ご支援、本当にありがとうございました！

ウィメンズセンター大阪のプロジェクト『性暴力被害を受けた子どもの回復を支えるための冊子を作りたい』へのご支援をいただいた皆様、情報拡散のご協力くださった皆様、そして、応援してくださった皆様、本当にありがとうございました。

 

子どもへの性暴力の報道が相次ぐなかで・・・

プロジェクト達成以降、子どもへの性暴力が顕在化した事件の報道が相次ぎ、子どもへの性暴力に対する社会の関心の高まりを感じる一方で、被害を受けた当事者の子どもへのケアやサポートの体制が整っているところばかりではなく、必ずしも被害を受けた子どもたちが必要な機関とつながれないという現実の中で、被害を受けた子どもたち、そして家族へのサポートがどうなっているだろうかと気にかかりながら、冊子の作成を行う日々でした。

今年７月には刑法が実に１１０年ぶりに改正され、性犯罪に関する枠組みが広がったり厳罰化されたりと大きな変化がありました。しかし子どもへの性暴力については、監護者以外のおとなからの性暴力であれば、13歳以上になると暴行・強迫要件が伴う点等は何も変わっておらず、当事者にとって抗拒不能であったと認められないケースがこれからも後を絶たないであろうと思われます。山積する課題に関して、当事者の視点で、これからも刑法の改正について強く訴え続けると共に、加害者を罰する法律だけでなく、当事者を支えるための「被害者支援法」の新たな制定を根気強く呼びかけていきたいと思っています。

このプロジェクトはここで一旦、一区切りを迎えます。

日々出会う被害の多さに、時に無力感に襲われる中で、私たちが頑張り通すことができたのは、プロジェクトに関心を寄せてくださったたくさんの方々のお気持ちの後押しがあったからです。私たちだけでなく、たくさんの方が必要だと思ってくださっている、待っている子どもたちがいるのだと言い聞かせながら作業を進めていきました。プロジェクト達成後も、確実に皆さんのご支援に支えられ、歩みを進めることができました。

本当に、本当に、ありがとうございました。

『性暴力被害を受けた子どもの回復を支えるための冊子』は11月末完成！

今回のプロジェクトはプロジェクトのタイトル通り「性暴力被害を受けた子どもの回復を支えるための冊子」の作成。現在、最後の校正の一歩手前の作業を行っており、11月末には印刷完成となります。

作業を進める日々にも、性暴力救援センター・大阪ＳＡＣＨＩＣＯでは、性暴力被害を受けた子どもたちとのたくさんの出会いがありました。どの子も「自分が悪かった」という思いを抱いています。繰り返し繰り返し「自分が悪いのではない」と自分自身に言い聞かせているということを何人もの子どもたちが教えてくれました。自分らしい生活を取り戻していくためには闘いの日々が長く続くかもしれませんが、子ども自身が自己コントロール感を取り戻していくプロセスの中で、今回完成する冊子が光を差し込む役割を果たすことができればと思います。
また、第1弾達成以降スタートした周囲のおとなが性暴力被害を受けた子どもに対して適切に対応できるようにポイント記載した「おとな向けリーフレット」は目標金額の50万円には達しませんでしたが、なんらかの形で情報発信できればと知恵を出し合っているところです。

 

ご支援いただいた資金は全額冊子作成のために使用させていただきました。

ご支援いただいた資金は、「性暴力被害を受けた子どもの回復を支えるための冊子」作成に全額使用させていただきました。子どもにとって必要な情報をあれも入れたい、これも入れたいと欲張りになりながら、いつもなら資金がこれだけしかないから・・・と諦めざるを得ないところを、今回は皆様からの資金を使用させていただき、これまで出会ってきた子どもたちの声も活かしながら作成することができたことに感謝の気持ちでいっぱいです。

 

リターンの第一弾として、3,000円のご支援をいただいた方に10月末に発送を完了しました！

3,000円のご支援をいただいた皆様には、サンクスカードとウィメンズセンター大阪オリジナルハガキのセットを10月末に発送させていただきました。

それ以外のご支援の皆様には、11月末～12月初旬にかけてリターンの発送を行う予定です。どうか楽しみにお待ちください。

 

子どもたちの”今、ここ”だけでなく、”未来”にむけたサポートの体制づくりを

ウィメンズセンター大阪では、性暴力被害を受けた子どもたちの”今、ここ”でのサポートだけでなく、長く続く性暴力被害の影響との闘いの日々から自己コントロール感を取り戻す”未来”にむけたサポートの体制を整えていきたいと思っています。先日出会った子どもは、「いつか支えられる側から支える側の人になりたい」と話してくれました。いつか、その願いがかなえられるように未来にむけたサポート体制を整えるため、これからも様々な企画を発信していきたいと思っています。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　その一つの試みとして、劇団『WCOアンティゴーヌシアター』を結成しました。

 

劇団『WCOアンティゴーヌシアター』

『WCOアンティゴーヌシアター』は、「女のからだは女のもの」を主題に演劇の上演や、予防教育の一環として学校公演などを行う劇団として旗揚げしました。　　　　　　　　”アンティゴーヌ”は、ギリシャ劇のヒロインの名前。権力に圧力をかけられたことによって、自分の口をつむぐのではなく、自分が正しいと思う行動を貫いた女性です。彼女の名前をもらって、当事者である女性や子どもたちの声を届けていきたいと思い、『WCO アンティゴーヌシアター』という劇団名になりました。

11月21日（水）からは、劇団『WCOアンティゴーヌシアター』主宰の角谷麻衣さん（大阪芸術大学卒業後、香港・マカオなどで演劇活動を経験。演劇のメソッド（演技法）を使った自己表現のワークショップを行っている。）による『第1回　演劇連続講座』を開催します。“演じることで自分を知る、感じる、深める”をテーマに演劇を通じて、自分の考えや感情を知り、そして他者とのコミュニケーションを深めるのがこの連続講座。
普段はなかなか難しい、自分の感情と向き合うこと・・・。
普段意識せずにすごしている、自分の大切な身体・・・。
この講座で、自分自身を再発見してみませんか？　皆さまのご参加をお待ちしています。

 

これからも末永く、ウィメンズセンター大阪の活動に関心を寄せ続けていただければ幸いです。

皆様、本当にありがとうございました！