木曽川明治改修工事に伴って移築された水屋建築の未来継承の為の調査

木曽川明治改修工事に伴って移築された水屋建築の未来継承の為の調査

支援総額

67,900

目標金額 2,000,000円

支援者
9人
募集終了日
2023年6月30日

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プロジェクト本文

 

 

 

はじめまして水谷晴美と申します。

 

 

数多くのREADYFORプロジェクトの中から、このプロジェクトを見つけていただきましてありがとうございます。 

 

 

 

近年の水害の発生による河川管理のあり方を考える必要があると考えた国土交通省の河川管理方法の変更を行い、これまで砂利採取のための河道掘削を禁止していた民業による河道掘削の規制緩和をおこないました。

 

この規制緩和は民業が河道掘削を通して水害対策の一翼を担うことになります。この規制緩和をきっかけにして私は蓮根畑の広がる中にある愛知縣海西郡高畑村(現在の愛知県愛西市高畑町)の旧水谷家(移築後127年)を取得しました。

 

旧水谷家は名士の家柄でした。最後の当主が亡くなったことにより私がこの家を購入することになりました。この旧水谷家の片付けをしていたら、木曽三川分流工事にとても深く関係していた家である事がわかりました。

 

 

 

 

 

 

このプロジェクトを理解するには、

木曽三川分流工事の歴史を知らなければなりません。

 

 

【木曽三川分流工事の歴史的経緯】

 

木曽川と長良川は明治におこなわれた三川分流工事で下流域は人工川になりました。設計者はオランダ人土木技術者のヨハネス・デ・レーケです。長良川河口堰建設計画の基礎を作ったのも明治政府のお抱え土木技術者のヨハネス・デ・レーケと言われています。(国土交通省 中部地方整備局 木曽川下流河川事務所 木曽川文庫資料より)

 

愛知県、岐阜県、三重県の県境を流れる木曽川、長良川、揖斐(いび)川は木曽三川といわれ、暴れ川でした。現在の岐阜県中津川市は幕府の天領地で木曽五木を育てていた山でしたが、幕府の財政難を解消するために木々を伐採して幕末にははげ山となっていたため下流域の木曽川、長良川には大量の土砂が流れ込み洪水は度々おきる状態でした。

 

これを見たヨハネス・デ・レーケは木曽の山々に植林をし水害がおきにくくなるよう治水事業、木曽三川分流工事(明治20年から明治45年)を計画、実行しました。その計画は未来の土木技術に託されたものもあり令和になっても現代の土木技術を基に工事がされています。

 

当時の木曽三川完全分流工事にかけられた費用は当時の明治政府の国家予算の12%といわれています。

木曽三川完全分流工事をするにあたり、大量の土砂が出るため佐屋川という川を埋立て農地にしました。

 

このため佐屋街道にある三里の渡が廃止され渡のある津島神社は伊勢参りの経由地をいう役目を失い津島神社の風景も激変しました。それだけでなく幾つかの村の仕組みが激変することになり、土地を失った小作が出たためアメリカへ出稼ぎに出る人も現れました。残された家族は女子供中心となってしまったようです。

 

出稼ぎに出た人は地元に戻り地主から土地を購入したり、織機を購入して新しい産業を興したりしました。

 

地主も影響を受け小作人が減ってしまった為、生活の糧を求めて名古屋や東京で事業をおこないました。そしてそこでの利益を地元へ還元する事をおこなっていました。

 

木曽川はそもそも名古屋市の中心部を流れていた川です。家康の命により加藤清正による名古屋城築城ときっかけに人間の手で少しずつ西に移動されていきました。

 

 

木曽川はそもそもの土砂の流入が多い川であり、西に移動する事により天井川という性質へと変化しました。

 

これにより名古屋城を守るための木曽川の治水工事の歴史が始まりました。

 

江戸幕府は外様大名薩摩藩の勢力を抑制するために三川分流工事をさせました。「宝暦治水」といわれる工事ですが、難工事といわれ切腹や人柱になるための身投げなど悲惨な事件が発生したので「宝暦治水事件」とも言われています。

 

 

明治期の木曽三川分流工事竣工直後より河道浚渫が川の治水は国が行うものとして当時の内務省によっておこなわれていました。

 

ただ、この工事は様々な問題があり旧水谷家に保管されていた資料を読み解くと旧水谷家によっては堤防の高さが足りないためのかさ上げ工事、川に土砂が溜まっているので浚渫工事を行いたいという申請がなされています。

 

