利尻 島猫サポーター募集！利尻島の不幸な野良猫を”ゼロ”に！！

　本日は、日々ご支援いただいている皆様へ直近の数か月から今年の年末までの月々の医療費と現在治療中の猫ちゃんのお知らせをさせていただきます。

　前回の活動報告でもお知らせしましたが、先月、初めての独自で行う譲渡会を行いました。拠点を置く利尻島を飛び出し稚内市で譲渡会を行ったことにより、島猫りしりの認知が広がったことにより、さらに多くの保護依頼や相談などが増えました。野良猫や保護猫に関する皆様の認識を変えるきっかけに少しでもなれたかなと喜びを感じるさなか、現実として次の問題となってきたのは新たに保護した猫ちゃんたちの医療費です。

　ここ数か月とこれからかかる医療費の合計は約960,000円となっております。日々の皆様の支援物資、毎月のご支援、TikTokでの応援等々がなければ決して続けることが出来ない活動であると日々実感しております。

　ですが、現実問題、利尻島に民宿、宿泊施設が増えてきたこともありコロナ渦と比べると回復してきたとは言え民宿の利益が右肩下がりになってきており、これらの医療費に合わせて各施設の維持費をいつまで賄えるか毎日不安を抱えながら活動しています。

　その中で、利尻しまねこサポーターとして毎月ご支援をしていただいている皆様の存在はとても励みになっております。今回は皆様へのお礼と、皆様のご支援がどのように使われているのかをお伝えするために、これより下に詳しい猫ちゃんたちの様子をお知らせいたします！

　バトン君（推定1歳♂）

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　バトン君は利尻島の道路で交通事故に遭ってしまい、下半身に大けがを負い動けなくなっている猫がいると電話を受けましたが、稚内市で譲渡会を行っており私たちは助けに行けない状況で利尻島にいる猫好きさんに駆けつけてもらい、その日の夜はどうにか看病してもらい次の日たまたま稚内へとくる予定があった別の猫好きさんにフェリーで私たちがいる稚内まで連れてきていただきました。

　その様子がまるで命をつなぐリレーのようだったため、バトンという名前にしました。

　下半身不随の様子をみて、腎臓、肝臓に損傷があるのではと思い、看病してくれた猫好きさんに話を聞くと、家にいる間一度もおしっこをした様子がないとの報告をいただきました。慣れていない環境なので当然のようにも思えましたが、丸1日おしっこをしていないとなると、少し不安を感じます。昔、膀胱炎の猫ちゃんがおしっこが出来ないまま三日過ごしたのち体調が悪くなりそのまま亡くなってしまったこともあり、二日目の朝、恐る恐る圧迫排尿を行うことにしました。初めての事なので内臓や膀胱を傷つけてしまわないように慎重にお腹を刺激し何とか排尿をさせることに成功しました。それまでは、数時間おきに暴れる様子がありましたが、圧迫排尿を行ってからは暴れることもなく、やはり膀胱にたまったおしっこが原因だったようです。

　週末が明け病院へ行こうと思ったのですが、近場の病院はお休みだったため、片道40分かけて豊富町の動物病院へと連れて行きました。診断結果は膀胱を含めた複数の内臓が損傷しており、血液が尿道で固まってしまい、自力での排尿が出来なかったようです。また、圧迫排尿の経験者がいつもの手順で排尿をさせていたら、膀胱が破裂してしまいさらに損傷度合いを悪化させていた可能性があり、経験がないからこそ慎重に処置してくれていたおかげで大事に至らなかったとのことでした。また、現在は下半身不随の状態にあり、今後どこまで回復するかどうかは断言することはできないとのことでした。

　豊富町の動物病院は今回初めての利用させていただいたのですが、私たちが利尻島で保護猫活動を行っていると伝えるととても親身に応援してくださり、利尻島に動物病院がないことも理解していただき病状が安定するまで入院をすることも承諾していただけました。

