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<歴史資料館完成のため、ネクストゴールを目指します>

 

ご支援いただきました皆様方のお陰で、この度の最初の目標100万円を無事達成することができました。本当にありがとうございます。

 

資料館建設に向けて、総額で掛かる費用は1000万円以上。今回クラウドファンディングに初挑戦ということで、まずは100万円に設定させていただきました。

 

残り7日間、ネクストゴールを設けて、最後まで多くの方にこの蔵王を知っていただき、体育館部分以外の建設に向けて動き出したく思っております。

 

この資料館は、2世3世が中心となり計画を立てておりますが、蔵王の当時の栄華の渦中にいた人々にもお越しいただきたいと思っています。

 

閉山して50年以上が経過し、私含め随分と歳を取りました。ネクストゴールの達成で、資料館完成をわずかながら早めることができると考えております。

 

一刻も早く資料館を完成させ、この蔵王がよみがえった様子をこの目で見たい。その一心で走って参ります。

 

どうぞ最後までよろしくお願い申し上げます。

 

2019年8月20日 追記

 

よみがえれ、蔵王鉱山。

歴史を後世に残すための歴史資料館を建設。

 

はじめまして、NPO法人 蔵王鉱山の歴史を語り継ぐ会の川口 兼次と申します。

 

山形県上山市に位置する「蔵王鉱山」は、地域の経済発展に大きく寄与し、当時多くの人々の生活を潤しました。私もそこで約15年間、鉱夫として働いていました。

 

しかし昭和37年、突然の坑内火災で閉山。そこから50年以上が経過し当時の鉱山夫は高齢になり、蔵王鉱山の歴史も徐々に人々の記憶から薄れてきています。ここに日本屈指の鉱山が存在していてたという事実も、このままでは風化してしまうかもしれません。

 

蔵王鉱山の歴史と、そこで汗を流した人々の軌跡を後世に語り継ぎたい。そのために、2世3世が中心となり、現在「蔵王鉱山歴史資料館」の建設を計画しています。


資料館建設にあたり、展示物はそろっていますが、自己資金や融資だけでは建設資金が足りません。そこでみなさまにご支援をいただき、歴史資料館を完成させたいと思っております。

 

蔵王鉱山の歴史を後世に語り継ぎ、そしてこの地にもう一度あかりを灯すためにも、お力をお貸しいただけますと嬉しいです。どうぞよろしくお願いいたします。

 

NPO法人蔵王鉱山の歴史を語り継ぐ会メンバー。​​​資料館建設予定地にて。

 

 

栄華と衰退。

戦後の経済を支えた蔵王鉱山。

 

蔵王鉱山は、硫黄を産出していた硫黄鉱山で、戦後に日本経済の発展に大きく寄与しました。

 

蔵王連峰の主峰、熊野岳の南東、山形県側に硫黄の露頭が発見され、明治の初期から採掘がはじまり、蔵王鉱山合資会社が設立。

 

戦前の昭和16年〜戦後の昭和22年、化繊業界や化学肥料の活況に伴い、硫黄単一の経営から硫化鉱との二本建ての生産体制を確立いたしました。最盛期には、日産硫黄500t日産硫化鉱6,000tの生産高となり、業界3位の企業に成長いたしました。

 

当時の労働者たち

 

全盛期には従業員約600人が従事し、その家族を合わせて1000人が蔵王鉱山近隣で生活をしていました。

 

蔵王鉱山夫の月収は6000円。当時の平均の国家公務員の初任給が4000円前後と比較しても、破格です。近隣の人々は蔵王鉱山によって育てられ、生活できたと言っても過言ではありません。

 

鉱山があったころの上山市は、週末や給料日になると鉱山労働者が市内に集まり、飲食店をはじめ、かなりの盛況ぶりでした。

 

坑内での仕事の様子

 

当時の子ども達にとっても、蔵王は思い出の場所です。

 

蔵王山の中腹に位置する猿倉にあった池での魚釣り、わらびやあけび等の山菜をとり、仙人沢での川遊び、猿倉山でのスキー遊び。澄みきった青空の下での森林浴ー。そして懸命に働く父親の姿。