これまでの期間は定期的に政府によって浚渫を行っていた期間

 

 

長良川河口堰の建設期間中の航空写真

 

昭和57年当時の浚渫作業の航空写真、長良川(左側)には小型浚渫船が浮かんでおり木曽川(右側)へ排出されています。
木曽川では砂が溜まる場所に河川敷を造成する工事が行われています。
余る砂は生コン工場や東名高速道路等の工事で使用されていました。

 

平成21年撮影(出典:国土地理院)

 

令和5年現在の長良川(左)と木曽川(右)出典:Google map

 

川の管理を定める「河川法」は新・旧の区切りがあります。旧河川法は明治29年に「治水」を目的に定められました。

 

この法律に基づいて川は政府によって河道浚渫をおこなわれており、最新鋭の浚渫船や工事機械等は旧建設省が持っており工事も旧建設省が内務省の代行で工事を行っていた時代です。

 

 

このときに使われていた四日市港に係留されていた浚渫船 愛知丸は第二次世界大戦時に戦艦と判断されて米軍による攻撃で沈没しています。それ以降、国は浚渫船を保有することを止めました。第二次世界大戦によって木曽三川分流工事の設計図等が焼けてしまって現存していません。

 

現在の河川法は昭和39年に「水系一貫管理制度の導入など治水・利水の体系的な制度の整備」を目的に定められました。高度成長期を迎えた時期なので、政府が工事に使用する機械を保有しなくても良いと判断されたのでしょう、民間企業による河道浚渫がおこなわれるようになりました。長良川河口堰建設を開始するにあたり長良川の浚渫だけでなく木曽川の浚渫を開始しました。

 

このときの大量の土砂が現在の東名自動車道を作り、栗東まで砂が運搬されるなど高度成長期の中部関西圏の建設ラッシュを支えました。

 

わたしは移築後127年の旧水谷家を所有しています。なぜ、旧がつくのかと言いますと驚きの偶然がその古民家にはありました。前所有者の名字と私の名字が同じでした。親戚でも何でもありませんが、偶然にしても驚きの偶然でした。前所有者は95歳で亡くなられましたが、その方は後世へと引き継いでほしいという気持ちで家を守ってきました。  

 

その古民家は尾張地域の伝統的建物様式の水屋作りで長屋門、二つの蔵、離れと主屋で構成されているとても大きな家です。その古民家を購入した私は前所有者の気持ちを引き継ぎ後世へと伝えたいと思っています。  

 

現代の工法で建物を保存していくのではなく在来の工法で保存していきたいと考えており、宮大工さんへ相談し、協力を得ることができました。

 

 

 

旧水谷家は移築後127年と聞いています。しかし、そもそも建築されていた場所は現在の木曽川がある場所です。そこの場所からすると築250年らしいと言うことがわかりました。

 

愛知県は江戸期まで遡れる木造建築が少ない地域といわれています。なぜなら明治・大正期に機械産業等の発展に伴いこれまで住んでいた家を壊してその当時の最新の建築に立て替える、第二次世界大戦戦火で多くの家屋が焼失するといったことに起因します。

 

旧水谷家は愛知県の文化財調査から漏れている家でこれまで国や県、市による調査がされたことはありません。建物の状態がわかっていませんので闇雲に登録文化財に申請することもできません。

 

近年まで人が住んでいたため保存状態が良いのですが、修繕の必要な部分がかなりあります。愛西市の市街化調整区域でかつ農振地域であるだけでなく愛西市の協力を得ることが不可能なため修繕のための用途変更をすることは非常に難しく事業内容は非常に限られたものとなります。

 

できる範囲で補修をおこない事業をおこなうためには修繕計画を立てる必要があります。この家を後世に伝えるために先ずは建築調査をおこなう必要があります。自費で調査を開始していますが最終的には数百万必要です。ざっと調査しただけでもシロアリで床が駄目になっているところもあります。

 

 

修繕費用だけでも数千万単位かかる見込みです。

そしてこの家が自立して存続できるように事業を計画しています。

 

地酒をとおして地域振興の一助となる事業を考えています。木曽川中下流域は酒蔵が点在する酒処でもあります。お酒も日本酒だけでなく洋酒、焼酎、ビールなど多彩な種類が製造されています。

 

これらを当プロジェクトの返礼品に選びました。木曽三川流域に点在する複数の蔵元さんのご協力の元で実現しています。返礼品のお酒の発送は地元の酒屋さんの協力でいたします。

 