　現在もまだ入院中で、最終的な治療費は確定していませんが、入院期間と病状から考えると10~20万円ほどの治療費になるかと思われます。

　子猫たち（生後3か月ほど）

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　この子たちは、とある倉庫の中に隠れて住み着いていた猫ちゃん一家の子猫たちだそうです。隠れて住んでいたのが子猫たちの出産に伴い見つかってしまい、このままでは保健所へと連れて行かれる状況だったようです。それを見かねた猫好きさんが、何とかしなきゃと子猫だけを保護してしまい母猫には逃げられたようです。

　衝動的に保護したものの、生まれたばかりの子猫のお世話は初めてで、さらに6匹の子猫のお世話は簡単ではありません。母猫がいない状態では3時間おきの授乳と排尿を人間が24時間付きっきりで代わりにやるしかありません。しかしミルクを飲まないなど、お世話がうまくいかないと相談を受けましたが、子猫の命に係わると判断し、一刻も早く一度連れてくるように伝えました。

　それから今後の事を何度か話していくうちに、6匹の飼育費用、避妊去勢手術費用、さらには成長に伴い2匹の子猫たちに鼠径ヘルニアの疑いが出てきて合計で約360,000円以上の医療費が必要になりますと伝えたら、依頼主さんはお金を出すことができないので、余裕のある時に避妊去勢手術をするので子猫が成長したら6匹返してほしいと言われました。

　保護猫活動をしている経験上、多頭飼育崩壊、適切な医療を受けられない不幸な猫になってしまうと感じ、まずは2か月無償で預かるのでその間に今後の事を相談していくことにしました。

　そこで、結論としては私たちが負担して避妊去勢手術を行った後、島猫りしりの譲渡会にて譲渡先を募集することになりました。さらに鼠径ヘルニアの治療は済ませてから譲渡を行う形になります。しかし依頼主さんも避妊去勢手術や譲渡代金を支払うことはできないけども何匹か子猫を返してほしいと言っており、現在もまだ相談中です。

　今回は子猫の命を優先するため依頼者さんとの話し合いをしないまま受け入れた特例ということもあり、うえで書いたとおりの医療費360,000円を島猫りしりが全額負担することとなりました。

ザビエル君（2歳♂）

　ザビエル君は以前から島猫りしりで保護している猫ちゃんです！利尻島の猫好きさんが餌をあげていたが、保護してほしいとの依頼でした。人慣れはまだしていなく、常に私たちの行動を警戒していたのですが、ある日を境に元気がなくなってしまい、検査を行ったところFIPに感染してしまったことが判明しました。

　保護猫をしている人たちの中では有名な病気ではあるのですが、現状では医療機関でもあまり研究が進んでいなく、確実に効くといわれている特効薬はないのが現状であると聞きました。そういう事情もあり、治療には非常に高額な医療費が必要となります。この3か月で予想される医療費は約20万円となっています。

　ムックリ君（3歳♂）

　ムックリ君は全盲の状態で利尻島の野生を生き抜いたとてもたくましい島猫りしりの看板猫です！近所の餌やりさんの家の前に集まる猫ちゃんの中に一匹目の見えない子がいて、かわいそうだという噂を聞きつけ保護に至りました。聞いた話によると目が見えないのは生まれつきだそうで、保護から1年後眼球の炎症が激しくなり獣医さんとの相談の上、昨年の春に眼球を摘出し、まぶたをきれいにする手術を行いました。

　ですが、今年の初め頃からひどい口内炎に悩まされるようになりました。よだれを垂らし口の中の具合が悪そうにしており、固形のご飯を食べることが難しいようで、日に日に元気がなくなってゆく様子も見受けられます。

　獣医さんに相談したところ、抜歯をすると症状が良くなる可能性があるというふうに言われました。猫の抜歯の相場は歯1本あたり1~2000円ほど、抜く本数に関しては実際に動物病院で相談をしてからとなりますが、相場では1~20万円ほど必要なようです。