 

蔵王鉱山は、家族にとっても思い出の地であり、私にとっても命を燃やして懸命に働いた大切な場所でした。

 

 

突然の火災

奪われた思い出の地。

 

しかし、昭和37年12月、突然の坑内火災が発生。

 

硫黄に着火したためなかなか炎は消えず、懸命な消火活動も空しく、坑内はどうなっているのか、どのくらい燃えているのか、何も分からないまま翌年3月に坑口の密閉を余儀なくされました。今でも火災の原因などの詳細は分かっていません。

 

従業員とその家族は下山を余儀なくされ、ほとんどの方々は山から下りましたが、30人近くの方は山に残り社宅を改造して作った旅館で働きました。

 

地下に眠る豊富な硫黄を利用し、そこは温泉をはじめ旅館業やスキー場などへ開発されましたが、そこから時も経ち、現在は飲食店も少なく、街は活気を失っています。

 

 

歴史を風化してはいけない

同じ志を持つ仲間が集結し、NPOを設立。

 

閉山から50数年。私を含め、当時の労働者も高齢となり、当時の鉱山の様子を知るのは、上山市に生活する60歳後半以上の方々です。同じ山形県内でも蔵王鉱山を知らない方もいます。

 

私は昭和38年までの約15年間、鉱夫として働いていました。私にとって蔵王鉱山は、苦労や喜び、身を粉にして働いた懐かしい記憶が詰まった思い出の場所です。

 

この蔵王を風化させたくない。後世に語り継ぎたい。そんな思いを持った者たちが再び鉱山に集まり、「NPO法人蔵王鉱山の歴史を語り継ぐ会」として、蔵王鉱山の歴史を後世に語り継ぐことを目的に活動をはじめました。

 

これまで、当時の生活の中心であった山神社を復元し、火災で密閉された坑口の開放や、蔵王鉱山のビデオ制作などを通して、忘れ去られようとしていた蔵王鉱山の復活に努力してきました。

 

そしてこの度、これらの活動の集大成として「蔵王鉱山歴史資料館」建設へとそれぞれの想いを結集することになりました。

 

NPO法人蔵王鉱山の歴史を語り継ぐ会の決起会にて。

 

 

「よみがえる蔵王鉱山」を合言葉に。

当時の中川第二小学校を再現。

 

建設する資料館は、当時 鉱山のために存在していた「中川第二小学校」の建屋を復元するデザインです。当事者の方には当時を様子を思い出していただき、資料館に訪れる方々には、よりリアルに歴史を感じてほしいと思っています。

 

資料館には、当時を再現したジオラマをはじめ、鉱石発掘に使用したツルハシ、ヘルメット、作業服、給与明細などの他、職員の仕事ぶりや家族の生活を記録したパネルなどを数多く展示し、鉱山の歴史を後世に伝えようと考えています。

 

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蔵王鉱山歴史資料館の完成予想図。

 

 

<当時の構造>※計画を進める中で、下記のような思い出が蘇ってきました。

・体育館東側にも入口があり、下足置場があった。

・中の廊下を歩くと、左右の教室が見えるガラス張りがあった。

・校長室はなく職員室と兼用だった。

・屋根は杉皮ではなく、トタン張だった。

 

◉蔵王鉱山歴史資料館について

・場所:上山市永野字蔵王山2561-26

・工期:2019年5月15日~9月末(予定)

・オープン:2019年10月10日(予定)

・展示内容:蔵王鉱山周辺のジオラマ、当時の写真、実際に使っていた道具、当時の資料、地元で採れた山菜などの販売

 

いきなり学校全体を復元することは資金面で難しい状況です。そこでまずは体育館部分を復元し、資料館にいたします。

 

掛かる費用は総額1000万円以上。このクラウドファンディングでは最初の目標金額を100万円に設定させていただき、自己資金や融資、これまでいただいた寄付金に補填させていただきます。

 

全体の建設までに何年かかるは分かりません。まずは第1期工事(体育館部分)を着工し、当時の体育館部分の建設をはじめ、資金的な目途が立ち次第、体育館以外の全体建設に入りたいと計画しています。