【目標金額について】
■目標金額:200万円
■目標金額の使途および実施内容:築127年の旧水谷家の建築物をさらなる保存作業を実行するための構造調査および耐震計算など補修計画を立案するための調査費用に充てます。

 

※本プロジェクトは、支援総額が期日までに目標金額に届かなかった場合でも、目標金額分を自己負担するなどして、必ず上記の実施内容の通り実行致します。

 

 

今後の展望

 

古民家を維持して行くにはこの家が自立して「稼げる家」である事が条件であると考えています。

旧水谷家の保存プロジェクトは比較的保存状態が良いため走りながらの実行となります。

 

【ステップ1】

現在の室内をそのまま活用した事業を開始する。

(初期事業については返礼品の中に記載しています。)

主屋の建物調査を開始し、修繕計画を立案する。


【ステップ2】

庭を四季を感じられるものへ作り替える。

プライベートBBQ場を作る。


【ステップ3】

長屋門、納屋蔵の建物調査と修繕計画の立案をする。

旧水谷家周辺を含めた風景デザインを計画する。


【ステップ4】

道具蔵の建物調査と修繕計画と活用方法の計画立案をする。

 

「稼げる家」の第一歩として様々な人が訪れたい家にします。訪れるだけでなく使ってもらう必要があります。

 

まずは、古民家ならではの室内のしつらえを活用したフォトスペースとしての解放をおこないます。結婚式や成人式等の前撮り、後撮りなどのロケーションフォトスペースとして、雰囲気のある室内での尾張万歳の上演などのイベント開催など貸室として。

 

文金高島などの花嫁姿をする事も難しくなってきています。新日本髪を地毛で結うことのできる美容師さんの協力も得られることもできますので、支度をして旧水谷家でプロの広告カメラマンによる撮影も可能です。

 

器は既にあります。これをどう運営して行くかがこの家を後世に伝えることができるかの鍵となります。

 

 


※本ページで掲載している写真については、全て許可を取得して掲載しております。

 

プロジェクト実行責任者:
水谷 晴美
プロジェクト実施完了日:
2024年4月1日

プロジェクト概要と集めた資金の使途

築127年の旧水谷家の建築物をさらなる保存作業を実行するための構造調査および耐震計算など補修計画を立案するための調査費用に充てます。

リスク&チャレンジ

プロジェクトに必要な金額と目標金額の差額について
本プロジェクト実行のために必要な金額のうち、クラウドファンディングの目標金額との差額分に関しては、銀行融資・補助金・交付金等で賄う予定です。(2023年4月10日時点)

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リターン

1,000+システム利用料


感謝のメール

感謝のメール

返礼品は要らない、未来の子供達への贈り物としての寄付をしたいと言う方のお気持ちを頂戴したく思います。感謝のメールをお送りするだけとなりますが、進捗状況などのご報告はSNS等を通じてさせていただきます。事前予約にて見学(有効期限12ヶ月)をお待ちしております。

支援者
4人
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2023年8月

3,000+システム利用料


感謝のメールと木曽川の伏流水で作られた愛知県西部地域の地酒セット(300ml)

感謝のメールと木曽川の伏流水で作られた愛知県西部地域の地酒セット(300ml)

感謝のメールと木曽川の伏流水で作られた日本酒を送ります。

※20歳未満の飲酒は法律で禁止されています。このリターンは20歳以上の方に限りご支援いただけます。

こちらのリターンは下記の酒類販売業免許を保有する
シチリ酒店(通信販売酒類小売業免許 : 名西酒167  林昌宏)
からご提供させて頂きます。

支援者
0人
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2023年8月

3,900+システム利用料


愛西市の地酒 麦焼酎 眠れる黒猫

愛西市の地酒 麦焼酎 眠れる黒猫

感謝のメールと木曽川の伏流水で作られた愛西市の地酒の中でも珍しいオーク樽で3年以上貯蔵熟成した本格麦焼酎をお送りします。珍品として知られている焼酎です。

※20歳未満の飲酒は法律で禁止されています。このリターンは20歳以上の方に限りご支援いただけます。

こちらのリターンは下記の酒類販売業免許を保有する
シチリ酒店(通信販売酒類小売業免許 : 名西酒167  林昌宏)
からご提供させて頂きます。

支援者
1人
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2023年8月

5,000+システム利用料


感謝のメール+三重のオーガニック地ビール上馬3種

感謝のメール+三重のオーガニック地ビール上馬3種

感謝のメールと多度のオーガニック地ビール3種をお送りします。

※20歳未満の飲酒は法律で禁止されています。このリターンは20歳以上の方に限りご支援いただけます。

こちらのリターンは下記の酒類販売業免許を保有する
シチリ酒店(通信販売酒類小売業免許 : 名西酒167  林昌宏)
からご提供させて頂きます。

支援者
1人
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2023年8月

10,000+システム利用料


感謝のメール+愛知県西部地域の地酒3本セット(720ml)

感謝のメール+愛知県西部地域の地酒3本セット(720ml)

感謝のメール+愛知県西部の地酒3本セット(720ml)をお送りします。メジャーなお酒ではありませんが、長い歴史で磨かれた酒です。木曽川の伏流水を使用した日本酒で木曽三川の歴史に触れてください。

※20歳未満の飲酒は法律で禁止されています。このリターンは20歳以上の方に限りご支援いただけます。

こちらのリターンは下記の酒類販売業免許を保有する
シチリ酒店(通信販売酒類小売業免許 : 名西酒167  林昌宏)
からご提供させて頂きます。

支援者
4人
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2023年8月

25,000+システム利用料


感謝のメールと2022年限定販売クラフトウィスキー キヨス

感謝のメールと2022年限定販売クラフトウィスキー キヨス

感謝のメールとクラフトウィスキー清州
2022年販売分は夏頃には完売する勢いでしたので取り置きをお願いするのは非常に困難でしたが蔵元の清洲酒造様はクラウドファンディングの趣旨のご理解をいただき特別にこの為に30本の取り置きをしていただいたものです。

※20歳未満の飲酒は法律で禁止されています。このリターンは20歳以上の方に限りご支援いただけます。

こちらのリターンは下記の酒類販売業免許を保有する
シチリ酒店(通信販売酒類小売業免許 : 名西酒167  林昌宏)
からご提供させて頂きます。

支援者
0人
在庫数
30
発送完了予定月
2023年8月

100,000+システム利用料


家紋染め抜き藍染めの古布(BORO)(長持掛)

家紋染め抜き藍染めの古布(BORO)(長持掛)

花嫁道具箱の運搬の時に使用されたと思われる藍染めの家紋染め抜きの木綿カバーです。非常に状態がよく貴重なものです。

支援者
0人
在庫数
1
発送完了予定月
2023年8月

200,000+システム利用料


感謝のメール+貴重 産地不明の上布(麻)着物仕立て付き

感謝のメール+貴重 産地不明の上布(麻)着物仕立て付き

押し入れから出てきたとても珍しい古い上布(麻布の反物)なので透けています。
一巻き目はシミがついていますが、そこ以外はシミがついていなくきれいな状態です。一巻き目が青色になっていますが、二巻き目以降は黒いです。藍染めかもしれません。能登上布のような感じです。

反幅が狭いので腕が長い方は手首がでると思います。それを理解した上でお願いします。着物でなく何かにリメイクするでもよいです。

着物に仕立てる場合は寸法をお知らせください。日本国内の和裁士さんによる手縫いで夏着物をお仕立てします。感謝のお手紙と共に夏着物のをお手元へお届けいたします。

支援者
0人
在庫数
1
発送完了予定月
2023年12月

250,000+システム利用料


感謝のメールと古民家半日貸し切り+広告プロカメラマン付き

感謝のメールと古民家半日貸し切り+広告プロカメラマン付き

感謝のメールと古民家の半日貸し切り(広告プロカメラマン付き)
ロケーション撮影にどうぞ
有効期間 2023年8月から2024年7月までの1年間

支援者
0人
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2023年8月

350,000+システム利用料


感謝のメール+広告プロカメラマン付き和婚全力サポート

感謝のメール+広告プロカメラマン付き和婚全力サポート

旧水谷家を一日貸切いたします。新日本髪(地毛)または文金高島田(カツラ)の姿になりませんか?
古来からの花嫁支度ができる美容師さんはとても少なくなっています。津島神社での花嫁支度をされているNORI美容室さんの全面的協力で和髪姿を実現しましょう!
せっかくのお姿ですからプロの広告カメラマンによる写真撮影をして姿を残すこともお手伝いします。
自分の着たい婚礼衣装、おばあちゃんが着用した婚礼衣装、お母さんが着用した婚礼衣装などこだわりをぎゅっと詰めて歴史ある古民家で過ごしませんか?

有効期間 2023年8月から2024年7月までの1年間

支援者
0人
在庫数
5
発送完了予定月
2023年8月

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