 

最初の目標金額以上の達成ができた場合は、体育館部分以外の建築も想定より早く取り掛かれるかもしれません。

 

建設予定の場所です。

 

 

誰かの大きな力ではなく、
大勢の声が集まってできるからこそ意味のあるものに。

 

蔵王以外にも、忘れ去られようとしている鉱山が存在します。彼らにとっても、そこはきっとかけがえのない思い出の場所のはずです。

 

私たちのこの取り組みが、他の鉱山を語り継ぐ方々の先駆けとなり、今回のプロジェクトを通して、風化しかけている鉱山の歴史を後世にしっかり語り継ぐきっかけをつくってまいります。

 

また、観光には歴史が必要だと私たちは考えています。

 

上山市の基幹産業は「観光」です。それをもたらしたのは、硫黄を含むこの蔵王鉱山です。しかし昨今は観光客数の右肩下がりが止まりません。

 

上山市や蔵王温泉も含めて、この資料館が建つことで、上山市を観光地として活気つけることができると確信しています。

 

特定の人が「大金」を出して建設した「蔵王鉱山歴史資料館」では意味がありません。鉱山に縁のあった私たちが中心となり、歴史を同じように大切に思ってくださる方々に呼びかけて建設することに価値があると感じております。

 

どうぞご支援をよろしくお願いいたします。

 

 

蔵王鉱山の歴史を語り継ぐ会 メンバーのご紹介

 

◉副理事長 土屋健一

 

蔵王鉱山は、自分にとって一番楽しい時期でありました。また、今の自分を育ててくれた場所でもあると思っています。元山の子供たちは小学校、中学校、そして高校と親元を離れて寮生活を送ってきました。あの時の子供たちは、気持ちの強い子だと思いました。NPO法人に携わっているのも、あの頃の絆の強さと、蔵王鉱山をもっと多くの人に知ってもらいたいと思う気持ちからです。昭和38年、蔵王鉱山は坑内火災で閉山いたしましたが、ここで暮らしたこと、寮生活の思い出、そしてあの美しい蔵王の景色を忘れることはできません。蔵王鉱山がここにあった事をより多くの人に分かってもらい、「蔵王鉱山歴史博物館」完成の時は、多くの人たちに足を運んでもらいたいです。

 

 

◉佐藤竹志

 

「閉山」の時、私は16歳でした。閉山しなかったら、鉱山に就職していたかもしれません。鉱山での16年間楽しい事のみでした。5月15日の山神社祭、仙人沢での水泳や芋煮会や岩魚取り、社宅の裏山のさんぐのわくでのスキー、家族も巻き込んで正月返上で行ったストライキのデモ行進等々、数えきれない思い出があります。

この地に蔵王鉱山があって、約千人の人々が暮らしていたことを、その足跡を残し後世に伝えようと、私たちが通った中川第二小学校の校舎を模した「蔵王鉱山歴史資料館」を建設しています。完成後は、会員の親が残した膨大な写真をメーンに、動画の放映や、当時の生活を現す資料の展示をする予定です。 私は小学5、6年生の時に自由研究で作ったことのある当時の社宅の入居者を調べた住宅地図を復元していますが、これを何とか完成させて展示したいと思っています。

 

 

◉専務理事 高橋正之

 

私にとって蔵王鉱山は、幼い時の「思い出」が沢山詰まった心の「故郷(ふるさと)」です。鉱山には、小学1年から中学2年まで暮らしました。棟割り長屋を転々とし、最後は兵隊気分の抜けない強者がそろって入居していた「サムライ長屋」でした。毎晩のように泥酔した男達が歌う軍歌を聴きながら、宴席の側で夕食を取る日々でしたが、家族ぐるみの楽しい長屋生活でした。夏は、製錬場から立ち上る亜硫酸ガスをかぶりながらゴム銃で鳥を撃ち、冬は、索道の架かる山からスキーの直滑降をして遊びました。そんな山の遊びで学んだことが今も日々の支えとなっています。蔵王鉱山は、戦後の経済復興の勢いを受けて発展し、繁栄の頂点で貿易の自由化によって衰退へと転落した鉱業産業の象徴です。その栄枯盛衰の歴史とともに社員の在りし日の姿を写真や資料を通して、後世に伝えたいと思います。

 

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プロフィール

私は、蔵王鉱山が閉山するまでそこで働いていました。従業員約600人とその家族を合わせて約1,000人が生活していた猿倉地域。上山市の発展にも大きな影響を与えたその歴史を後世に残す事ができるように精一杯の努力をして参ります。

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リターン

5,000


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お礼のメール

・お礼のメールをお送りいたします。

支援者
10人
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2019年10月

10,000


資料館にお名前記載+オープンイベントにご招待

資料館にお名前記載+オープンイベントにご招待

・お礼のお手紙をお送りいたします。
・資料館にお名前を記載いたします。(任意)
・資料館オープンイベントにご招待いたします。

※オープンイベントの詳細はクラウドファンディング終了後、別途ご案内させていただきます。場所は資料館で、日程は2019年10月開催の予定です。

支援者
42人
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2019年10月

10,000


alt

【リターン不要の方向け】蔵王鉱山の歴史を語り継ぐ会を応援

・お礼のお手紙をお送りいたします。

※このコースは、リターン費用がかからない分、いただいたご支援金はサービス手数料を除いたすべてを活動内容に充当させていただきます。
※税制上の優遇処置対象ではありません。

支援者
8人
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2019年10月

30,000


資料館にお名前記載+オープンイベントにご招待+写真集

資料館にお名前記載+オープンイベントにご招待+写真集

・お礼のお手紙をお送りいたします。
・資料館にお名前を記載いたします。(任意)
・資料館オープンイベントにご招待いたします。
・蔵王鉱山写真集「硫黄」をお送りいたします。

※オープンイベントの詳細はクラウドファンディング終了後、別途ご案内させていただきます。場所は資料館で、日程は2019年10月開催の予定です。



支援者
8人
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2019年10月

30,000


alt

【リターン不要の方向け】蔵王鉱山の歴史を語り継ぐ会を応援

・お礼のお手紙をお送りいたします。

※このコースは、リターン費用がかからない分、いただいたご支援金はサービス手数料を除いたすべてを活動内容に充当させていただきます。
※税制上の優遇処置対象ではありません。

支援者
0人
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2019年10月

50,000


ジンギスカンセット

ジンギスカンセット

・お礼のお手紙をお送りいたします。
・資料館にお名前を記載いたします。(任意)
・資料館オープンイベントにご招待いたします。
・蔵王鉱山写真集「硫黄」をお送りいたします。
・蔵王発祥の地とされる「ジンギスカンセット(M)」をお送りいたします。

支援者
3人
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2019年10月

50,000


alt

【リターン不要の方向け】蔵王鉱山の歴史を語り継ぐ会を応援

・お礼のお手紙をお送りいたします。

※このコースは、リターン費用がかからない分、いただいたご支援金はサービス手数料を除いたすべてを活動内容に充当させていただきます。
※税制上の優遇処置対象ではありません。

支援者
5人
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2019年10月

100,000


ジンギスカンセット+感謝状

ジンギスカンセット+感謝状

・お礼のお手紙をお送りいたします。
・資料館にお名前を記載いたします。(任意)
・資料館オープンイベントにご招待いたします。
・蔵王鉱山写真集「硫黄」をお送りいたします。
・蔵王発祥の地とされる「ジンギスカンセット(L)」をお送りいたします。

・感謝状

支援者
0人
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2019年10月

100,000


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【リターン不要の方向け】蔵王鉱山の歴史を語り継ぐ会を応援

・お礼のお手紙をお送りいたします。

※このコースは、リターン費用がかからない分、いただいたご支援金はサービス手数料を除いたすべてを活動内容に充当させていただきます。
※税制上の優遇処置対象ではありません。

支援者
1人
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2019年10月

プロフィール

私は、蔵王鉱山が閉山するまでそこで働いていました。従業員約600人とその家族を合わせて約1,000人が生活していた猿倉地域。上山市の発展にも大きな影響を与えたその歴史を後世に残す事ができるように精一杯の努力をして参ります。

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